20日の午前、昨日来の集中豪雨で、大きな被害の出た大川村に、視察と慰労に出かけましたが、命に関わる事業の持つ重みを、あらためて感じました。
朝の9時すぎに、高知龍馬空港から、県のヘリコプターに乗り込みましたが、四国の水瓶「早明浦ダム」から、ダム湖沿いに上流に飛びますと、あちこちで、沢の土砂が流れ出して、道路が寸断されている様子がわかります。
このうち、大川村の役場は、ダム湖と裏山とに挟まれた、県道沿いの土地に立っていますが、なにぶんにも、人口が500人余りの小さな村ですので、一部は斜面になった狭い土地の中に、村の住宅や森林組合など、主だった建物が軒を連ねています。
その裏山も、かなりの急斜面のうえ、地滑りの危険のある地域なのですが、幸い地滑りを防ぐためのアンカーが打ち込んであったために、大きな災害にならずにすみました。
こうした地滑りの危険や、急傾斜地への対策の必要性は、都市部に住んでいる方には、わからないことではないかと思いますが、こうした、人の命に直接関係する事業も、「公共事業は無駄だ」といった、短絡的な声にかき消されがちです。
かく言う僕も、ここ数年、県全体の予算を削り続けてきた張本人ですから、天につばする話かもしれませんが、こうした事業の必要性だけは、十分に理解しているつもりです。
このため、先日の全国知事会議の際にも、砂防、地滑り、急傾斜といった、人命に直接かかわる事業は、補助金の廃止削減のリストから、はずすべきではないかと主張しました。
と言うのも、話題になった、義務教育費の国の負担分と違って、公共事業の補助金は、様々な理由から、補助金にあたる額の全てが、地方の財源に移されるかどうか、大いに疑問があるからです。
ただ、全国知事会議では、「人命に関わると言い出したら、線引きができなくなる。ここは、地滑り対策なども含めて、都道府県が主体となる事業を、全て廃止リストにいれるべきだ」との声が強かったため、最終的にはこちらが折れました。
ですから、その決定そのものに、今から異論を差しはさむつもりはありませんが、ますます進む異常気象の中で、これまでなら、災害とはあまり縁のなかった地域でも、予想しない被害に見舞われる危険が、増大していることを考えますと、今後は、現在の補助金の全額を、確実に地方に移すための工夫と努力が必要だと、自らに言い聞かせています。