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2004年7月

2004/07/29

久しぶりのお休み(7月25日)

 25日の日曜日は、実に久しぶりの、完全オフの日でした。

 午後2時間、ぐっすりと昼寝をしたのが、気持ちよかったです。

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若い船主の悩み(7月24日)

 24日の夜、遠洋マグロ漁の、漁労長や船主さんの会に招かれて、何人かの方と話をしましたが、「自分の代で終わりかもしれないけれど、裸になるまでやり抜く」と、淡々と語っていた、若い船主の話が耳に残りました。

 マグロ漁は、漁労長の腕次第と言われますが、高知県の室戸市は、かつては、遠洋マグロ漁で栄えた町ですので、今も室戸出身の腕のいい漁労長たちは、県内をはじめ、全国各地のマグロ船に乗って、世界の海を駆けめぐっています。

 そうした漁労長たちが、陸に上がったひと時、船主や水産関係の会社の人たちと一杯やる会に、僕も招かれたのですが、その中に、まだ30代の若い船主がいました。

 この船主さんは、去年、先代が亡くなった後を受けて、社長に就任したのですが、持ち船は、世界の裏側でも漁をしていますので、真夜中に、船員がけがをしたといった、電話がはいることもしばしばです。

 また、船が事故にあうとか、外国に拿捕されて、没収されるといった危険とも、いつも隣り合わせですので、何が起きても受けて立たねばと、腹をくくっていると言います。

 その一方で、「外国では、老朽船でも問題なく使っているのに、日本では規制が厳しくて、その分大きなコストがかかる。しかも、例えば外国人の船員を、漁労長に育てようとすると、そこにも制約がある」と、現状の日本の規制や基準のままでは、やがて遠洋マグロ漁は、日本から姿を消すのではと、悩みは大きいようでした。
 
 ただ、それでも、「自分の年令では、まだ、簡単に引退というわけにはいかないので、裸になるまで、やるだけやってみようと思っている」と語る表情に、悲壮感はありませんでした。 

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2004/07/26

 竹資源の活用(7月23日)

 23日の午後、竹資源の有効活用を考える会が、高知市で開かれましたが、ご挨拶の中で、NHKの番組の名を借りて、「ご近所の底力」から「プロジェクトX」を目指そうと、呼びかけました。

 竹林は、以前は竹の子掘りだけでなく、竹炭や竹細工など、様々に活用されていましたが、今では、細工物の材料としても、あまり使われなくなりましたし、世話をしていた地域の人も、高令化が進んでいますので、手入れの行き届かない竹林がふえています。

 このため、高知市の南西隣にある春野町では、25年間に、竹やぶが3.3倍も広がったという地域もあるほどで、付近の田畑や住宅地に、竹やぶが侵食をしていく現象をさして、竹公害と呼ばれるまでになっています。

 その対策としては、ボランティアの力をいかした伐採や、それを資源として活用する工夫が必要ですが、ご紹介をした春野町では、所有関係が複雑に細分化されている竹林を、「里山利用林」と位置づけて、一括して受託することで、いちいち所有者の許可を得なくても、伐採が出来る仕組みを作っています。

 このことは、竹公害を防ぐ名案の一つとして、NHKのテレビ番組、「問題解決、ご近所の底力」でもとりあげられました。

 一方、こうして伐採した竹の活用の面では、高知県に、竹資源事業協同組合が発足して、竹のフローリング材の開発や、竹の繊維を使った布づくりなどに挑戦しています。

 こちらは、中国産との競争や、売り先の確保など、まだ大きな壁がいくつかありますが、この壁を乗り越えて、NHKの番組にたとえれば、「ご近所の底力」から、次は、「プロジェクトX」を目指そうというのが、僕のご挨拶の趣旨でした。

 多くの人が協力して、取り組んでいるプロジェクトですので、その日も、夢ではないと思います。

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本会議質問のため休刊(7月20日〜22日)

 20日〜22日にかけては、県議会の、本会議での質問中のため、休刊しました。

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“一豊の妻”ゆかりの品(7月19日)

 19日の午前、土佐藩主だった、山内家の所蔵品の扱いについて、文化担当の課と話をしましたが、2年後のNHKの大河ドラマに決まっている、司馬遼太郎さんの「功名が辻」、中でも、初代の山内一豊の妻、お千代さんと関わりが深いといわれる、国宝のことが話題になりました。

 山内家では、昨年、先代のご当主が亡くなったことから、代々伝わる所蔵品の数々を、県も協力をして整理しています。

 その中に、「高野切」と呼ばれる、古今和歌集を綴った資料がありますが、紀貫之が書き写したという説もあるほど由緒のあるもので、国宝として、上野の東京国立博物館に保管されています。

 古くは高野山にありましたが、長い巻物をいくつかに切ったことから、「高野切」と呼ばれるようになったもので、その後、天皇家を経て、お千代さんの実家近くの、旧家の手に渡ったと言われています。

 このため、「高野切」を手本に、和歌や書の手習いをしたお千代さんが、嫁入りの際に譲り受けて、山内家に持ちこんだというのが、伝えられるストーリーですが、この一豊とお千代さんとの夫婦話を描いた、司馬さんの「功名が辻」が、2年後の大河ドラマに選ばれましたので、「高野切」を始めとする、山内家の所蔵品の数々が、これまで以上に、脚光を浴びることになりました。

 内助の功の代名詞でもある“一豊の妻”が、ドラマにとりあげられることは、県の観光にとっても、大きなチャンスですので、山内家の家宝との関わり方を、よく検討することにしました。

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患者さんごとの靴づくり(7月18日)

 18日の日曜日は、午後から、僕がパーソナリティ役を務める、ラジオ番組の収録をしましたが、その中で、義肢装具士の方の新しい挑戦を、興味深く聞きました。

 義肢装具士というのは、例えば、事故で手足を切断した人のために、義手や義足などを作る仕事ですが、お話をうかがった方は、高校を出た後、友達のお父さんだったお師匠さんのもとで、修行を始めたということで、20年近いキャリアがあります。

 その彼が、一念発起してドイツに渡ったのは、去年半ばのことで、それから半年間、義手や義足だけでなく、リューマチや糖尿病が原因で、普通の靴をはけない患者さんのために、一人一人の症状にあわせた、靴や中敷きづくりを学んできました。

 その経験をいかして、帰国後のこの4月から、高知市内に、こうした患者さん向けに、特別の靴を作るお店を開店しました。

 僕もよく知りませんでしたが、糖尿病が進むと、足の裏の神経が麻痺をする結果、皮膚の角質が固くなってしまうそうで、まずは、エステ系とは違う、医療系のフットマッサージが必要になります。

 こうして、足の裏を柔らかくした後、専門用語では「足底板(そくていばん)」と呼ばれる、靴の中敷きを作るのですが、これがまた、昔ながらのコルクを始め、新素材も含めて、数々の種類があるそうです。

 今後は、スポーツのやりすぎが原因で起きる、足の障害などにも対応していきたいと、7人のスタッフは張りきっていますが、こうしたサービスは、高知県内では初めてのことですので、是非、成功してほしいものだと思います。

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辛そうな顔と心の中(7月17日)

 17日の午後、中山間地域にある、土佐町の小学生が、知事公舎を訪問してくれましたが、大人では聞きにくい質問を、ずばりとぶつけてきますので、どきっとする場面がありました。

 このこどもたちは、土佐町の社会福祉協議会が作っている、「とさちょうチャレンジクラブ」(TCC)の面々ですが、土曜日や祝祭日を利用して、普段はできない、色んな体験をしようというのが、このクラブのねらいです。

 その体験の一つとして、「高知県知事の橋本大二郎さんに会いに行こう」という企画が選ばれたわけですが、知事公舎に集まったこどもたちは、それぞれに、質問を構えていました。
 
 その中で、ちょっとどきっとさせられたのは、「テレビで見ていると、辛そうな顔や、困った顔をしていることがよくありますけど、そんな時、心の中も、辛かったり困ったりしているんでしょうか」という、5年生の女の子の質問でした。

 仕方ありませんから、「もちろん、本当に辛かったり困ったりすることもあるけど、時には、心の中では困っていなくても、困ったような顔をしていることもあるよ」と、正直に答えましたが、大人では聞きにくい、とても鋭い質問だと感心しました。

 と同時に、将来ジャーナリストになれば、良いインタビュワーになれると思いました。

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女性用トイレの節水(7月16日)

 16日の午後は、県の東京事務所で、いくつかの企業の方から、様々な提案を聞きましたが、その中で、女性用トイレの節水の提案は、なかなか実用的かと思いました。

 その説明によると、トイレで使用後にハンドルを押すと、1回に12リットルの水が流れるそうですが、90パーセントが小用ですので、それだけでも、かなりの水の無駄づかいということになります。

 さらに、音消しのために、最近は擬音を出す機械もありますが、それでも水を流す女性が多いため、その度に、また12リットルが、流れて消えることになります。

 そこで、この企業が開発したのは、前に座った人が2分以内に立てば、小用と判断して、半分の6リットルしか水を流さないという、センサーつきの装置です。あわせて上に手をかざせば、音消し用に、やはり6リットルの水が流れるという代物です。

 また、女性の場合、誰が触れたかわからないハンドルに、手をかけたくないという思いから、ハンドルを足で踏む方が多いのですが、この機械をつければ、男性の小用のトイレが、すでにそうなっているいるように、そもそも手を触れずに、用を足すことが出来るというのも売りでした。

 あわせて、「もし、高知県の女性が全員これを使うと、高知市の水瓶になっている鏡ダムの、3倍分の水が節約できる計算になる」という、まさに水物の説明もありました。

 ただ、商品の体積やコストの違いなどはあっても、競合の商品もありますので、公平な対応をしないといけませんが、何事につけ、コストの削減が求められている時代ですので、まずはどこかの施設に、無料サービスで取りつけてもらって、1ヶ月でどれくらいの効果があるかを、試してみたいと思っています。

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2004/07/16

お隣りづきあい(7月15日)

 15日は、東京で全国知事会議が開かれて、国から求められている、3兆円分の、廃止すべき補助金と負担金のリストについて、議論がされましたが、お隣りの席が、日頃お世話になっている、愛媛県の知事さんだけに、ちょっと言いにくいことがありました。  この日の会議は、当初は新潟県で開かれる予定でしたが、新潟県内で、集中豪雨による大きな被害が出たため、急きょ会場を東京に移して開催されました。  いわゆる、三位一体の改革では、国が3兆円の税源を地方に移すかわりに、この3兆円分にあたる、削減すべき補助金や国の負担金のリストを、地方がまとめるように求められていますが、このココログの記事でも、以前ご紹介をしたように、その中では、現在、国が2分の1を負担している、義務教育の教員の人件費が、大きな争点になっています。  この件に関して、愛媛県の加戸知事は、「義務教育は、国の責任で行うべきものだから、国の負担金を廃止すべきではない」とする側の急先鋒ですので、この日も、「昭和25年に、負担金を廃止したところ、都道府県の義務教育費の間に、最大で100対53といった、大きな格差が生じたため、その反省から、現在の負担金の制度が立法化されたことを、忘れてはいけない」と、50年余り前の歴史もひもときながら、この国庫負担金を、3兆円の廃止リストに含めるべきではないと、力説をされました。  これに対して、ほとんどの知事が、何らかの考え方を述べていましたが、僕は、結局発言しないままでした。  と言うのも、僕は、この問題では、加戸知事とは、少し異なる考え方を持っているのですが、加戸さんには日頃から、四国の知事仲間として、公私ともに大変お世話になっていますので、お隣りの席で、熱弁をふるう加戸さんの姿を見ていて、ものが言いにくい感じになってしまったのでした。

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橋の寿命を200年に(7月14日)

 14日の午前、本州四国連絡橋公団の堀切総裁とお会いしましたが、本州と四国を結ぶ3つのルートの橋を、200年もつように、維持管理をしていく計画だとのお話を聞きました。  本州と四国の間には、3つの橋がかかったと言われますが、正しくは、3つのルートで、あわせて17本の橋がかけられたことになります。  景気の良い時代には、さらに和歌山側からの紀淡海峡ルートと、大分県側からの豊予海峡ルートの、2つの大橋計画されていましたが、今は、新しい橋の建設が進むような、時代環境ではありませんので、公団としては、現在の17本の橋を、以下に長持ちさせるかが、大切な仕事になります。  と言うのも、世界の長大橋としては、ニューヨークのブルックリン大橋が、完成から120年余りで、最も古いのですが、財政危機のために、維持管理を怠っていたところ、自動車の通行を止めて、修理をしなくてはならない状況になって、結果的には、膨大な費用がかかったという事例があるそうです。  このため、公団では、この3つのルートの橋の寿命を、建設から200年に延ばすことを目標に、これからの、維持管理の計画を立てたということですが、新しい橋の建設と違って、海峡を吹き抜ける強い風の中で、誰の目にもふれずに行う、とても地味な仕事ですので、どのようにして、技術者の意欲や士気を高めていくかが、大きな課題だということでした。

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宝くじの女神(7月13日)

 13日の午後、宝くじのキャンペーンガールを務める、“幸運の女神”が、知事室を表敬訪問してくれましたが、宝くじの買い方や、買った後の保存の仕方など、幸運を呼びこむための秘訣の数々を、教えてもらいました。  この女神は、大阪の摂津市にお住まいですが、お母さんが大の宝くじファンで、宝くじを買うたびに、発売窓口に置いてある、“幸運の女神”の応募用紙を持って帰るため、選ばれるはずがないと思いながらも、応募をしたということでした。  早速、宝くじに当たるコツはあるんでしょうかと、尋ねてみますと、毎回宝くじを買う人は、それぞれに工夫をしているということで、今も、大安の日は、ふだんの2倍の売上げになるそうです。  面白かったのは、買った後の保存の仕方で、これまで大当たりをした経験のある人は、冷蔵庫の中に入れるとか、黄色い布に包むといった、当たる秘訣を持っていることがわかりました。  このため、最近では、黄色い布製の財布を持って、窓口にならぶ人がふえているということですが、逆に駄目なのが、神棚に飾る神頼み方式でした。  ちなみに、宝くじファンのお母様の成績を聞くと、最高で10万円という答えでしたので、女神の母にとっても、ひと筋縄ではいかないようです。

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財政危機宣言のキーワード(7月13日)

 13日に始まった、県議会冒頭の提案理由説明で、財政危機宣言にあたる考え方を、表明しましたが、マスコミの方からは、「従来から言われている財政環境の厳しさと、どこがどう違うのか」との質問を受けましたので、“財政再建団体”と“人件費”という2つのキーワードを示して、これまでとは一段違う、ことの深刻さを説明しました。  高知県では、以前から取り組んできた、財政構造改革や行政改革の結果、2年前には、収支がほぼ均衡する予算を組むことが出来ましたが、その後わずか2年の間に、予算規模を、600億円あまり削減したにもかかわらず、今年度の当初には、なお、236億円もの財源不足が生じました。  これはひとえに、三位一体の改革によって、地方交付税などが大幅に削減されたためですが、今後とも、地方の財政への削減の圧力は、強くなることが予想されますので、これまでのような水準で、財政支出を続けていきますと、あと数年を経ずして、企業でいえば倒産にあたる、“財政再建団体”に転落する恐れがあります。  これが、企業ならば、従業員のリストラや、債権債務の放棄など、社員と取引先への迷惑ですみますが、県の場合は、国の管理のもとに置かれて、独自の事業は全く出来なくなりますので、県民の暮らし全般に、多大な影響を与えることになります。  ですから、そのことは、なんとしても避けなければいけませんが、一般的なソフトとハードの事業にあてる裁量経費は、県の一般財源の、17パーセント余りしかありませんから、残りの82パーセント余りを占める義務的経費、中でも、“人件費”への対応が大きな課題になります。  人件費に関して、高知県ではすでに、職員数の削減はもとより、慣例的に続けられていた、年功序列型の給与の仕組みや、各種の手当てを見直すことなどによって、かなりの削減効果を出していますが、これ以上に、県民サービスを削ることになれば、行政の側も、わが身を削る覚悟が必要ですので、来月10日頃に、国の人事院の勧告が出たら、それを受けて、県職員の給与カットについても、本格的に検討を始めるよう指示しました。

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宇宙酒はいかがですか(7月12日)

 12日の朝、県の産業振興の、アドバイザー役を務めていただいている方と、お話をしましたが、“宇宙酒”を造るという計画を、面白く聞きました。  このことは、先日高知に来られた、宇宙飛行士の毛利衛さんも、話されていましたが、アメリカやロシアをはじめ、各国が共同で関わっている宇宙ステーションでは、日本からも、こんな実験をしたらという提案を出すことができます。  このため、県内の有志の人たちが、土佐の方言で、奇想天外な話をする人のことをさす、「てんくろうの会」を作って、県内企業からも何か提案を出そうと、呼びかけてきました。  その結果、酒造組合が一緒になって、お酒に使う6つの酵母を、宇宙ステーションに運んで、持ち帰った酵母を使って、“宇宙酒”を造ろうという話になりました。  と言っても、これはただ単に、「宇宙飛行をした」酵母を使って、お酒を造るというだけのことなのですが、その後は、化学的な変化などを調べる、本格的な実験にも、手をあげようという話になっているそうです。  酵母が宇宙に行っただけで、いきなり“宇宙酒”と打ち出すと、「誇大広告だ」と文句を言う方も出そうですが、とても夢のある楽しい話だと思いました。

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ぶっ壊されるか(7月11日)

 11日に投開票が行われた、参議院議員選挙の結果を見ていて、かつて、「自民党をぶっ壊す」を意気込んでいた、自民党総裁の言葉が、少しずつ実現に向かっているのだろうかと感じました。  小泉さんが、「自民党をぶっ壊す」と叫んでいたのは、かなり前のことですが、その頃は、総裁は、「古い自民党を壊す」と言って、無党派層の票を集め、一方、地方の現場では、土木・建設や、郵便局、農協など、ぶっ壊される対象となった人たちが、昔ながらの組織型の選挙で票を集めるという、奇妙な二重構造とも言える、見事なタッグマッチで、「何をやっても大丈夫」かのように見える、政権の基盤を作ってきました。  ところが、公共事業の削減や郵政の民営化、さらには、輸入農産物や水産物の増加につながる、各種の国際協議や、三位一体の改革による、地方財政への圧迫といった、数々の経験を通じて、「ぶっ壊される」対象の人たちが、自民党というネームバリューへのこだわりと、現実に進んでいる痛みとの間で、かなりの迷いを感じてきていると思います。  一方、戦時中に、平和の大切さを唱えた当時の指導者を、獄中で失った経験のある、古くからの創価学会の会員の中には、戦争と平和に対する考え方に、明らかにずれがあると思われる、小泉さんとの距離感に、迷いを感じる方も多いはずです。  そうした、各方面の迷いが、今回の、「負けた」とも言えるし、「負けてはいない」とも言い張れる、微妙な結果を生んだのだろうと感じていますが、今後、小泉さんの「ぶっ壊す」宣言が、さらに加速するのかしないのかを、見守っていきたいものです。

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伊賀の里での窯開き(7月10日)

 10日の夜は、出張先の大阪で、かねてから知り合いの、裏千家お出入りの窯元と、夕食をともにしましたが、来年の初め頃までには、三重県の伊賀の里に窯を開いて、山荘暮らしをするという、ちょっとうらやましい話を聞きました。  この人は、13代続く窯元で、現在は東大阪市に窯を開いていますが、息子さんが、後継ぎとして独り立ちしたため、登り窯のような、煙が立ちのぼる昔ながらの窯を使っても、ご近所に迷惑をかけないような、山里の土地をさがしていました。  そのあげく見つけたのが、藤堂家のお庭焼きとして知られる、伊賀焼の里の一角で、早速、窯と住まいを建設中ですが、「長い間、お茶道具一本で仕事をしてきたので、今度は、ふだん使いのお皿や茶碗も作ってみたい」と、とても意欲的です。  伝統のある焼き物の里だけに、地元からも大歓迎を受けていますが、来年の初めには、新しい窯と山荘が完成するということですので、その時には、遊びに行ってみたいものだと思いました。

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2004/07/12

防災力の順位(7月9日)

 先日、高知県の防災力は、全国42位だとの、総務省消防庁の発表がありましたので、9日の午後、県の担当者を呼んで、なぜそんなに低い順位になったのだろうかと、質問をしました。

 この質問調査は、総務省消防庁が、水害や地震に対する防災力を測るために、初めて行ったもので、あわせて800問ほどの質問に、各都道府県の担当者が、「YES」「NO」で答えたものを点数評価して、全国の順位を出しています。

 ところが、担当者に聞きますと、まずは、質問そのものに客観性がないため、「YES」とも「NO」とも答えられるものが、数多くあったと言います。

 例えば、あることを「やっていますか」と問われた時に、計画があるから「やっている」とも答えられますし、計画はあっても、それを動かす仕組みが出来ていないから、「やっていない」とも答えられるといった具合で、実際に、消防庁への報告を出した後、答えの内容を、上司の理事に見せたところ、担当者の答えより、「YES」の数が2倍くらいふえたということでした。

 要するに、答えた担当者が、謙虚な人柄の人かどうかによっても、順位はかなり変わったようですし、それと同時に、県の財政的な体力もありますから、点数は低くても、これで良しとしなくてはならない面もありますが、それでもなお謙虚な、わが担当者は、「おかげで、担当者が変わっても、すぐ引き継げるような仕組みを、作っておかないといけないことがわかりました」と、調査結果を真摯に受けとめていました。

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一力さんらしさ(7月8日)

 8日の夜は、東京のデパートで開かれた、「宮尾登美子の世界展」のオープニング・セレモニーに出席しましたが、その席でお目にかかった、やはり高知県出身の直木賞作家、山本一力さんの、飾り気のないお人柄に、あらためて感心してしまいました。

 宮尾先生は、本県が生んだ、最も売れっ子の作家ですが、週刊朝日に連載されていた、「宮尾本・平家物語」が完結したのを機会に、全国をまわる展示会が、開かれることになったもので、会場には、黒柳徹子さんや、水谷八重子さんなど、多士済々のお客様がおいでになっていました。

 その中に、以前から顔見知りの、山本一力さんの姿を見つけましたので、「今、作品の方は?」と水を向けますと、「いや、実は、締め切りに追われている最中で、こんなことしてられないんですよ。ご挨拶をすましたら、すぐ失礼しないと」と言われます。

 やがて、黒柳さんや水谷さんに続いて、一力さんの出番となりましたが、「昔から、ご挨拶は短いにこしたことはないと言いますので、本日は誠におめでとうございますとだけ申し上げて、失礼いたします」と言って、本当に失礼してしまいました。

 それが、嫌味にはならないところが、一力さんのご人徳ですが、その後、さらに感心する出来事がありました。

 と言うのも、僕たち夫婦も、一力さんのご挨拶の後、会場を後にしたのですが、友達の車に乗って、会場近くの交差点にさしかかったところ、女房が窓越しに、誰かに手を振っているのです。

 ふとそちらを見ると、何と一力さんご夫妻が、自転車に乗って、横断歩道の信号待ちをしていました。

 自動車がビュンビュンと行き過ぎる、日本橋に近い大通りを、自転車で渡ろうとするお二人の、さりげない粋な姿に、思わず感心をして、振り向きざまに、思い切り手を振ってしまいました。

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高知高専テクノ・フェロー(7月7日)

 7日の午後、高知工業高等専門学校の、中井校長らとお話をした際に、高専のOBに、故郷で、もうひと働きしていただくための、受け皿づくりの計画をうかがいました。

 高知高専は、昭和38年に設立をされましたが、今では、数多くのOBが、県庁はもとより、県内外の企業で、技術者として活躍をしています。

 校長のお話によると、大学時代の友人で、大手の建設機械メーカーの社長を務める方と、話をしていたところ、その会社の、設計部長も製造部長も、高知高専の卒業生であることがわかったと言います。

 しかも、高知高専の創生期に、高知で共に学んだ人たちが、次々とリタイアの時期を迎えるため、第二の人生を、再び故郷で過ごしてもらうための、受け皿づくりを思いつきました。

 具体的には、受け皿になる財団を作った上、県内の企業の求めに応じて、技術指導や経営指導など、様々な分野の支援をしていく、「高知高専テクノ・フェロー」という制度を設けようというものです。

 今年11月のスタートを目指していますが、「年金もあるので、格安の料金で、第二の人生を楽しんでくれるOBが戻ってくれれば」という、校長のもくろみが、見事に的中することを願っています。

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行政の手法が問われる(7月6日)

 年金の資金を活用した、保養基地としてスタートしながら、多額の負債をかかえて、破産手続きをするにいたった、県内の「グリーンピア土佐横浪」の問題について、6日の庁議で議論をしましたが、公益的な性格の強い事業を、融資という方法で支援してきた、これまでの行政の手法が、今後認められるかどうかといった、大きな課題を含んでいます。

 この構想は、まだ年金財政が豊かだった、昭和47年に、国民の健康増進などを目的に打ち出されたもので、当初は、年金福祉事業団が直接経営をする計画でしたが、その後、石油ショックが起きたため、1ヶ所あたりの事業規模が、4分の1縮小された上、事業団の直営ではなく、都道府県に運営を委託する形に変わりました。

 高知県では、昭和55年に、国の採択を受けた後、昭和62年から、二つの地区に分けて、運営が始まりましたが、そもそもの目的が、国民の健康増進など、公益性を求めたものだったことの他、旅館やホテルなどの、民業を圧迫しないようにとの配慮も働いて、当初から、採算性や収益性に、さほどの重きを置いてこなかったことも事実です。

 その結果、県からの貸しつけをふくむ、多額の負債を抱えたまま、運営をしていた財団が、破産処理を進めることになりましたが、県からの最後の貸しつけになった、15年度分に関して、県の監査委員からは、「返済の可能性のない、違法かつ不当な貸しつけなので、県が受けた損害について、補填のために必要な措置を講じること」との、勧告を受けています。

 そこには、公益性のとらえ方に対する、考え方の違いもありますので、県としての正式な回答は、別途かまえなければいけませんが、この問題は、今後の行政の手法に、大きな影響を与えることは、間違いありません。
 
 と言うのも、誰が見ても、このケースより公益性は高くても、かなりの蓋然性で、将来の赤字が予想されるような事業に、県が、貸しつけという手法で、運営の支援をしている事例が、かなりの数あるからです。

 これは、こうした形を取れば、毎年、年度末には、いったん返済をしてもらって、年度初めにあらためて貸し出すといったやり方を取ることで、余分な財源を使わずに、公益的な性格を持つ事業の運営を、支援できるからですが、その際に、民間と同様の、厳しい採算性や収益の可能性が求められるのであれば、長年行政がとってきた手法が、根本からくつがえされることになりかねません。

 こうしたことから、まずは、これらの事例に当てはまるものがどれくらいあるのか、各部局ごとに調査することにしました。

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2004/07/09

隠れたファンの声(7月5日)

 5日の朝、県営の施設としては、廃止を決定している、須崎市横浪の、「こどもの森」の存続を求める方々と、話しあいをしましたが、今後も、キャンプ場や動物保護の基地などとして、地域の力を中心に、支えていく仕組みが作れるかどうかを、県も一緒に考えていくことにしました。

 この施設は、キャンプ場などとして、年間1万人ほどの方が利用していますが、財政上の問題を背景に、県の監査でも、10年近く前から、廃止も含めて、今後のあり方をを検討するように求められていたことから、県では、この8月一杯で、廃止することを決めています。

 ところが、そのことが報道されますと、何人かの方から、「ここは、四国の中でも最も素晴らしいキャンプ場なので、つぶしてしまうのはもったいない」というメールが、相ついで寄せられました。

 これが、ただ単に、県が従来のような負担をして、継続をすべきだという意見なら、あえて対応はしなかったのですが、それぞれに、「県の財政が厳しいことはわかっているので、自分たち利用者が、施設の継続のために何か出来ないか」といった、問いかけをしてくださっていましたので、知事室に来ていただいて、お話をすることにしました。

 恥ずかしいことに、僕自身は、こどもの森に行ったことがなかったのですが、お話を聞いていて、隠れたファンからは、こんなに評価されている施設だったのかと、あらためて再発見した思いでした。

 と同時に、現在県では、行政と地域の人とが手をつなぎあって、新しい協働型の社会を作ろうとしていますが、そうであれば、利用者の側から、「出来る範囲で、自分たちも力を貸していきたい」と言われているのに、「いったん決めたことなので、このまま廃止します」と、突っぱねてしまうのでは、理屈にあわないことになります。

 さらに、「少なくなった、こどもたちを大切に育てたい」とか、「こどもたちに、自然体験の場を」と言いながら、これだけ評価をされている施設を、一方的に閉めてしまうのも、これまた、理屈にあわないかと思いました。

 このため、県営の施設としては、8月の末で、いったん閉鎖するとして、その後、現在のキャンプ場の機能や、自然保護団体から希望の出ている、動物の保護施設としての利用など、民間の団体や、地域の方の力を借りて、新しい仕組みが作れるかどうかを、県も一緒になって、考えていくことにしました。

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ごめん・ありがとう(7月4日)

 4日の日曜日には、南国市にある、土佐くろしお鉄道「ごめん・なはり線」の、後免町駅で開かれた、駅の愛称を、「ありがとう駅」に変えようというイベントに、一日駅長の肩書きで参加しました。

 ごめん・なはり線は、建設開始から、なんと37年の歳月を費やして、おととし7月に開通した、全国でも最後のローカル鉄道ですが、それだけに、地域の足としてだけでなく、県外からどれだけお客さんを呼び込めるかが、今後の経営の鍵になります。

 このため、高知出身の漫画家で、アンパンマンの作者として名高い、やなせたかしさんが、20ある沿線の駅全てに、キャラクターを作ってくださるなど、ごめん・なはり線の応援団として、力を貸して下さっています。

 この鉄道の始点の駅が「後免」、その次の駅が「後免町」なのですが、「これでは、外から来た人にはまぎらわしい。だから、後免町駅をありがとう駅にしよう。そうすれば、ごめんとありがとうが響きあう」という、やなせさんのアイディアをいただいて、ありがとう駅誕生のイベントとなりました。

 すでに、「あの時、ひと言ごめんと言いそびれた」思い出の募集など、いくつかの企画に取り組んでいますが、これを機会に、「ごめん」と「ありがとう」が行きかう町になればと思います。

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2004/07/07

イスラムの飛行士(7月3日)

 3日は、宇宙飛行士の毛利衛さんらが参加された、パネル・ディスカッションで、コーディネーター役を務めましたので、その打ち合わせの際に、「アラーを神に持つ、宇宙飛行士はいるんでしょうか」という、質問をしてみました。

 と言うのも、信じる宗教によって、宇宙での体験の受けとめ方も、違うのではないかという、漠然とした疑問を持っていたからですが、答えは、「すでに、サウジアラビアの王子が、宇宙飛行士として飛んだことがあるんです」とのことでした。

 聞きますと、その時期は、ちょうどイスラム教の断食の月、陰暦9月のラマダンにあたっていましたが、ラマダンは、翌月の月初めの新月を見た人が、「新月が出た」と宣言をした時点で、終わることになっています。

 このため、宇宙飛行士になった王子は、どこよりも早く、新月を見ることのできる宇宙から、自分が、ラマダンの終了を宣言したいと申し入れたのですが、アメリカからは、特定の宗教のために、宇宙飛行を利用されるのは困ると、やんわりと断られたそうです。

 そうは言っても、イスラム教徒にとって、毎日の礼拝は欠かせませんが、宇宙では磁石が効かないため、宇宙船のコマンダーが、その度に、礼拝の方向を調べては、王子に知らせたということでした。

 今後も、色々な文化を持った人が、宇宙に出かけて行くはずですから、その都度、予期せぬことが起きるのかもしれません。

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2004/07/06

毛利さんの奥様と(7月2日)

 高知新聞の創刊百周年を記念する、講演会とパネルディスカッションに参加するため来高された、宇宙飛行士の毛利衛さんご夫妻と、夕食を共にする機会がありましたので、奥様の彰子さんから、色々とお話をうかがいました。

 毛利さんは、僕より一つ年下ですので、世界で初めて宇宙飛行を体験した、ガガーリン少佐の、「地球は青かった」や、アポロの月面着陸を、中学から大学の時期に体験した世代ですが、ご本人は、宇宙開発の競争に参加できない日本人は、宇宙飛行士にはなれないだろうと考えていたそうです。

 ですから、今から20年あまり前に、「日本人の宇宙飛行士募集」の新聞記事を見つけた、奥様の彰子さんが、「これ受けてみたら」と持ちかけた時にも、毛利さんの答えは、「面白そうだね」といった程度でした。

 一方、彰子さんは、立花隆さんが、宇宙飛行士を取材した、「宇宙からの帰還」という本を読んだのがきっかけで、宇宙飛行士に興味を感じていたため、書類による一時審査の結果が、予定の期日になっても伝えられなかった時には、宇宙開発事業団に電話をして、「どうなっているんでしょうか」と問い合わせたほどで、ご本人の言葉を借りれば、「すっかり、受験生の母親の心境」でした。

 無事、宇宙飛行士に採用された後も、当時TBSのカメラマンだった秋山さんに、日本人宇宙飛行士第一号の座を奪われたり、スペース・シャトルのチャレンジャーの事故による、7年間の空白があったりと、夫婦ともども、様々な心の葛藤がありました。

 それだけに、アメリカでの2年間の準備を経て、勇躍エンデバーに乗り込んだ毛利さんが、宇宙に向けて出発をした時には、彰子さんも、その様子を現場で見送りました。

 その時のことを彰子さんは、「スペース・シャトルが上がっていく時に、ズズズズという地響きが伝わって来るんですが、その地面から伝わって来る震えと、自分自身の胸の震えが重なって、何とも言えない思いがしました」と振り返っていますが、そのお話を聞いていて、二人三脚のゴールならではの感動が、こちらにも伝わってきました。

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2004/07/05

野菜を食べよう(7月1日)

 1日の、農林水産部との政策協議では、外食産業が伸びたことなどによって、このところ、日本人の野菜の消費量が、かなり減ってきているので、野菜の消費拡大のためのキャンペーンが必要だ、という話になりました。

 米の生産調整(減反)の影響もあって、全国的に、これまでお米を作っていた水田が、野菜を作る畑に変わっていますが、それに加えて、輸入の農産物もありますので、野菜の供給はふえる傾向にあります。

 これに対して、日本人の、一人当たりの野菜の消費量は、この15年間で10パーセントも減って、中国人の半分、肉ばかり食べている印象が強い、アメリカ人と比べても低くなっています。

 と言うことは、生産量がふえる一方で、消費量が減っているわけですから、野菜の価格が低迷するのも、当たり前ということになりますが、農林水産省の対応を見ますと、米の消費拡大には熱心でも、野菜の消費に対する意識は、それ程高くはありません。

 一方、野菜の消費量と大腸ガンの発生率には、相関関係があると言われるように、野菜は、健康とも密接な関わりがありますから、一日の望ましい量が350グラムなのに対して、250グラムしか野菜を摂取していない現状は、日本人の健康、ひいては、医療費や保険料の動向とも、無縁ではないはずですが、厚生労働省も、あまり強い関心は示していません。

 聞きますと、アメリカでも、野菜の消費量が下がって、国民の健康との関係が問題になった時に、スーパーや外食の産業など、1000の組織が参加をして、消費拡大の国民運動をした結果、消費量が20パーセント伸びたという実績があるそうです。

 こうしたことから、全国の農業県にも働きかけて、国に対して、野菜の消費拡大に、省庁の枠を越えて取り組むように、求めていくことにしました。

 ところが、念のためと思って、高知県の、県民一人当たりの野菜の消費量を尋ねてみますと、全国平均に対して、93パーセント余りとの答えが返ってきました。

 これは、共働きの家庭が多くて、料理に手間をかけられないといった背景があるからですが、園芸王国を標ぼうしている手前、お膝元の消費量が、全国平均以下では話になりませんので、県内で出来る消費拡大の対策に、まずは取り組んでいかなくてはなりません。

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福祉施設の自由化(6月30日)

 30日の健康福祉部との政策協議では、福祉関係の施設整備のための費用が、一般財源化されて、国の縛りがなくなった時に、県が、どのような施設づくりを目指していくかが、話題になりました。

 これまで、福祉施設の整備にかかる費用は、特別養護老人ホームなどの高齢者施設にしろ、障害者のための施設にしろ、全て、国の補助金の要綱に基づいて、地方に対して、様々な条件がつけられていました。

 ところが、三位一体の改革の一環として、補助金をなくして、その分の財源を、地方に移すことが検討されている中で、福祉施設の整備のための費用が、地方への財源移譲の対象になれば、これまで、補助金を受ける代わりに地方に求められていた、施設づくりにあたっての制約が、全くなくなることになります。

 そうなれば、従来からある、画一的な施設の概念にとらわれずに、県が独自に、これまでになかったような施設や、それらを組み合わせた地域づくりに、取り組めることになりますが、高知県の場合、そうした準備は、まだ出来ていません。

 考えてみますと、以前から、「国の補助金を取ってきて、それを市町村に降ろしていくという、上から下への仕事の進め方ではなく、地域の課題やニーズを、自らマーケティングして、それをもとに事業を組み立てていくという、下から上に向けた仕事を目指そう」と言ってきたのですが、まさに、その力が問われる時が来ていると感じています。

 それだけに、国の判断を受けて、後追いで対応をするのではなく、今のうちから、福祉施設の整備の自由化を前提に、県としてのアイディアやビジョンを、まとめていかなくてはいけないと考えています。

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2004/07/02

魚のトレサビリティ(6月29日)

 29日の海洋局との政策協議で、須崎市の大谷地区のグループが、安全と安心を求める消費者の声に応えるため、飼育の履歴を明らかにした、タイの養殖に取り組んでいると聞きました。

 このように、飼育の履歴を明らかにすることを、英語を使って、「トレサビリティ」と呼んでいますが、消費者の安全志向や安心志向に応えるため、農業や養殖漁業では、このことが強く求められるようになっていますし、すでに県内では、宿毛湾の養殖で、先進的な取り組みも行われています。

 今回、須崎市の大谷漁協では、県の漁業指導所と、漁民のグループが一緒になって、飼育の履歴や背景を明らかにした、養殖のタイづくりに挑戦しているとのことでした。

 今年の後半には、出荷が出来るようになるということですが、漁協を通して、このような取り組みが行われるのは、県内では初めてのことですので、その結果を期待したいと思います。

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鉄道の上下分離(6月29日)

 29日の、企画振興部との政策協議では、土佐くろしお鉄道の、上下分離の案が話題になりました。

 土佐くろしお鉄道は、昨年、佐賀町内で起きた土砂崩れ事故で、予期せぬ出費を強いられましたし、今年度だけでも、1億1800万円の赤字が見込まれていますので、積み立てている基金も、今年度の末には、残り1億5000万円にまで減って、このままでは、間もなく基金を使い切ってしまうことになります。

 ただ、赤字の内訳を見てみますと、支出の総額のうち7200万円は、線路などにかかる固定資産税ですので、この分を軽減できれば、後は経営努力で、穴埋めをすることも出来ないではありません。

 そこで考えられたのが、土佐くろしお鉄道は、列車の運行(上)だけをして、線路などの施設(下)は、地元の自治体が所有するという、上下分離の方式によって、固定資産税などのコストを、軽減しようという案です。

 こうしますと、地元の自治体にとっては、固定資産税が入らないかわりに、線路が地方交付税の対象になって、国からの配分がふえるといったメリットも考えられますが、一方で、事故が起きた時などに、その地域の自治体だけで、被害額を引き受けることは出来ませんから、こうしたリスクの負担をどうするかなど、難しい課題も数多くあります。

 こうしたことから、この問題は、沿線の市町村とも話し合いながら、慎重に協議を重ねていくことにしましたが、いずれにしても、このままでは経営がますます厳しくなりますので、県内の交通機関を維持するための、新たな税負担の可能性などについても、県民の皆さんの受けとめ方を問う調査を、この夏に、実施することを検討しています。

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「ウグイス嬢」とは(6月29日)

 29日の朝、メールボックスを開きますと、その中の一通に、「県の選挙管理委員会の資料に、ウグイス嬢という言葉が使われていますが、表現が少々古すぎはしませんか」との、ご指摘がありました。

 調べてみますと、選挙管理委員会が出している、今回の参議院選挙の、「立候補届け及び選挙運動のしおり」に記載された、報酬を支給する者の一覧の中に、「ウグイス嬢」という言葉があって、「ウグイス嬢とは、選挙運動のために使用する、自動車又は船舶の上における、選挙運動に従事する者をいう」と、明記してあります。

 ただ、考えてみますと、選挙カーに乗って運動をする人は、若い女性に限らず、「ウグイスお婆さん」や「ウグイス坊や」など、老若男女誰でもかまわないわけですから、これを「嬢」に限定するのは、確かにおかしな話です。

 そんな細かいことをと言われるかもしれませんが、「看護婦」も「看護師」になりましたし、英語でも、「ファイアー・マン」は「ファイアー・パーソン」にと、言いかえが行われていますから、「ウグイス嬢」も、何らかの言いかえが必要だと思います。

 たまたま、先日、男女共同参画を進めるための、条例にもとづく制度として、この件に関する、苦情処理の委員を任命したばかりですが、行政が行っている、男女共同参画の視点から見ておかしな行為も、審査の対象ですので、この例なども、その一つにあたるのではと感じました。

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見出しのつけ方(6月28日)

 この欄でも、紹介をしましたように、小中学校の教員の人件費に対する、国の負担金を廃止すべきかどうかが、三位一体の改革をめぐる議論の、大きな焦点になっていますが、このことに関して、日本経済新聞が28日の朝刊で報じた、各県の知事への、アンケート結果を伝える記事の見出しには、いささかの疑問を感じました。

 と言うのも、この問題に限ったことではありませんが、、現在、各県の知事は、自分の役所の補助金を、削減または廃止されたくない、霞ヶ関のお役人から、あの手この手で、攻勢をかけられていますので、地方の自由度を高めるという、分権本来の立場に立つべきか、それとも、現実的な選択をすべきかで、大いに悩んでいます。

 そうした状況を、僕はこの欄で、「ハムレットの心境」と称しましたが、義務教育費にかかる国の負担金を、廃止すべきかどうかは、「ハムレットの心境」の最たるものの一つですから、そのことを問うアンケートに対して、僕は、「今は態度を鮮明にすることは差し控えたい」と答えました。

 アンケートの結果を伝える記事には、詳しい数字は出ていませんでしたが、僕と同じ様に、「無回答」または「検討中」と答えた知事が、半数いたと伝えています。(後に掲げる数字を、都道府県の数47から引き算しますと、残りは24ということになりますが)

 これに対して、義務教育費にかかる国の負担金を、廃止の対象に入れることに、明確に「賛成」と答えた知事は7人、逆に、「将来はともかく、今回は(廃止の対象に)入れるべきではない」が12人、「将来も入れない」が4人となっていて、記事は、「反対派が回答の多数を占めた」でしめくくられています。

 この本文を受けて、「賛成、7知事のみ」との、太文字の見出しがつけられているのですが、この背景にある、およそ半数の知事たちの、ハムレットの心境を思いやる時、賛成7、反対4、今回は見送り12、無回答または検討中24、という結果を、「反対派が多数」とまとめてしまうことに、かなりの無理を感じましたし、見出しのつけ方もこれでいいのだろうかと、いささかの疑問を感じました。

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