イスラムの飛行士(7月3日)
3日は、宇宙飛行士の毛利衛さんらが参加された、パネル・ディスカッションで、コーディネーター役を務めましたので、その打ち合わせの際に、「アラーを神に持つ、宇宙飛行士はいるんでしょうか」という、質問をしてみました。
と言うのも、信じる宗教によって、宇宙での体験の受けとめ方も、違うのではないかという、漠然とした疑問を持っていたからですが、答えは、「すでに、サウジアラビアの王子が、宇宙飛行士として飛んだことがあるんです」とのことでした。
聞きますと、その時期は、ちょうどイスラム教の断食の月、陰暦9月のラマダンにあたっていましたが、ラマダンは、翌月の月初めの新月を見た人が、「新月が出た」と宣言をした時点で、終わることになっています。
このため、宇宙飛行士になった王子は、どこよりも早く、新月を見ることのできる宇宙から、自分が、ラマダンの終了を宣言したいと申し入れたのですが、アメリカからは、特定の宗教のために、宇宙飛行を利用されるのは困ると、やんわりと断られたそうです。
そうは言っても、イスラム教徒にとって、毎日の礼拝は欠かせませんが、宇宙では磁石が効かないため、宇宙船のコマンダーが、その度に、礼拝の方向を調べては、王子に知らせたということでした。
今後も、色々な文化を持った人が、宇宙に出かけて行くはずですから、その都度、予期せぬことが起きるのかもしれません。
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