« 2004年3月 | トップページ | 2004年5月 »

2004年4月

2004/04/30

しばらく休刊です(4月30日)

 5月1日から9日まで、長めの連休を取らせてもらいますので、しばらくお休みします。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2004/04/26

アラーがほめてくれるよ(4月26日)

 26日の午後、青年海外協力隊の隊員として、2年間バングラデシュに勤務していた、県内の中学校の教員の方が、帰国報告に来てくれました。

 この方は、スポーツ選手を育成する国立の学院で、水泳の指導員をしていましたが、バングラデシュはイスラム教の国ですから、毎年1ヶ月近くの断食があります。

 この期間は、日中は、食べ物だけでなく、飲み物も一切口にしてはいけないのですが、プールに入れば、いやおうなしに水を飲むことになりますから、この間はプールでの練習はできません。

 ということで、断食があるために、イスラム教国では、水泳に限らず、スポーツ選手は育ちにくいのではというのが、この方の感想でした。

 ただ、ご自分も何日か断食をしみたということで、そのことを、スポーツ学院の教え子や仕事仲間に言うと、ものすごくうれしそうな顔をして、「アラーがほめてくれるよ」と言ってくれたそうです。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

国民年金の支払い(4月25日)

 年金法案の審議中に、3人の閣僚が、国民年金の支払いを怠っていたことが判明して、大きな問題になっていますが、そう言えば、自分は大丈夫だろうかと調べてみました。

 と言うのも、3人の閣僚の中には、僕と同じように、サラリーマンをやめて選挙に出たのをきっかけに、それ以来、掛け金の払い込みを忘れていたという方がいましたので、他人事ではないと思ったからです。

 そこでわかったことの一つは、知事と議員では立場が異なるということでした。なぜかと言うと、知事は「常勤」の仕事ですので、県庁から給料が支払われる時に、年金の掛け金も自動的に差し引かれるのですが、議員は「非常勤」の扱いのため、例えば衆議院から給料は支払われても、年金の掛け金の自動的な天引きはありません。

 このため、知事ならば、わざわざ手続きをしなくても、知事に当選した後は、掛け金が未納になる心配はないのですが、サラリーマンをやめて議員になった場合は、自分で手続きをしないと、支払いが途切れてしまうのです。

 そこで、僕の場合は、平成3年の8月にNHKをやめてから、知事になるまでの4ヶ月の間が、未納の危険のある期間ということになりますが、高知東社会保険事務所に確認をしたところ、この間も、ちゃんと支払いが出来ていました。

| | コメント (2) | トラックバック (4)

フグの毒とBSE(4月24日)

 24日の報道で、牛のBSEに関しての、日米間の協議の動きが伝えられました。

 その中で、全頭検査の問題とともに、異常な部位を切り取る時、どこまで切除するかが今後の課題だと、報じられていたのを見て、ある著名人が言っていた、フグの毒とBSEの話を思い出しました。

 その方の言い分は、「どこまで切除をすべきかについては、議論が必要だとしても、BSEの牛も、異常な部位さえ取り除けば、あとは何の問題もない。その一方で、日本人は、フグの猛毒を切り取って、安全なところだけを食べる習慣を持っている。このように、猛毒を持つフグを食べながら、BSEの安全性に対しては、全頭検査という過剰な要求をつきつけることに、アメリカ人は疑問を感じるのではないか」というものです。

 そう言われると、そんな気がしないでもありませんが、でも何か違うような気もして複雑です。

| | コメント (1) | トラックバック (5)

2004/04/23

腰の引けた決起集会?(4月23日)

 23日の午後、県内のある村の村長さんと、知事室で懇談をしました。

 来月25日に、東京の武道館で開催予定の、地方団体の集会の在り方について、不満を言われていました。

 この集会は、いわゆる三位一体の改革に対する地方の声を、政府に伝えようというのが狙いですが、式次第を見ると、小泉総理のご挨拶をいただいた後、最後に決議を読み上げるとなっているそうです。

 これに対して村長さんは、「総理の挨拶を黙って聞いた上、総理が退席した後に決議を読み上げるのでは、何にもならない。総理が出席している間に決議をして、決議文を直接手渡すべきだ」と言っていました。

 式次第がどうなっているかを確かめていないので、はっきりしたことは言えませんが、式次第がその通りなら、ずいぶん腰の引けた話だと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

ガラスの天井(4月22日)

 22日の午前、東京の霞ヶ関で、ある役所の幹部の方とお話をするうちに、出世の道が開かれているかどうかが、仕事の仕方や志気にも影響するといった話題になりました。

 当たり前と言えば当たり前のことですが、何故こんな話になったかと言えば、霞ヶ関の中には、国土交通省のように、技術職の人がトップまであがれる役所もあれば、そうでない役所もあるからです。

 また、いわゆる技術職とは違いますが、財務省の場合、経済職で役所にはいった人は、理財局長にはなっても、主計局長にはなれないといった、不文律があるとも聞きます。

 さらに、警察は、国の採用と地方の採用の間に、越えられない壁がありますが、自衛隊の場合は、防衛大学校卒というエリートがいながらも、どんな形で入隊した人にも、制服組のトップまでいける道が開けているといった違いがあります。

 そんな話をしていると、相手の方が、かつてはアメリカでも、紙に書いたとりきめは何もないのに、女性はある地位以上は上にいけないという不文律があって、これを「ガラスの天井」と呼んでいたという話を教えてくれました。

 目には見えないけれど、頭がつかえて上に行けないという意味で、ガラスの天井ですが、そうした天井は、まだあちこちに残っていそうな気がしました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

中国の農業支援(4月21日)

 21日の午後、東京で、食品関連企業の会長とお目にかかりました。

 この会社は中国にも工場があって、会長自身、中国との貿易に詳しい方ですが、以前から、「中国の泣き所は農業問題なので、そこに手を差しのべてあげることが、長い目で見て、日中両国のためになる」という、持論をお持ちです。

 僕も、同感なのですが、これまでは、安い農産物が中国から輸入される傾向が強かったため、日本の農業のノウハウを中国にという考え方には、国内の農業団体からの、強い反発がありました。

 この点に関して、会長は、「中国は、ただ単に安い人件費をもとに、日本に輸出をしかける国から、巨大な人口を背景に、日本製品を輸入してくれるお客さんに変わってきた。遅かれ早かれ、農産物でも同じことが起きるので、今のうちに、農業の分野での関係を作っておくことが大切だ」と言います。

 このため、すでに、日本の著名な農業経済の専門家を集めて、中国の遼寧省を中心に、ともに農業問題を考えるNPOをたちあげているとのことですが、日本の企業は、目先の利益に目を奪われて、なかなか協力をしてくれないとこぼしていました。
 
 一方、中国の当局側は、政治的な発言力をもつ組織が出来ることを、極端に警戒をしているため、農協型の組織を中国に持ち込むことには、強い反対の姿勢を示しているとのことでした。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

「非国民」の声が聞こえる(4月21日)

 イラクで人質として拘束されていた、あわせて5人の日本人が、20日までに、全員解放されて帰国しました。しかし、5人を迎える国内の空気は、決して温かいものではありません。

 振り返ってみますと、現在のイラクの状況は、アメリカのイラクへの侵攻がきっかけになっていることは、疑いの余地がありませんから、「イラクが大量破壊兵器を隠し持っている」という侵攻の理由が、根拠のあるものだったかどうかは、今後検、証の必要があります。

 また、イラク各地で市民のおかれた現状を、それぞれの現場から伝えていくこも、これからのイラクを考える上で欠かせない作業です。

 それとあわせて、現在のイラクに求められていることは、政治面だけでなく、経済や生活の面もふくめた様々な分野での、立ち直りを助けるための人道支援です。

 では、このように、イラクにとって今必要なことと、イラクで人質になった5人の日本人が、イラクでしてきたことや取り組もうとしていたこととを、見比べてみたらどうでしょう。

 もちろん、それぞれの動機の純粋さや活動のための準備の周到さには、濃淡があったかもしれませんが、5人はいずれも、イラクの現状を伝えるとか、打ちひしがれたイラクのこどもたちに、人道支援の手を差しのべるといった形で、イラクに今求められている使命に、応えようとした人ばかりでした。

 それならば、たとえ、自衛隊の派遣に対する考え方などに違いがあったとしても、また、ご家族や本人たちの発言に、違和感を感じる内容があったとしても、5人の活動そのものは、もう少し温かく受けとめても良いのではないかと思います。

 このことに関して、例えば、人質の解放に尽力をしてくれたイスラム聖職者協会のクバイシ師は、「日本の民間人による人道援助は成功しているのに、自衛隊が来たことによって、日本の印象が悪くなってしまった」と発言しています。

 また、アメリカのパウエル国務長官は、「誰もリスクを引き受けなかったら、何も前進はしない。日本人は、そうした市民がいることを誇りに思うべきだ」とも言っています。

 ここ数年、日本の国内では、若者が目的意識を失っているのではないかとか、若者にボランティア活動を義務化してはどうかといったことが、さかんに議論されてきました。

 にもかかわらず、たとえ未熟ではあっても、また、政府の考え方とは違う立場であっても、こうした志を持った若者を、よってたかって批判するような風潮が広がるとすれば、次に続く志の芽が、摘まれてしまうように思えてなりません。

 今朝のテレビを見ていましたら、自宅に戻った被害者たちが、自宅前に家族とならんで、深々と頭を下げる光景が映し出されました。それ様子を見ていて、何か異様なものを感じると同時に、そのうちどこかから、「非国民」といった声が、浴びせかけられはしないかと不安になりました。

| | コメント (11) | トラックバック (2)

2004/04/20

ビジネスの種(4月20日)

 19日の午後、高知市布師田にある、県の産業振興センターを訪ねて、職員の 人たちと意見交換をしました。

 数年前に比べますと、高知工科大学の設立や、高知大学の独立行政法人化とい った環境の変化もあって、ビジネスのシーズ、つまり種を活かしていこうという 取り組みは、かなり具体化してきています。

 ただ、そうなると、せっかく高知で生まれた種で、高知の県内に花を開かせた いと考えるのが人情で、そのための仕組み作りが、産業振興センターの大きな仕 事の一つになります。

 そんな話をしているうちに、果物のビワの種が話題になりました。と言うの も、高知大学医学部の(当時は、高知医科大学でしたが)先生が、ビワの種か ら、薬用成分を作り出す技術を開発したのですが、それをビジネスとして立ち上 げたのは愛媛県の企業だったという、残念な例があるからです。

 そう言えば、18日に室戸市に出かけた時、ビワの産地として知られる黒耳 (くろみ)地区のご婦人とお話をしたんですが、その方が、「最近は ビワの種から薬を作る話があって、味よりも種の大きな品種を作ろうかという声 もある」といったことを、話されていました。

 産業振興センターでのやりとりから、室戸市で聞いたビワの話は、この件だっ たのかと思いあたったのですが、文字通りのシーズ(種)を、よそに持っていか れてしまった一例です。

 翌20日の午後、高知工科大学との連携で、ナノカーボン材料を合成する装置 を開発された企業の方が、知事室までおいでになりましたが、早速に、新しいビ ジネスの種が、高知県内にまかれるように、お願いしておきました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004/04/19

景気回復の兆し?(4月19日)

 19日の午前、県庁の幹部会にあたる、定例の庁議が開かれました。

 その席で、県警本部長から、去年やおととしに比べて、交通死亡事故が激増し ているといった報告がありましたが、その理由の一つに、交通量の増加があげら れています。

 例えば、高知市内でももっとも交通量が多い、はりまや橋交差点の、日中12 時間の交通量を、1年前と比べてみますと、東向きが2.2%、西向きが1. 7%、南向きが2.0%、そして、北向きが3.2%と、それぞれ増えていま す。

 あわせて、このように交通量が増えると、2〜3ヶ月後には景気が回復すると いう、データがあるとの紹介もありました。    もちろん、交通死亡事故の増加に対しては、十分な対策をとらなければいけま せんが、景気回復の兆しではとの指摘は、ちょっと期待のもてる話でした。

| | コメント (1) | トラックバック (2)

活性化センターの活性化(4月18日)

 18日の昼、室戸からの帰り道に、奈半利町の活性化センターを訪ねました。

 ここは、十年余り前に、町の有志の人たちが、スイスのチューリッヒに視察に 出かけたのを機会に、地域活性化のためにと、補助金を入れて整備した場所で す。その後は、町が管理していましたが、ほとんど使われることもないままにな っていました。

 一方、奈半利町では、ごめんなはり線の開通以来、町の古い家並みや、 奈半利港の近くで見つかったサンゴの群落、さらには、お隣の北川村にある「モ ネの庭」を訪れる人がふえました。

 このため、地域の人たちが、天然資源活用委員会などの組織を立ち上げて、こ のセンター内に事務所を開くことになりましたが、18日は、その開所式だった のです。

 まさに「活性化センター」の「活性化」を目指した取り組みですが、このよう に眠ったままの施設は、各地に数多くあると思います。ですから、 今後は、新しいものを建てるといったことよりも、今あるものを有効に活かすこ とが、なおいっそう大切だと感じました。

| | コメント (1) | トラックバック (6)

鯉のぼりの使い方(4月17日)

 17日の午後、室戸岬漁港の敷地内に誕生した、海の駅「とろむ」の竣工式に 出かけました。海産物や農産物はもちろん、深層水関連の商品も含めた地場産品 の販売をはじめ、お遍路さんのための足湯もあって、気持ちのよい空間が出来て います。

 その足で、地域をまわりますと、すでにあちこちに、鯉のぼりがあがっていま したが、鯉のぼりも、高知特有のフラフも、最近はずいぶん数が減ってきたよう に思います。

 せっかくなら、子供さんがお家にいようがいまいが、鯉のぼりやフラフのある お家は、この季節には外にあげるようにしたら、結構な話題になるだろうなと思 って、空を見上げていました。

| | コメント (4) | トラックバック (1)

緑寿のお祝い(4月16日)

 15日の夜、名古屋市で、地元の財界の方と懇談をしました。その際、「緑寿 の祝い」を作ってはどうかとの、ご提案を聞きました。

 99才は、百に一つ足りないことから、百という漢字から横線を一本ひいて 「白寿」と言います。また、88才は「米寿」、77才は「喜寿」ですので、6 6才も何かお祝いを作ってはどうか。その際には、「六」と「緑」をひっかけ て、「緑寿(ろくじゅ)」と名づけようというのが、この方のアイディアでし た。

 ところで、60才の還暦を、別には「華寿」とも呼びます。これは、「華」の 字を分解すると、その中に「十」の字が6つ隠されていることに由来があります が、今時、60才はまだまだ若いですので、66才で一度、高齢者の仲間入りの お祝いをするのもいいかもしれません。

 あわせて、母の日のカーネーションも、バレンタインデーのチョコレートも、 どこかのアイディアマンが考え出したものでしょうから、「禄寿には、こんなも のを贈りましょう」という商材を考えておけば、新しいビジネスチャンスになる かもしれません。

 その財界人のお話の続きを紹介しますと、「古希」も「古来稀(こらいま れ)」が語源ですが、今は70才は稀でも何でもありません。そこで、何かいい 呼び方はないかと、仲間うちで話していたら、ある人が、「稀どころか、今時は ざらなんだから、“今ざら”でどうか」と提案したそうですが、今ざらでは語感 がよくありません。

 それでは、いっそのこと、70才の新しい呼び名を公募してみるかという話に なっているそうですが、公募したら、どんな愛称が出てくるんでしょうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

医療と経営(4月15日)

 県立中央病院と高知市立市民病院が統合した、一部事務組合立の、高知医療セ ンターが来年3月に開院します。

 この病院は、県立の中核的な病院と、県庁所在地の市民病院とが統合されると いった、全国でも珍しいケースの上、民間企業のノウハウを活かした、PFI方 式で運営されるため、各方面から注目を呼んでいます。

 その新病院の開院まで、一年を切ったのを機会に、開院後の組織形態をどうす べきかについて、15日午前、院長予定者の瀬戸山元一さんをはじめ、知事と市 長、それに県と市で設けている病院組合の幹部が集まって、 一時間余り意見交換をしました。

 大きな論点は、院長と管理者(企業長)を一本化するか、それとも分離をする か、また、分離をする時の、責任と権限の分担をどうするかといったことでし た。

 何故この点が議論になるのかと言えば、これまでの公立の病院は、経済的な意 味での経営の概念を持たないまま、運営がなされてきました。言いかえれば、し ばらく前までは、公立の病院のスタッフは、厳しいコスト意識や、患者への徹底 したサービス精神を持たずに医療にあたってきましたし、経営を担当するはずの 役所の側も、親方日の丸的な意識のもと、コスト削減などの努力を十分にはせず に、大きな赤字を作り続けてきました。

 その結果、高知県だけでなく全国で、公立の病院はおしなべて、大きな累積の 赤字を、県民や市民の支払う税金につけ回ししてきました。

 新しい高知医療センターでは、こうした従来からの公立病院の問題点を克服す るために、PFIという新たな手法も採りいれました。ですから、素晴らしい器 は作ったものの、中身は従来型のお役所体質のままで、収支のバランスやサービ スの面での、大きな変化はなかったということになってはいけません。

 このために、院長と管理者の関係について、意見交換をしたのですが、結論と して、院長と管理者は分けることで一致しました。

 それは、一部事務組合という形態の病院の特性から、行政にかかわる事務や議 会との関係など、院長だけでは対応しきれない分野があることのほか、二つの力 がかみあっていけば、より強い機能を発揮できるだろうとの考え方からです。

 ただ、特に病院の経営面で、院長が果たす役割のウェイトと責任は、従来型の 公立病院に比べれば、はるかに重くなるとの認識を、この会に出席した全員が共 有しています。

 今後は、将来の収支計画や、PFIに参加している民間企業との調整など、具 体的な項目ごとに、責任と権限の分担を明らかにしていくことが課題になりま す。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

義務教育費をめぐるハムレット(4月15日)

 続けてお伝えをしている、義務教育費の問題に関して、文部科学省とは少し異 なる立場から、このことにかかわっている国の役人に、文部科学省の説明につい ての意見を聞きました。

 以下は、その方のコメントです。

 「知事会自体の考え方が変わりつつある」と、河村文部科学大臣も言われてい るが、その一方で、文部科学省が全国にオルグにまわって、地方の声を作ろうと しているのではないか。

 現実に、向こう3年間に4兆円分の国庫補助負担金を削減するという、政府の 当面の目標から、義務教育費の項目をはずそうという提案の、音頭とりをされて いる、三重県のチーム長は、文部科学省から出向されている方だ。

 また、すでに一般財源化されている高校では、標準に対してばらつきがあると 言われるが、文部科学省は、標準を下まわっているところが半分あることを取り 上げて、「50パーセントが標準を守っていない」と主張をされる。しかし、実 際には、標準を下まわっているにしても、標準を基準にして3パーセントの範囲 内なので、数字の取り方次第と言っても良い。

 また、図書費も、一般財源化されてから十分に使われていない、とよく例にあ げられるが、平均で見れば100パーセント以上使っているし、こうしたばらつ きは、地方分権のもとでは、むしろ当然のことだろう。

 さらに、図書費には、人口何人に対して何万冊といった標準はないが、教員に は標準法があるし、その法の19条には、標準が守られないときには、文部科学 省が指導できるという、最低標準を守るための、セーフティーネットの条文もあ る。

 一方、総額裁量制のもとで、総額の中の使い方には、地方の裁量が認められる といっても、いわゆる加配の分は、文部科学大臣が、都道府県ごとに決めること になっているので、地方に渡される総額の枠を決める前に、 加配の分については、一件一件、国にお願いをしなくてはいけない仕組みに変わ りはない。

 つまり、総額裁量制によって、いったん地方に手渡された財源の使い方は自由 度が増すが、国から出ていく部分は、あいかわらず国が握っているので、平たく 言えば、補助の要件が緩和されたといったことと、あまり大きな違いはない。

 また、高知県に渡っていた258億円の国庫負担金が、131億円になるとい う計算は、人口の少ない地域などに配慮している、地方交付税の制度が、全くな くなるといった前提をもとになされている議論なので、前提そのものが現実性を 欠くのではないか。

 最後に、21世紀臨調の意見に絡めて言われている、義務教育費に手をつけた ら、他の補助金には手がつかないというのは、むしろ逆で、こうした大きな課題 に挑戦をしなければ、いくつかのものを寄せ集めて、3年間に4兆円分を削減だ けで、改革は終わってしまうだろう。そうではなく、3年間のうちにこの問題に 手をつけることで、他の省庁も、これはよそ事ではないと、本気で改革に取り組 むようになるのではないか。

 こうしたことが、文部科学省とは異なる立場に立つ、国の役人のコメントでし た。

 文部科学省の説明も、この方の意見も、それぞれに、全く理屈に合わないよう な論理ではありませんので、論点を整理するだけでも、かなりやっかいです。

 あわせて、地方にとっては、何の分野であれ、一定の財源が確保されるのであ れば、一般財源化されるのが望ましい姿ですが、昨今の三位一体の流れを見てい ますと、地方が「理解」といった水を向けるやいなや、それをいいことに、筋の 違った削減が行われるきらいがありますので、その心配と不信感もぬぐいきれま せん。

 このところの、国と地方との関係をめぐる議論では、こうしたハムレット型 の、板挟みの状況に陥る例が多いのですが、この義務教育費の一般財源化と、文 部科学省が打ち出した、総額裁量制との間の問題は、その最たるものと言えるで しょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

義務教育費の話の続報(4月15日)

 義務教育費の話は、内容が専門的で難しいため、14日の記事では、そもそも の仕組みなどを説明するのに行数をとりました。

 そこで、続報として、14日の文部科学省の高官とのやりとりを、少し詳しく 紹介します。

 その方からは、まず次のような説明がありました。

 義務教育費を、三位一体の改革の対象に含めるかどうかについて、小泉総理 は、河村文部科学大臣に対して、「国がかってに決めてはいけない。 地方の意見をよく聞くように」と指示しているが、地方の意見の代表として全国 知事会は、去年の11月にまとめた、廃止削減すべき9兆円の国庫補助負担金の 中に、義務教育費も含めている。

 しかし、その後文部科学省が、総額裁量制という、地方の自由度を高めた新し い制度を打ち出したため、昨年の暮れに開かれた、全国知事会の社会文教委員会 では、出席した知事の全員が、「少なくとも、向こう3年間に4兆円を削減する ことになっている、当面の削減計画の中には、義務教育費を含めるべきではな い」という点で一致した。

 その理由は、第1に、総額裁量制によって地方の使い勝手がよくなったので、 しばらくはその運用を見てみたい。  第2に、教育の分野で、国と地方がどのように役割分担をしていくのかの議論 がないまま、金目だけに着目して一般財源化をはかるのは軽率だ。  第3に、地方に財源が渡されても、義務的な内容が多くて自由度は高まらな い。  第4に、一般財源化して地方に移譲されると、地方によって財源に大きなばら つきが出る結果、ほとんどの県で、義務教育の経費が確保できなくなる、といっ た4つの点だった。

 また、地方の知事や市長らで作っている「21世紀臨調」でも、3月末の提言 で、総額裁量制を評価した上で、「義務教育費の一般財源化を実施してしまう と、それだけで、政府の約束した4兆円分の削減を満たしてしまうので、他の補 助金には手がつけられなくなる」といった考え方も示されている。

 このように、地方の意見が大きく変わっているにもかかわらず、形の上では、 去年11月の全国知事会のまとめが生きているので、このままにしておくと、去 年の知事会のまとめが、小泉総理が求める地方の意見になってしまう。

 そこで、橋本知事を含む多くの知事がまとまって、「少なくとも、向こう3年 間に4兆円を削減するという、当面の目標の中には、義務教育費を含めるべきで はない」という声を、地方の声として、まとめてはどうか。

 というのが、文部科学省の方のお話の筋でした。

 あわせて、もし一般財源化をされて、個人住民税の形で地方に財源が移された ら、現在、高知県が義務教育費として国から受けている国庫負担金258億円 が、131億円と、ほぼ半額になるという説明もありました。

 これに対して、僕は、「従来なら、地方が削減の努力をして国からきた財源を 余しても、その分の返還を求められていたが、総額裁量制の場合にはどうなるの か」を尋ねましたが、「総額裁量の場合は、返還を求めることはない」とのお返 事でした。

 また、総額裁量制を導入するにしても、各都道府県に配分される総額を決める ための、標準法と呼ばれる目安がありますので、「こうした算定の標準がなくな らない限り、一般財源化されても問題はないのではないか」とも尋ねました。

 これに対しては、「一般財源化されて、その財源が教育以外にも使えるように なれば、もしかして、その分を別の事業に使う首長が出てこないとも限らない が、たとえどのような考え方の人が首長になっても、一定の教育水準を保証する 制度として、少なくとも総額裁量が必要だ。また、算定の根拠になっている標準 は、あくまでも標準なので、すでに一般財源化されている高校では、標準と実態 との間にばらつきが出ている。この点、義務教育は、“県民”を育てるためでは なく、“国民”を育てるためにあるので、一般財源化によるばらつきは望ましく ない」といったお答えが返ってきました。

 以上の説明とあわせて、こうした話をすることは、文部科学省としては少し出 すぎたことかもしれないとのお断りとともに、決してオルグに来たわけではない とも、強調されていました。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2004/04/15

宿毛・佐伯フェリーの今後(4月15日)

 高知県の宿毛市と、大分県の佐伯市を結ぶフェリーは、経営難から運航を取り やめたままになっています。

 この航路は、地域にとっとは大切な航路ですので、行政と民間が一緒になっ て、前の会社にかわって、フェリーを運航してくれる会社をさがしています。

 これまでに、佐伯市に本社のある会社が、関心を示してくれていましたが、取 締役会でOKが出なかったため、計画は頓挫していました。

 その後、名乗りをあげてくださった、やはり九州に本社のある、船舶関係の会 社の社長さんが、15日午前、知事室を尋ねて下さいました。

 要約をすれば、物流も減っているし競合路線もあるので、ビジネスとしては成 り立たないし、将来も大変厳しいが、周辺の観光リゾートとしての 可能性や、別の用途での、宿毛湾港の岸壁の活用にも魅力を感じているので、来 週中には、計画を作って提示をしたいとのことでした。

 あわせて、この手のことは、あまり時間をおいても意味がないので、やると決 まれば、1ヶ月後には動かすつもりで進めるが、やるかやらないかわからないよ うな「検討」はやめてもらいたいとの、厳しい注文もいただきました。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2004/04/14

義務教育費の一般財源化に関して(4月14日)

 14日午後、文部省の審議官から、義務教育費の国庫負担金の問題について、 説明を受けました。

 国は、地方に補助金や負担金を出すかわりに、守らなければいけない、多くの 基準や制約を設けていますが、こうした国の関与をなくして、まるごと地方に財 源を移してしまおうというのが、いわゆる三位一体の改革の本来の目的の一つで す。

 このことを、国のヒモのついた財源を、何にでも使える一般的な財源に移し変 えるという意味で、「一般財源化」と呼んでいますが、その対象にすべきかどう かで、大きな議論になっているのが、義務教育費の国庫負担金、つまり、国が地 方に対して、その二分の一を負担している、小中学校の教員の人件費です。

 この義務教育の教員の人件費を、国は、18年度までに一般財源化を検討する 対象にあげていますし、全国知事会も、整理合理化をすべき国庫負担金、あわせ て9兆円の中に含めています。

 このため、文部科学省も、このままでは一般財源化は避けられないと考えて か、新たに、「総額裁量制」という方式を提案してきました。

 これは、一定の基準で算定された額を、国の負担金という形で、まとめて地方 に渡そうというもので、従来の国庫負担金の制度と比べれば、教育の分野での、 地方の自主性が増す内容になっています。

 それならば、一般財源化とはどこがどう違うかが、次の課題ですが、一般財源 化に反対をする側は、まず、現在、三位一体の名のもとで行われている補助金の 削減などと同様、結果的には、国庫負担金に比べて財源が大幅に削減されるて、 義務教育の運営に支障の出る恐れをあげます。

 あわせて、一般財源化の名の通り、地方に移された財源が、教育以外の 分野に流用されはしないかとの不安も言われます。

 一方、一般財源化に賛成する側は、現在、負担金の算定の根拠になっている基 準が変わらないならば、一般財源化されても、地方に配分される財源が、大幅に 減ることはないと指摘します。

 また、総額裁量制になっても、教員の加配を認めるかどうかの権限は、 文部科学省に残るので、補助金の要件が緩和されるのと、あまり変わりはない。 これでは、改革とは言えないのではないかと主張されます。

 こうした事態を受けて、この課題を、少なくとも、向こう3年間の国庫補助負 担金の削減計画の対象からは、はずしたいというのが文部科学省のお話でした。

 その場では、「はい」とも「いいえ」とも答えにくいテーマですので、 「検討させていただきます」とお答えするのにとどめました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004/04/13

サメに襲われたら(4月13日)

 13日の昼、県の連合婦人会の方々と懇談をしていましたら、「サメに襲われ た時には、立ち泳ぎをしていればいい」という話を聞きました。

 なぜかと言えば、サメの口は下のほうついていますから、立ち泳ぎをしていれ ば、サメは近づいてきても、鼻先でつんつんとつつくことしか出来ないというわ けです。

 それなのに、あわてて泳いで逃げるから、後ろから足に食いつかれるんだとの ことでした。

 お年よりというとご本人には叱られるかもしれませんが、立派なお年寄りの話 ですので、なるほどとうなづきながら聞きました。

 クマに出会ったら死んだふりをすればいいという話は聞いたことがあります が、サメの話は初めてでした。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

人事に関するアンケート(4月13日)

 去年、県の職員を対象に実施された、人事に関するアンケートは、すでに生の データが公開されていますが、このほど分析結果の報告がまとまりました。

 「あなたは、今の仕事にやりがいを感じますか」という質問に、「感じる」ま たは「どちらかと言えば感じる」と答えた人は、あわせて65.8パーセント で、割と率が高いなというのが、正直な印象です。

 しかし、その内容をもう少し分析しますと、技術系の人や管理職は、その割合 が高いのに対して、事務職の、中でも中堅や若手にあたる人が、あまりやりがい を感じられないでいる実態が浮かんできます。

 確かに、公務員の仕事、特に事務の仕事の場合には、当たり前のことを当たり 前にこなしていかなくてはいけない面がありますので、そこに、やりがいを感じ てもらうには、そうした仕事の能力をどう評価するかなど、 人事の面での工夫がいっそう必要だと感じました。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

老人クラブと交通事故(4月13日)

 13日午前、県警本部長から、最近の県内の、刑法犯や交通事故などの動向に ついて説明を受けました。

 平成13年から、刑法犯の検挙件数が極端に落ち込んでいて、特に、余罪の検 挙は、平成12年の5205件から、平成13年には3150件、さらに去年は 2024件と、激減といってもいい状況です。全国にはない傾向ですから、十分 に分析が必要です。

 また、おととし去年と、続けて減少してきた死亡交通事故も、反転増加の傾向 にあります。このため、2月末の統計によりますと、死亡交通事故は、「人口1 0万人あたり」と「免許人口1万人あたり」、さらに「自動車1万台あたり」の いずれも、高知県が、全国でワースト1位になっています。    中でも、お年よりの死者は、2月末現在で、去年の5人に対して17人と、3 倍以上のふえ方です。

 その17人の方を分析した調査で、興味を持ったのは、「老人クラブ等への加 入状況」という項目で、亡くなった17人の方は全員、老人クラブには入ってい ませんでした。

 このことは、以前から指摘されていることですが、老人クラブ等に入っている と、事故防止などに関しての情報も入りますし、友達づきあいの楽しさから、物 思いにふけって道を歩くことが、少なくなるといったことが 理由のようです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

県庁内全面禁煙への試み(4月13日)

 全国の都道府県では、すでに6県が、庁舎内での全面禁煙を実施しています が、高知県でも、それに向けての取り組みが始まります。

 このことは、今年度の予算をめぐる議論の際に、庁舎内を分煙化するための予 算が上がってきたため、僕が、「庁舎内をすべて禁煙にするという方法があるの に、あえて喫煙者のために、余分な予算を計上することは、説明がつかないので はないか」と、発言したのがきっかけでした。

 まずは、世界禁煙デーにあたる5月31日(月)から、6月6日(日)までの 1週間が、庁舎内全面禁煙の試行期間となります。

 もちろん、様々な都合で全面禁煙の難しい庁舎もありますので、こうしたとこ ろは除きますが、その他の大半の庁舎で、1週間の試行をします。それにあわせ て、問題点もさぐった上で、遅くとも来年4月までには、県庁舎内での全面禁煙 を、実施に移したいと考えています。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

ワタミの戦略(4月11日)

 11日夜、外食産業「ワタミフードサービス」のCEO、渡邉美樹さんとお話 をする機会がありました。

 東京大学のすぐ側にある、中高一貫の私立校、郁文館の理事長として、教育の 世界にも進出した渡邉さんは、外食に続く経営戦略の目標として、“有機無農薬 型の農業”と“ゼロエミッション型の環境産業”、それに、“偏差値にとらわれ ない教育”と“医療・介護”の、4つの分野をあげています。

 いずれも、将来、「日本の農業を守ってくれてありがとう」、「教育を立て直 してくれてありがとう」と、多くの人から感謝をされるだろう。そのようにし て、地球上で一番たくさんの、ありがとうを集めるグループになりたいという話 が、きざに聞こえないところがすごいです。

 特に、教育の分野では、まず、教師を変えないといけないという考え方から、 現役の教師の再教育とともに、教師を目指した学生を対象にした、ワタミ・ユニ バーシティーを立ち上げています。

 また、公立の小中高校への援助を、補助金という形で出すのではなく、バウチ ャー(券)の形で親に手渡して、親が、自ら選んだ学校にバウチャーを支払うよ うにすれば、競争原理が働いて、学校の内容がいっぺんに変わるだろうという指 摘も、とても刺激的でした。

 一緒にいた人が、「株式会社が学校を経営することも、特区で認められました よね」と問いかけますと、「あれは、株式会社の参入は認めるけれど、補助金は 出さないんですよ。つまり、対等には勝負できないわけですから、実質的には認 めないと言ってるのと変わりません」と、一刀両断でした。

| | コメント (0) | トラックバック (2)

3人の人質の解放遅れる(4月12日)

 イラクで拘束された3人の日本人は、解放するとの、犯人グループの声明の期 限が過ぎても、未だに解放されていません。

 これに関して、テレビ番組の解説を聞いていますと、「解放をするにあたっ て、犯人グループの仲間うちから、金銭の要求をしようという話が持ち上がった かもしれない」など、その内容が現地に伝えられて、もしも犯人側がそれを見る ようなことがあったら、人質になっている方々の生命にも影響を与えかねない発 言があります。

 政府に、どこまでの情報が入っているかもわからない中では、予測による評論 は、なるべく、すべきではないと思いました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004/04/12

知らぬ間に直通が(4月10日)

 東京の家は、渋谷と六本木ヒルズの間にあります。このため、10日の午後、 渋谷からわが家にかえるにあたって、「六本木ヒルズ」という行き先のついたバ スに乗りました。

 ところが、なんとこれが、六本木ヒルズまでの直通バスで、さびしくわが家の あるバス停の前を、通り過ぎていってしまいました。

 後の時間がなかったので、六本木ヒルズからわが家まで、タクシーに乗ること になりましたが、悲惨な事故の後でも、六本木ヒルズを訪れる方は多いのです ね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

補助金削減は損か得か(4月9日)

 9日夜、東京で、財務省関係の方とお会いしました。その際、「三位一体の改 革」についての、ペーパーをいただきました。

 いくつかの論点が書いてありますが、補助金を無くして、そのかわり税源を地 方に移譲することは、東京のような大都市にとってはメリットはあっても、高知 県のような地方にとっては、損か得かをよく考えて法が良い というのが、一つの大きな論点です。

 僕は、出席できませんでしたが、先日自民党本部の政調会の方々が、高知にお 見えになった時にも、同じような指摘が出ていたということで、地方分権をめぐ るかいくの議論も、ある意味では、本音に近づいてきたのかもしれないと思いま した。

 このことに関しての考え方は、もう少しまとめてからにします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

建設業の方々の思い(4月9日)


 9日の午前、建設業にかかわる企業経営者と、お話をする機会がありました。

 現在、県では、建設業の将来を考えるための委員会を立ち上げていますが、こ の委員会の発端は、建設業を、県が発注する事業の受け手といった面だけでとら えるのではなく、県を支える産業として、また雇用の場として、考えようという 趣旨です。

 このため、公共事業が縮小する中、建設業の雇用を、いかにして他の分野の産 業に吸収していくかが一つのテーマになっていて、野菜工場の見学などもしてい ます。また、こうした中、農業法人を作って農業への進出を計画する建設関連の 企業も出てきました。

 ところが、何人かの建設企業の経営者とお話をすると、これが評判が良くあり ません。何故かといえば、この方向性だと、「建設業には将来がないから他に転 業をしろ」としか受けとめられないと言う訳です。

 「建設業そのものの将来に関しても、あわせて方向性を示してほしい」とのお 話もなるほどその通りで、発注と受注という関係から一歩抜け出したと、自画自 賛は出来ないと自戒しました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

イラクで日本人3人が拘束(4月8日)

 8日夜、イラクで日本人3人が拘束されたというニュースが、飛び込んできま した。    民間人を拉致して、日本政府を脅かすといった卑劣な行為が、許されるわけも ありませんし、3人の方の無事救出を、心から祈っています。

 ただ、このうち高校を卒業したばかりの男性は、高校時代から、反戦平和の運 動に参加していた方で、アメリカ軍が使用した劣化ウラン弾の被害の実態を調べ るために、イラク入りしたと言います。

 また、34歳の女性も、去年からイラクの国内で、子供たちを支援するボラン ティア活動に参加していました。

 いずれも、イラクでのアメリカの行動や、それに対する日本政府の対応を、必 ずしも是認しない立場にたっている方々だと推察されます。

 このように、イラクの国民のために、民間のレベルで“人道援助”をしている 邦人が、日本政府の主張する“人道援助”に反対するグループに、日本政府を脅 すための人質にとられたことには、言いようのない矛盾を感じます。

 さらに、こうした事件が、「善意の活動さえ、このような危機にさらされるの だから、自衛隊を派遣しているのだ」という、政府の理由づけに使われるとした ら、それも、人質になっている方の思いとはずれたことでしょうから、二重の意 味でやりきれなさを感じます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004/04/08

庁内のご近所訪問(4月7日)

 7日午後、久しぶりに、知事室の近くにある部屋をまわって、職員と意見交換 をしました。

 このうち政策推進課は、全庁的な政策の方向づけを担当していますが、 去年は8月に行った各部局との政策協議を、今年は、6月の末から7月の 初めにかけて開くことで調整をしています。これは、参議院選挙や県議会 の日程とも関係していますが、いわゆる三位一体の改革に対する、早め早めの対 応といった意味もあります。

 また、公共事業に関しては、今年も、国との協議を始める前に、県としての事 前の調整をする他、県内の地域ブロックごとに、地域が必要とする 社会資本整備の、優先順位の調整を行うことにしています。

 あわせて、公共事業を担当する5つの部局の企画担当に、情報基盤、政策推 進、財政、企画調整、の担当を加えた9つの課室で、現在それぞれが考えている 事業を持ち合って、情報を共有した上で、秋口までには、事業の優先順位づけの 方向性を見出したいと言います。

 一方、今年度から新しい体制をとった少子高齢化の対策では、まず将来の高知 県の姿と、その際の問題点を洗いだした上で、福祉の面だけではなく、特に産業 や経済の視点から、これも秋口までには、2つ3つの具体的な課題を絞りこん で、対応策を考えることにしています。

 また、これとも関連しますが、女性の職員だけで作っている、「プロジェクト W」では、育児休業と庁内保育に関して行った、職員のアンケートをもとに、5 月から6月頃には、庁内への保育所の開設に関する考え方をまとめます。

 もう一つの育児休業の件は、担当課が違いますが、去年の知事選挙の際に、公 約の中で、男性の職員にも育児休業をと打ちあげた割には、その後の進展がみら れません。

 そこで、尋ねてみますと、「いきなり育児休業とまではいかなくても、育児休 暇ならばと考えて検討をしているが、それには、一人が申請する度に、人事委員 会の承認が必要になるし、そうした前例もないので・・・」といった答えが返っ てきました。

 それぞれに理屈はあっても、お役所の壁は、そうやすやすとは越えられませ ん。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

世界に一つだけの花(4月7日)

 5日には高知工科大学で、また、7日には高知女子大学で、入学式がありまし た。

 このうち、工科大学では理事長として、女子大学では知事として、新入生に祝 辞をのべましたが、今年は、甲子園の選抜高校野球大会で、入場行進の曲に使わ れた、SMAPの「世界に一つだけの花」を、話の味つけに使わせてもらいまし た。

 この歌の中には、「僕らは世界に一つだけの花、一人一人違った種を持つ」と いうフレーズがあります。そこで、「新入生の皆さん方も、一人一人違った種を 持っています。その種を育てるのが大学という場ですので、皆さんも学生生活を 通して、小さくてもいいから、世界に一つだけの自分の花を咲かせてください」 と、その一節を無断借用しました。

 たまたまですが、この一週間のうちにもう一つ、「世界に一つだけの花」に関 わる願い事が持ちこまれました。それは、高知市内にある、「地球33番地」と 呼ばれる場所にまつわる話ですが、ここは、北緯33度33分33秒、東経13 3度33分33秒にあたるため、こう呼ばれています。

 もちろん世界には、他にもこれと同じように、緯度と経度に同じ数字が 並ぶ地点は何ヶ所もありますが、いずれも、海の上か全く人の住んでいない地域 なのです。

 言いかえれば、緯度と経度に、同じ数字が12個も並ぶ場所で、人の住んでい る町なかにあるのは、この地球33番地だけなのです。その意味では、地球に一 つだけの場所と言ってもいいでしょう。

 先日、この「地球33番地」をテーマにした市民活動の、事務局をしている方 から、近くにある昭和小学校の、3年生(新学期からは4年生)のこどもたちが 書いた手紙を、あるグループに届けたいのだがと相談をうけました。

 このこども達は、環境学習の一つとして、「地球33番地」に花壇をつくっ て、花を植えようという取り組みを進めているのですが、ここは世界に一つだけ の場所ですから、そこに植えられる花は、世界に一つだけの花だと考えたわけで す。

 と言えば、かんの良い方はすでにおわかりでしょうが、世界に一つだけの花の 植わっている「地球33番地」に、一度SMAPにも来てもらいたいと、こども 達は、メンバーの似顔絵を入れた手紙を書きました。

 僕は、地球33番地実行委員会の名誉委員になっているため、「知事のつてを 使って、SMAPに手紙を届けることはできませんか」、「全く自信はないけ ど、何とかしてみましょう」といったやり取りの後、こども達の夢の実現に向け て、ひと肌ぬぐことになりました。

 早速、何人か心あたりの方に投げかけてみてはいますが、これはという 人脈をお持ちの方がいたらご連絡ください。

| | コメント (1) | トラックバック (2)

1歳の誕生日(4月7日)

 今日は、鉄腕アトムの満1歳の誕生日です。

 と言うのも、アトムは、2003年の4月7日に生まれたことになっているか らですが、手塚治虫さんが、鉄腕アトムを考案した時、2003年には、科学技 術がこれくらいまで発達するだろうと、考えられたのでしょうか。

 それはともかく、若い職員に「今日はアトムの誕生日」という話をしました ら、さすがに鉄腕アトムを知らない職員はいませんでした。アトムにしろドラえ もんにしろ、世代を超えて知られているキャラクターはすごいと、あらためて思 います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

動き出した“四万十川条例”(4月6日)

 平成13年に四万十川条例が制定されてから3年、ようやく、条例に基づいた 具体的な取り組みが動き出しました。6日午後、担当者から報告を受けました。

 四万十川条例は、その地域内での開発行為を規制できる、重点地域の指定が目 玉の一つですので、条例の制定からこのかた、まずは、重点地域の指定に的をし ぼって作業を進めてきました。

 しかし、このことは私権の制限を伴うだけに、調整にてまどった結果、条例の 内容を具体化する動きが、見えにくくなっていました。

 そこで、少し方向を改めて、条例の目的を達成するための、数値の入りの「目 標指標」と、四万十川独自の、「清流度」などの項目をもりこんだ「清流基 準」、さらには、県の関わる公共事業を実施するにあたっての、「環境配慮指 針」をまとめました。

 あわせて、四万十川財団が中心になって進めていた、四万十ブランドの認証制 度も、認証にあたっての基準がまとまりました。7月には、四万十ブランドの認 証シールのはられた品が、店頭に出まわることになります。

 さらに、肝心の重点地域も、今年度中には、指定地域の範囲を固められる見通 しですが、これに基づいて、指定地域内での開発を規制する、許可基準が策定で きれば、四万十川の、世界遺産への登録の可能性も出てくるという、専門家の声 もあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

新年度の“経営方針”を語る(4月5日)

 5日午後、県庁のホールで、幹部職員に、新年度の「経営方針」を話しまし た。その概要は、以下のとおりです。

 (1)三位一体の改革に名を借りた、地方切り捨ての動きに対して、地方を代 表して声をあげていきたい。  (2)こうした、改革に名を借りた動きと、それに伴う地方財政の現状に対し て、県職員には、もっと強い危機感を持ってほしい。  (3)しかし、その一方で、量的な削減を前に、意気消沈してしまうのではな く、これを機会に、仕事の仕方や仕組みを思い切って変えていくといった、質的 な転換を目指してほしい。その一環として、地方独自の基準作り(ローカルスペ ック)や特区の申請にも、積極的に取り組みたい。  (4)あわせて、公共的なサービスは、何から何まで行政が担うといった、こ れまでの常識を改めて、企業やNPO、さらには地域の住民の「住民力」を活用 した、官と民との役割分担の見直しや、地域の支え合いの仕組みづくりに取り組 んでいく。そのためにも、この4月から、地域に派遣をする50人の職員の活動 を、全庁をあげて支えていってほしい。  (5)高知競馬の、廃止を目前にしたぎりぎりの危機感と、それをもとにし た、関係者の過去の既得権を捨てた一体感が、「ハルウララ」というヒロインを 生み出したことに学んで、県庁も、ぎりぎりの危機感の中で、一体感を持った仕 事をしていこう。

 さらに、この中で、県民の足を守るために、新しい税を考えることも一つの選 択肢ではないかという話をしたのですが、前ぶれのない話でしたので、若干の物 議をかもしました。

 実はこのことは、去年の4月から、高知県が全国に先駆けて実施した、「森林 環境税」に関係があるのですが、この税は、県民税のうち、県民の皆さんに一律 に負担していただいている「均等割」と呼ばれる税額に、500円を上乗せする 手法をとっています。

 このため、この税について他の県の知事さん方とお話をした時に、「この手法 はとても参考になる。例えば、財政が厳しくなる中で、県民から新しい要望が出 された時に、それならば、県民税に上乗せをする形で新たな負担をお願いできま すかと、投げかけることもできる」と、予想していなかった視点からの評価をい ただきました。

 そこで、この話を県庁の幹部職員にしたところ、後日ある幹部が、「県民の足 を守るための新税」のアイディアを出したのです。

 と言うのも、県内を走る第三セクターの土佐くろしお鉄道では、去年、線路近 くの崖が崩れて大きな損害が出たのですが、ほとんどを自前で手当てしなくては いけませんので、積み立てていた基金のかなりの分を、取り崩すことになりまし た。

 今後、沿線の施設の老朽化ともに、こうした事故もふえてくるかもしれません が、その時でも、鉄道という県民の足を捨てることはできません。

 一方、県西部の宿毛市と、大分県の佐伯市を結んでいたフェリーが、経営難の ため運航を中止したのですが、こうした航路の復活と維持のためには、定期的な 支援が必要になってきます。

 こうしたことを考えた時、県民税に上乗せをして、毎年、なにがしかの積み立 てをすることで、県民の足を守っていくという考え方も、あり得るのではないか というのが、提案をした幹部職員の思いでした。

 もちろん、すぐに実現できることではありませんが、一方で、財政状況がます ます厳しくなる中、こうした可能性を、県民の皆さんとフランクに議論していく ことも、大切な視点だと考えています。

| | コメント (1) | トラックバック (2)

2004/04/07

身障者の方を県立病院のソーシャルワーカーに(4月5日)

 県の部局長と理事とが集う、今年度初めての庁議が、5日午後開かれました。 その場で、一人ひとりから、今年度の経営方針や最近の課題などを聞きました。

 そのなかで、病院局長から、医療費の未納がかなりの額に上るので、こ うした患者さんとの相談にあたるソーシャルワーカーを、まずは、幡多けんみん 病院で雇用したい。それにあたっては、患者さんの立場にたって、 親身に相談に応じられる人が良いので、身体障害者の方で適当な方がいればと考 えている、との報告がありました。

 後で病院局長に尋ねてみますと、医療費の未納で一番多いのは、出産費用だと のことでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

今日はお休み(4月4日)

 最近は、土曜日と日曜日のどちらかは休日にと、日程担当の秘書にも頼んであ りますが、4日は丸一日のお休みでした。

 ただ、警察の警備の方に面倒をかけられませんので、一日中、一歩も外には出 かけずに、家に閉じこもってすごしました。

 とは言え、5日には、午前中は高知工科大学の入学式で、午後は県庁で 幹部職員を前に話をしなくてはいけませんので、その内容を考えているだけで、 一日がすぎました。  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004/04/06

どろんこ祭り(4月3日)

 3日は、高知市長浜の若宮八幡宮で行われる、恒例のどろんこ祭りに出かけま した。

 このお祭りの起源は、江戸の藩政の時代にさかのぼります。ある時、お殿さま が田んぼの近くを通りかかりますと、田植えをしていた早乙女のはねあげた泥 が、お殿さまにかかってしまいました。

 さあ大変、お手討ちだと、あわてふためく周囲のものをよそに、お殿さまが、 「いやいや、田植えの最中に、そのそばを通った私が悪かった」と おっしゃったため、おとがめなしで終わりました。

 それ以来、早乙女が、田植えの季節に、田んぼの泥を道行く男どもの顔にぬっ て、一年の無病息災を願うと言うのが、どろんこ祭りの由来です。

 知事になって以来、このお祭りには、毎年夫婦ともども参加していますが、は じめの頃は、早乙女として田んぼに入って田植えをしていた妻も、 最近は、田植えの様子を見る側に変わりました。

 また、この神社の名誉宮司さんをはじめ、年々なじみの顔が見えなくなった り、お年をめしたりするのは、少しさびしいことですが、今年も、顔 じゅうに泥をぬられました。

 顔に泥をぬられるのは、通常はあまり喜ばしいことではありませんが、 どろんこ祭りに限っては、いつも喜んで、顔に泥をぬられています。

| | コメント (1) | トラックバック (1)

叫べど届かず(4月2日)

 2日の午後、東京の自由民主党本部で開かれた、党の地方税財政改革 プロジェクトチームの会合に出席しました。その席で、岩手や宮城など 他の4県の知事とともに、いわゆる三位一体の改革をはじめとする、地 方財政を取りまく問題について意見を述べました。

 発言の内容をかいつまんで言えば、「三位一体の改革に反対なのでは なく、三位一体の改革になっていないので反対だ」ということになりま す。

 まず、数字の額を比べても、今年度の補助金の削減が、1兆313億 円なのに対して、その見合いで地方に移された財源は4507億円、そ の一方で、これとは全く別の議論の中で、地方に欠かせない財源である 地方交付税などが、2兆8623億円削減されました。この額の開きを 見れば、素人目にも、どこが三位一体なのかと、感じられるのではない でしょうか。

 次に、もう少し玄人目で見た場合、補助金が、国のひもつきではない 一般財源にさしかわった分、地方交付税の算定の基準額に変化がでて、 その結果、交付税が削減されたという流れがあるのなら、三位一体の関 連性を説明もできますが、三者の間には、そんなつながりは全くありま せん。

 また、そこにいたる手続きを見ても、1兆313億円のもとになった、3年間 に4兆円の補助金を削減することは、去年の6月に、その内容が 予告されていました。これに対して、地方交付税などを2兆8623億 円削減することは、何の予告もなしに、去年の暮れにいきなり決定され ました。

 さらに、三位一体の改革の本来のねらいは、国の関与をなくすことで、 地方の自立を促すことにありますが、先ほどもふれましたように、1兆 円余りの補助金が削減されたのに対して、その見合いで地方に移された 財源は4507億円、しかも、そのうちの2309億円は、義務教育の 教員の退職金の財源ですから、地方が使い方を自由に工夫できる分は、 わずか2200億円ほどということになります。

 その上、その中でも目玉の一つといえる、公立の保育所の運営費は、 財源が地方に移されたものの、国が、それに変わる指導の基準を設ける のかどうかが今もって明らかでないために、地方は、その財源を活かす 知恵を出せないままになっています。

 もう一つ、全く別の視点をあげれば、国は、「地方がそんなに財源に 困るのなら、独自の税をつくって収入をふやせばいい」と言います。し かし、税金を課すことのできる対象は、国の法律で定められていますから、この 言い方そのものがまやかしです。

 とは言え、地方もその点での努力をしていないわけではありません。 例えば高知県では、2年間をかけての議論を通じて、県民の皆さんの理 解を得たうえで、去年の4月から、「森林環境税」を導入しました。ただ、この 税の収入は、一年間に1億3千万円程度です。

 このように、2年間の地道な積み重ねをふまえて、ようやく実現した 税の収入が1億円余りなのに対して、県民に全く知らされないうちに削 減された、地方交付税などの影響額が、高知県で200億円、県内の市 町村を含めれば400億円ですので、何ともやるせない思いになります。

 これだけを見ても、現在進められていることが、三位一体の改革でも なければ、地方の自立を促す取り組みでもないことは、誰も目にも明ら かです。

 ところが、こうした主張が、世間ではほとんど受けいれられなくなっ ています。2日の会合での各県の知事の意見も、翌日の全国紙の紙上では、ほと んどまともには取りあげられませんでした。たとえ記事になっ たとしても、「補助金や地方交付税の削減に不満をもつ知事たちが」と いった、皮相的な表現にとどまっています。

 それでも、地方の反発もありますから、これをなだめるための方策と して、地方再生交付金といった、新たなばらまきが型の懐柔策が検討さ れていますが、これとて、参議院選挙が終われば、喉もと過ぎれば何と やらになることは目に見えています。

 こんなことから、叫べど届かずといった無力感も、感じないではあり ませんが、このまま、地方の生活を無視したような国づくりが、進んで 良いわけはないとの思いで、抵抗の手法を考えています。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2004/04/01

シックハウス対策(3月31日)

 歯科医師で、NPO法人「シックハウスを考える会」の理事長を務められてい る上原裕之さんが、知事室を訪問されました。シックハウス症候群というのは、 建材の中に含まれている、ホルムアルデヒドという成分のために、体調をくずす 症状を言うのですが、この問題にいち早く気づいた上原さんが、シックハウスの 対策を考える会を立ち上げています。

 高知県は、県の面積の84%が森林という、全国一の森林県ですが、木材を売 っていく川下の対策が弱いために、森林の現状は厳しいものがあります。そこ で、シックハウスへの対応を、高知の木材の売りにしてはどうかというのが、上 原さんのご提案でした。

 いきなり、生産の面まで含めて取り組むことは難しいと思いますが、ご 提案には大賛成ですので、まずは高知県が、この問題に対する研修や研究の分野 の、トップランナーになれるように取り組みを進めてみようと、担当の職員に投 げかけました。

   

| | コメント (1) | トラックバック (0)

去る人来る人(4月1日)

 昨日は、年度末で退職をする、県の職員を送る会がありました。明けて今日 は、新年度の幕開けとともに、朝一番の仕事として、新採の職員への辞令交付を しました。

 退職をした職員のうち、部長や理事職も務めた女性幹部に話を聞きますと、4 0年余り前県庁に入った時、まず半年間は、県庁のエレベーター・ガールを、次 の半年間は、記者室のお茶くみをさせられたたと言います。 その時は、「こんな仕事するつもりではなかった」と、人事課長に抗議もしたそ うですが、「振り返ってみれば、それが役に立った」と言うのが、 この方の総括でした。

 と言うのも、エレベーターに乗っていたおかげで、ほとんどすべての職員に、 顔を覚えてもらえたし、記者クラブで古参の記者から県政への不満を聞くこと で、県民の目線から見た県政のあり方を学べたからです。

 エレベーターのある建物が、県庁とデパートしかなかったという時代ならでは の話かもしれませんが、研修の在り方を、考えさせられるエピソードでした。

 一方、新採の職員には、知事からのご挨拶がつきものですので、今朝は6時半 に起きて話を考えましたが、今年の高知の話題と言えば、なんと言っても、高知 競馬のハルウララです。そこで、ハルウララの話題をご挨拶にも盛り込みまし た。    一つは、ハルウララのブームは、何もないところに、急に降って沸いたもので はないことです。高知競馬は、大きな累積赤字を抱えて、存亡の危機にひんして いますが、そんな中で、馬主、調教師、厩務員、騎手、従事員といった関係者 が、これまでの既得権を捨てて、売上げの範囲で配分をしていくことにしまし た。こんな一丸となった背水の陣の思いが、負けても負けても頑張る、ハルウラ ラというヒロインの誕生につながりました。

 ひるがえって、高知県を取り巻く現状も、高知競馬と同様、厳しいものがあり ますが、あれが悪いこれが悪いと、お互いが足の引っ張り合いをするのをやめ て、うって一丸になって頑張れば、やれることはまだまだ一杯あります。そんな 取り組みを、リードしていける人材になってほしいと言うのが第一点でした。

 もう一つ、競馬にたとえれば、新採の職員にとっては、今日、スタートのゲー トが開いたことになりますが、中には、ハルウララのように、やってもやっても 仕事がうまくいかない人もいるかもしれません。それでも、 めげずに、良い意味での打たれ強さも身につけて、まわりの仲間を勇気づける存 在になってほしいといったことも言いました。

 今日も、ハルウララのおかげで、話に変化を持たすことが出来ました。 ハルウララさまさまです。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

« 2004年3月 | トップページ | 2004年5月 »