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2004年8月

2004/08/31

羽田空港の混み合い(8月22日)

 22日の午後、東京から高知に戻るべく、タクシーで羽田空港に向かいましたが、空港ビルの手前まで来たあたりからは、異常な混み具合で、思わぬ時間をとりました。

 ノロノロ運転のあげく、空港ビルに近づきますと、特段の事が起きていたわけでもなく、様々な要因が重なった人災に近い混み合いでした。

 もちろん、夏休み終盤の人の動きが、最大の理由ですが、このために、駐車場に入るのを待つ車が、まず一車線を埋めています。

 重ねて、定期のものではないバスが、客を降ろすために、ビル側にとまったり、また外側に動き出したりと、思い思いの不規則な動きをしているため、さしたる台数の車がいるわけではないのに、全く前に進めなくなっているのです。

 後で航空会社の人に聞くと、このために乗り遅れた人も、数多く出たということですので、もう少し本気で整理をすれば、何の問題もなく車をさばくことができるだろうにと、他山の石の思いで振り返っていました。

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田中知事の歌声(8月21日)

 21日の夜、長野県内の、ある財界人のお宅で開かれた会に出席をしましたが、その場に、長野県の田中知事も参加をされて、懐かしの曲を2曲披露してくれました。

 田中さんは、翌日の朝の、テレビ番組への出演があるため、早めに退席をされましたが、その前に、シンセサイザーの演奏をバックに、マイクを握りました。

 大学在学中から作家活動をしていたことは、よく知られていますが、その際の自己紹介によりますと、卒業後いったんは、石油会社に入社したとのことで、新人の研修の場として働いたのは、横浜のガソリンスタンドでした。

 さすがに、栴檀は双葉よりで、横浜では名門の女学校、フェリス女学院の生徒に会えるのが、楽しみだったようですが、そんな思い出話に続けての、1曲目は「ブルーライトよこはま」、2曲目は「卒業写真」でした。

 田中さんの歌声を聴いたことのある知事は、まだ数少ないと思いますので、何か得をしたような気がしましたが、歌い方を見ているだけでも、とても真面目な人柄が伝わってきました。

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戦後強くなったもの(8月21日)

 21日の午後、滞在中の長野県でお会いした、ストッキング会社の社長さんから、ストッキング業界も、ファッション性だけでは、生き抜いていけない時代になったという話を聞きました。

 この会社は、メキシコの工場で生産したストッキングを、国内の会社に卸しているのですが、ストッキングをはかない女性がふえたために、生産は右肩下がりの状態だと言います。

 そうした情報に疎かったため、なぜストッキングをはかない女性がふえたのかと尋ねますと、そばにいた女性たちが、「パンプスにペディキュアでおしゃれをしても、ストッキングをはいたんじゃ台なしでしょ」と、その理由を教えてくれました。

 こうしたことから、今では、体が冷えないようにするための、年配者向けの商品や、宝塚の舞台用など、的を絞った商品企画が必要になっているということです。

 ナイロン製の登場を受けて、「女性」と共に、戦後強くなったものの、代名詞に使われてきたストッキングですが、時代の波は、こんな所にも押し寄せていました。

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命に関わる事業とは(8月20日)

 20日の午前、昨日来の集中豪雨で、大きな被害の出た大川村に、視察と慰労に出かけましたが、命に関わる事業の持つ重みを、あらためて感じました。

 朝の9時すぎに、高知龍馬空港から、県のヘリコプターに乗り込みましたが、四国の水瓶「早明浦ダム」から、ダム湖沿いに上流に飛びますと、あちこちで、沢の土砂が流れ出して、道路が寸断されている様子がわかります。

 このうち、大川村の役場は、ダム湖と裏山とに挟まれた、県道沿いの土地に立っていますが、なにぶんにも、人口が500人余りの小さな村ですので、一部は斜面になった狭い土地の中に、村の住宅や森林組合など、主だった建物が軒を連ねています。

 その裏山も、かなりの急斜面のうえ、地滑りの危険のある地域なのですが、幸い地滑りを防ぐためのアンカーが打ち込んであったために、大きな災害にならずにすみました。

 こうした地滑りの危険や、急傾斜地への対策の必要性は、都市部に住んでいる方には、わからないことではないかと思いますが、こうした、人の命に直接関係する事業も、「公共事業は無駄だ」といった、短絡的な声にかき消されがちです。

 かく言う僕も、ここ数年、県全体の予算を削り続けてきた張本人ですから、天につばする話かもしれませんが、こうした事業の必要性だけは、十分に理解しているつもりです。

 このため、先日の全国知事会議の際にも、砂防、地滑り、急傾斜といった、人命に直接かかわる事業は、補助金の廃止削減のリストから、はずすべきではないかと主張しました。

 と言うのも、話題になった、義務教育費の国の負担分と違って、公共事業の補助金は、様々な理由から、補助金にあたる額の全てが、地方の財源に移されるかどうか、大いに疑問があるからです。

 ただ、全国知事会議では、「人命に関わると言い出したら、線引きができなくなる。ここは、地滑り対策なども含めて、都道府県が主体となる事業を、全て廃止リストにいれるべきだ」との声が強かったため、最終的にはこちらが折れました。

 ですから、その決定そのものに、今から異論を差しはさむつもりはありませんが、ますます進む異常気象の中で、これまでなら、災害とはあまり縁のなかった地域でも、予想しない被害に見舞われる危険が、増大していることを考えますと、今後は、現在の補助金の全額を、確実に地方に移すための工夫と努力が必要だと、自らに言い聞かせています。

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投げ返されたくせ球(8月19日)

 昨夜、零時過ぎまで論戦が続いた全国知事会議は、19日の午前再開されましたが、国から地方に財源を移す候補のリストに、義務教育の教員の、国庫負担分を含めるかどうかの問題は、採決の結果、40対7の大差で、リストに入れることが決まりました。

 2日目の会議は、全国知事会の梶原会長(岐阜県知事)の、「朝起きてから血圧を測ったら、上が180を超えていました。もし、私の体に万一のことがあって、皆さん方が、業務上過失致死に、問われるようなことがあってはいけないので、よろしくご協力を」という、くせ球の牽制球で始まりました。

 結局、焦点の義務教育費に関しては、採決になりましたが、地方に移すべき財源の候補として、この項目を入れることに、「賛成の人は手を挙げて」との、会長の呼びかけに対して、少し予想外のことが起きました。

 と言うのも、昨夜来の議論で、このことに反対の論陣を張っていた、東京都の石原知事や、鳥取県の片山知事らが、手を挙げて賛成にまわったからですが、その結果、40対7という、予想を遥かに上まわる大差で、義務教育費のうち、中学の教員の人件費にあたる財源を、地方に移すよう、国に求めることが決まりました。

 これによって、「国の補助金や負担金を廃止して、地方への財源の移譲を求めるからには、どの項目を廃止するかは、地方の側がまとめるように」という、国から投げられた球を、投げ返すことができましたが、義務教育にかかる費用を、全て地方に移していくことには、日頃は激しく対立している、自民党から共産党まで、さらには、文部科学省から教職員組合までが、こぞって反対していることですので、球を投げ返された側の国にとっては、梶原会長の朝の挨拶以上に、扱いにくいくせ球になるはずです。

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2004/08/20

やぶへび文書(8月18日)

 18日の午後から、新潟市で開かれた全国知事会議では、国が二分の一を負担している、義務教育の教員の人件費を、国から地方に財源を移す対象の、項目に入れるかどうかが議論の争点になりましたが、石原都知事が提出された、文部科学大臣の文書が、思わぬ反響を呼びました。

 この問題の経過や背景については、以前、この欄でもふれたことがありますので省きますが、今回の知事会議では、この義務教育の教員の人件費を、全て地方の財源に移し変えることに、賛成の人と反対の人との間で、夜中の12時まで続く、熱心な議論が展開されました。

 その中で、東京都の石原知事が、文部科学大臣宛に出した質問に対する、大臣からの回答文を配られました。

 ところが、その文中に、「一般財源化をすると(財源を地方に譲るとという意味)、有為な人材確保ができなくなる」と、いかにも、地方の力をみくびったような表現があったため、北海道知事(女性)が、「この大臣の言い方はあんまりだ。ここまでは、黙っていようと思っていたが、これを見て、ひと言言いたくなった」と、財源を地方に移すことへの、賛成論を述べました。

 この女性知事の、怒りの発言を前に、さすがの石原さんも、たじたじの苦笑いでしたが、その後は心なしか、舌ぽうの鋭さを欠いたように感じられました。

 「藪をつついて蛇を出す」とは、このことだろうかと思いながら、お二人のやりとりを見ていました。

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不思議なご縁(8月17日)

 17日午後、大阪市にある中国総領事館に、総領事をお訪ねしましたが、人の縁とは不思議なものだと、思う出来事がありました。

 これは、今月24日からの中国訪問を前に、表敬を兼ねてお尋ねしたものですが、初めてお会いをした総領事は、「もう十年以上の前に、一度だけ高知県にお邪魔したことがある」と言われます。

 ただ、その理由をお聞きしますと、とても辛い訪問であったことがわかりました。

 と言うのも、それは、高知県の私立高校の一行が、修学旅行先の上海で列車事故にあって、多くの生徒が亡くなったことへの、弔問の旅だったからです。

 団長を務めた、当時の鉄道局長とともに、通訳として参加をした総領事は、亡くなった方々の家を、一軒一軒まわったとのことですが、総領事によると、このような、弔問のための代表団が組まれたのは、中国では、後にも先にもない、前代未聞のことだったと言います。

 そのこと自体、一つのご縁なのですが、その場に同行していた、県の大阪事務所長が、その話を聞いていて、「その時、空港に着いてから高知市内に向かう途中で、レストランで昼食をとったのをおぼえていますか」と切り出しました。

 何かと思って聞きますと、「いや、その時、代表団の皆さんの、出迎えとお世話を担当していたんです」ということで、縁は異なものという言葉を思い浮かべました。

 その時の思い出を、総領事は、「どのお宅でも、礼をもって受けいれて下さった」と語っていましたが、あわせて、「中国は、ハードの面は進んできたが、礼儀正しさといったソフトの面はまだまだです」と付け加えるあたり、さすがに外交官だと感心をしました。

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デコボコ論議(8月16日)

 16日の午後、東京の都道府県会館で、三位一体の改革への対応を協議する、全国知事会議に向けての委員会が開かれましたが、友人の宮城県の浅野知事と、若干の言い争いになる場面がありました。

 この委員会は、この18日と19日の2日間、新潟市で開かれる全国知事会議を前に、国から提出を求められている、あわせて3兆円分の、補助金と負担金の廃止リストの内容や、それに見あった税源の委譲と、地方交付税制度の今後などを、議論するために開かれました。

 ただ、地方から国に求める、補助金などの廃止リストは、16日の朝に示されたばかりでしたので、様々な切り口からの意見がでました。

 そんな中で、僕が採りあげたことの一つは、公共事業に関することでした。

 と言うのも、この日提示された案では、市町村に負担をかけないとの配慮から、都道府県が主体になって行う事業だけを、地方への財源移譲の対象にしているのですが、その中には、砂防、地すべり、急傾斜対策など、地域の住民の生命に、密接に絡む事業が入っています。

 このため、僕は、「これらの事業の補助金を廃止して、地方の財源に移しかえた時、もし財源の総額が今より少なくなったら、財政上の影響は県が受けるが、事業の箇所が減るといった実質的な影響は、地域の住民が受ける。そうなると、異常気象の慢性化で、これだけ各地で、予想もしないような豪雨と、それによる被害が出ている時、財源の移しかえが理由で、その対策が遅れたとしたら、住民には、三位一体の改革が、ゆがんだものに見えてしまう。そうしないためにも、そもそも、地方の自由度を増すといった、三位一体の改革本来のねらいとは、あまり合致しない、住民の生命や財産と密接に関係する事業は、リストからはずすべきではないか」と主張しました。

 これに対して、浅野さんが、「命にかかわるといえば、どんな事業でも含まれてしまう。地域によって、色々なデコボコができるのはやむを得ない」と反論をしました。

 ただ、ひとくちに命に関わるといっても、高齢者対策などの事業と、災害に対する予防との間には、大きな違いがあることを、多くの国民は、理解してくれると思います。

 と同時に、デコボコが出るのは当然ですが、市長会や町村会をまとめるのが難しいから、都道府県が主体の事業だけを取り出すといった、書類の上での、機械的な振りわけ作業をもとに、地域の間のデコボコを作るのではなく、街づくりや公園の事業など、市町村が関わる事業でも、地方に財源をまわすことで、地方の自由度が大きく増すものを「デコ」、県の事業でも、地域の住民の生命に関わるものは「ボコ」といった、デコボコのつけ方が必要ではないかというのが、僕の言いたいことでした。

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2004/08/19

ペットシッターをご存知ですか(8月15日)

 15日の夜は、航空会社や旅行代理店で、高知県を担当されている方々と、食事をしながら懇談をしましたが、旅行中のペットの世話が、商品企画になる時代だと知りました。

 最近は、ペットを飼う人がふえていますが、そうした飼い主は、ペットのことが気になって、長旅には出られないことになります。

 ただ、それでは、宿泊のお客さんを確保できませんから、ペット対策が、旅行の商品企画になるわけですが、その一つは、ペットを連れてきたお客さんに対して、滞在中はペットの世話をしますという、宿泊側のサービスです。

ところが、これですと、狭い部屋に押し込められての飛行機の旅や、見慣れぬ光景のホテル暮らしで、ご主人はくつろいでも、ペットにとっては、逆にストレスがたまる結果になります。

 このため、最近では、旅行中の留守宅でペットの面倒を見る、「ペットシッター」と提携をした旅行の企画も、売り出されているということで、高知県にお出かけになるお客様のために、県の観光コンベンション協会が、ペットシッターのサービスを提供してみてはといった、ご提案までいただきました。

 そもそも、この話の中で、ペットシッターという仕事があることを初めて知ったのですが、さらに、夜の町で働くお姉さん方の多い地区では、ペットを預かる仕事が大繁盛とのことで、ペットは、これからの時代のキーワードの一つだと、あらためて思い知らされました。

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八方ふさがりか(8月13日)

 13日の午前、三位一体の改革に関して協議する、全国知事会議を前に、県内の町村長さんたちの意見を聞きました。

 これは、国から地方に投げかけられている、国の補助金や負担金3兆円分の、廃止リストの作成を前に開いたものですが、義務教育の負担金も公共事業も、さらには、社会保障も産業基盤の整備もと、廃止に慎重な意見が相つぎました。

 その背景には、地方の自治体の存立に欠かせない地方交付税や、その不足を埋めるための地方債の枠が、このところ毎年、連続して削減されているため、「いくら、税源が国から地方に移されるとはいっても、とてもそれでは、住民サービスをまかなえない」とか、「そもそも、国の対応は信用できない」といった、町村長さんたちの、せっぱ詰まった思いがありますが、かといって、ここまで話が進んだ段階で、地方の側から、どれもこれも認められないとは言えない状況にありますので、悩ましい思いで意見を聞きました。

 加えて、廃止対象の事業に関わる役所や、各種の団体からは、反対のご意見や、「是非とも慎重に」といった申し入れが、次々と寄せられていますので、三位一体どころか、八方ふさがりに近い心境にもなりますが、気を取り直して、知事会に向けての考え方をまとめることにします。


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室戸深層水フェスタ(8月14日)

 14日の土曜日は、午前中から、県東部の室戸市で開かれた、海洋深層水のフェスタに参加しました。

 海洋深層水は、室戸市の沖合いの、海底320メートルの場所から汲みあげている、表層の海水とは異なった成分を持つ海水で、清浄な上、多様な種類のミネラルが、豊富にふくまれているのが特徴です。

 この他にも、しめり気を保つ保湿性や、口あたりをまろやかにする効果などに優れていますので、飲料水や化粧品から、日本酒、豆腐、パン、にがり、塩、さらには野菜のナスにいたるまで、数え切れないほどのものづくりに活用されていて、すでに室戸の深層水ビジネスは、総額で130億円を超える産業に育っています。

 ただ、室戸での成功を受けて、他の地域でも深層水の活用が進んでいますので、深層水の中での室戸のブランド性を高めていこうと、関係の企業が力をあわせて、3年前から、このフェスタを開いています。

 青空の下の会場には、各企業などのテントが並んでいますので、一つ一つ見てまわりましたが、面白かったのは、夏休みを利用して、「知事のそばでのインターンシップ」に応募してくれた、東京の女子大生の感想で、彼女は、「深層水というけど、普通の海水と、どこが違うのかわからないから、何となくうさんくさい」と思っていたらしいのです。

 それを聞くと、まだまだ宣伝が足りないなと、つくづく思うのですが、うちの奥さんも、毎日飲み続けているうちに、骨密度が徐々に高くなってきたという、確実な変化がありますので(これ以外に、理由が考えられないのです)、是非皆さんも、室戸の深層水の製品を、一度試してみてください。

 

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よさこい休暇(8月12日)

 9日の前夜祭から始まった、「よさこい祭り」は、12日の全国大会で4日間の幕を閉じましたが、午後お目にかかった、人材派遣会社の支店長さんによりますと、人材派遣業から見た高知県の特徴は、「よさこい祭り」の期間中、派遣の登録をする人が減ることだそうです。

 現在、この会社には、年間平均をして、2200人ほどの人が登録をしていますが、「よさこい祭り」の踊りの練習が始まる頃から、8月の祭りの本番にかけては、派遣の登録をする人の数が、はっきりと減るといいます。

 また、登録をしている人の中には、毎年、「よさこい祭り」で踊りたいため、正社員にはならずに、派遣社員を続けている人もいるそうで、さすがに、高知らしい話だと思いました。

 となれば、いっそのこと条例でも作って、本番の期間中を、「よさこい休暇」にするくらいの思い切りがあってもいいと思いますし、県内の高校で、観光を専攻している生徒からも、そうした提案を受けたことがあります。

 ところが、世の中は、祭り好きの人ばかりではありませんので、そこまで言うと反対の声も出て、なかなか難しいものです。

 

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訴訟社会と道義的責任(8月11日)

 11日午前の庁議で、先日お伝えをした、仕事上のミスに絡んだ、個人の責任の在り方を、再度協議しました。

 議論の発端になった、県立高知女子大学での入試ミスに関しては、今日の協議をもとに、別途考え方を整理することにしましたが、意見交換の中で出された、「訴訟社会になった現代には、かつてのような意味での道義的責任は、意味を失ったのではないか」との指摘に、思わずうなずかされました。

 その考え方は、「あまり厳しく責任追及をしない、日本的な美風の時代にこそ、道義的責任が存在をしたし、逆に、道義的責任という言葉のもとで、穴埋めなどのためのお金を出しては、それを免罪符に代えていた。しかし、訴訟社会になった今は、そうしたあいまいな対応をすべきではない」というものです。

 そんな意見を聞きながら、外国で交通事故をおこした時には、日本流に「申し訳ない」と頭をさげたら、それで負けなので、「おまえの方が悪い」と、まずは相手を非難しないといけない、という話を聞いたことを思い出していました。

 もちろん、「そうは言っても、道義的責任という考え方は、成り立つのではないか」とか、「道義的責任を、全て否定することができるのか」といった意見もありましたし、それもそれで正論ですが、欧米流の責任追及が一般化する中で、日本流の、あいまいで情緒的な責任論争も、やがては変わってくるのだろうと感じました。

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キャビアの話(8月10日)

 10日午前、東京の表参道で、キャビアの専門店を開いている方が、知事室に立ち寄ってくださいましたが、この方から、高知産のキャビアが、表参道のお店に登場するかもしれない、という話を聞きました。

 この方は、今月の28日と29日の2日間、東京の原宿で開かれる、「スーパーよさこい」を主催されている、表参道の商店の振興会の理事長さんで、毎年、本場高知の「よさこい祭り」が行われるこの時期に、高知を訪ねてくださいます。

 実は、この方の本業は、ガソリンスタンドの経営ですが、それとは別に、同じ表参道に、多分、日本にはここしかないという、キャビアの専門店を開いています。

 実は、高知県内には、うなぎの養殖から転業して、養殖のキャビアを作っている方がいるのですが、このキャビアがなかなかな出来ばえなため、この高知産のキャビアを、表参道のお店に出そうという計画があるとのことでした。

 その後の話の進み具合を、確かめなければいけませんが、もし実現すれば、これもまた、楽しい話題になるなと思いました。

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韓国ドラマの高知ロケを(8月10日)

 10日午前、韓国との交流に熱心な、県議会議員の方から、韓国のテレビドラマのロケを、高知に誘致しようという話を聞きました。

 韓国のテレビドラマ、「冬のソナタ」の大ヒットをきっかけに、「韓流」をいう言葉ができるくらいの、韓国ブームになっていますが、高知県でも、韓国との関係づくりに取り組まれている、県議会議員の方のパイプで、様々な交流が生まれています。

 今回、この方からうかがったのは、「冬のソナタ」のヒロインを演じた、チェ・ジュウさんが出演するドラマなどを手がけた、監督と女性の脚本家を高知に招こうという話で、連続テレビドラマの5~6回分を、高知でロケをしてもらおうという計画です。

 具体的には、まだこれからの話ですが、何につけても、話題づくりは元気の源ですので、韓国ドラマのロケの誘致にも、是非取り組んでみたいと思いました。

 ただ、話を聞きますと、韓国のテレビドラマの関係者が、小泉総理と面会をした時に、総理から、日本国内の4ヶ所で、ロケをするように依頼されたということですので、これが本当なら、なかなかしたたかな競争相手がいるものだと、ある意味で感心をしました。

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国境を越えた排出権取引(8月9日)

 9日の午前、循環型の社会づくりを担当している職員から、発展途上国の二酸化炭素を、先進国の技術で減らすことができれば、その分を、国境を越えた排出権証券として、発行できるようになるという話を聞きました。

 排出権というのは、地球温暖化の原因になる、フロンガスや二酸化炭素を、企業が排出できる権利のことですが、その分その企業が、直接の企業活動とは別の場所で、、これらの物質を削減する取り組みに出資をすることを、排出権取引と呼びます。

 また、原因物質を減らす取り組みの効果を、数量化した上で、これを証券化したものが、排出権証券ですが、これらの物質を排出する企業は、この証券を買うことで、一定量の排出権が認められるようになりますから、二酸化炭素の削減の目標を定めた、京都議定書が国際的に効力を発すれば、こうした排出権証券も、現実的な意味を持つようになります。

 そこで、考えられたのが、例えば中国など、今後さらに、目覚しい経済発展が予想される国で、別の国の技術を使って、温暖化の原因物質を削減した時に、その分を、国境を越えた排出権として証券化しようというのが、CDM(クリーン開発メカニズム)と呼ばれる仕組みです。

 これに関して、高知県には、フロンを分解できる、小型の装置を開発した企業がありますが、地球の温暖化に対してフロンは、二酸化炭素の数千倍から数万倍の、影響力を持つと言われますので、この技術を使って、中国でのフロンの排出量を減らすことで、排出権証券を発行しようとの試みがあると言います。

 それと同時に、企業だけでなく、地方自治体も、この取り組みに参加できるとすれば、高知県が昨年から導入している、森林環境税を活用した森林の間伐で、排出権に代えることができないかどうかを、研究したいとのことでした。

 たまたま、この話を聞いた後、知事室においでになった方からは、汚染した土壌を固化して、二酸化炭素を吸着できる物質を作った企業があるという、お話をうかがいましたが、今後、ロシアが京都議定書を批准して、二酸化炭素の削減目標の達成が、各国の義務になってくれば、国を越えた排出権証券の動きは、ますます活発になるに違いないと思いました。


 

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2004/08/10

13回目の甲子園(8月8日)

 8日の午後、高知県が主催している、「まんが甲子園」の表彰式が行われましたが、最近では韓国でも、「まんが甲子園」と同じ形式で、漫画をテーマにした大会を開きたいという、動きがあるようです。

 高知県からは、この大会の審査委員長をお願いしている、やなせたかしさんをはじめ、横山隆一、青柳祐介、はらたいら、黒鉄ヒロシ、西原理恵子等々、数多くの漫画家が出ていますので、漫画王国のPRとあわせて、漫画好きの高校生に、晴れの舞台が提供できればと、高知県が主催して、全国の高校生の漫画選手権大会、「まんが甲子園」を始めたのが、平成4年のことでした。

 この大会も回を重ねて、今年は13回目を迎えましたが、今では、全国の都道府県から、300校以上が参加をする、立派なイベントに成長しました。

 また、この間に、漫画やアニメのコースを持つ、大学の数がふえるなど、漫画の社会的な地位も、高まってきたように思います。

 こうした傾向は、韓国でも同様のようで、今回の大会には、韓国の国立大学で、アニメーションのコースを担当している先生が、視察に来られていました。

 お聞きをしますと、韓国でも、こうしたコンテスト形式で、学校対抗の、漫画の選手権大会が開ければとのことですので、今後とも交流ができればと、ご挨拶をしておきました。

 先日も、日韓両国の間での、文化の相互乗りいれにふれましたが、漫画の領域でも、新しい交流が始まる予感がしています。

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水に浮く車椅子(8月7日)

 7日の午後、県西部の三原村で、地元のNPO法人が開いた、交流センターを訪ねましたが、そこでお会いをした、障害者の自立を支援している、高知市内のグループの方から、水に浮かすことのできる、車椅子の話を聞きました。

 この車椅子は、座席や手押しの部分は、普通の車椅子とかわりありませんが、前輪と後輪には、硬いゴムのような素材を使った、大きめのタイヤが取りつけられていて、障害者が乗ったまま海に入っても、バランスよく浮くようになっています。

 このため、つきそいの人に押して行ってもらえば、重度の障害者でも、ちょっとした海での遊びが体験できるのですが、値段を聞きますと、25万円とかなり割高なため、県内には、まだ4台しかないということでした。

 特許なども絡んでいるでしょうから、軽々しいことは言えませんが、もう少し知恵を出せば、もっと安く作ることも可能だと思いましたし、その一方で、こうした機材が備えられれば、一昨日お伝えをした、障害者のためのマリンスポーツも、さらに充実できそうだと思いました。
 
 

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安あがりが理由で売れない(8月6日)

 6日午前、産業廃棄物になる泥を出さない、新しい地盤改良の技術を開発した企業の社長さんと、知事室でお目にかかりましたが、廃棄物を出さないことが、かえって、普及を妨げている面があるという話を聞きました。

 これまでの工法ですと、地盤改良の際には、建設廃棄物として大量の汚泥が発生するため、この処理が、大きな課題でしたが、この会社の技術は、こうした汚泥がでないのが特徴で、県が県内の優れた技術を表彰している、地場産業大賞などを受賞しています。

 さらに、この技術を使えば、土を外に運び出すことなく、汚染された土壌の処理ができるとのことで、今後、大きな市場展開が期待されています。

 ところが、この技術の売り物である、産業廃棄物を出さないことが、逆に、普及を妨げている面もあると言うのです。

 と言うのも、建設業者が事業を請けおった場合、発注者側から支払われる、一般管理費という項目がありますが、この項目の中に、産業廃棄物の処理費がふくまれているため、廃棄物が出ない工法では、請け負った企業の実入りが、少なくなってしまうからです。

 一般的に言って、環境に優しい新しい技術の場合、従来の工法より割高になるために、普及が進まないことはしばしばありますが、このように、割安になるために採用されにくい事例があることは、初めて知りました。

 このため、まずは、県の土木事務所など、現場に近い職員を対象にした、講習会を開くことにしていますが、あわせて、県内の企業が開発した製品を、県が率先して購入していく事業の一つに、この技術も位置づけていきたいと思います。

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障害者のためのマリンスポーツ(8月5日)

 5日の午前、自らも車椅子で生活をしながら、障害者のための、ソーシャル・ワーカーなどとして活躍している女性が、知事室を訪ねて下さいましたが、今度は、県西部の土佐清水市で、障害者がマリンスポーツを楽しめるような地域づくりに、力を貸すことになったということでした。

 この方は、交通事故のため、車椅子での生活を余儀なくされましたが、それにめげることなく、高知市内の病院で、障害者の相談にあたるソーシャル・ワーカーを務めるほか、各種の委員会の委員や、ボランティアとして、忙しい毎日を送っています。

 その彼女が、今回、足摺岬のある、土佐清水市で手がけようというのは、「海辺のユニバーサル観光地」と題した、障害者のための、マリンスポーツの受け皿づくりです。

 実は、彼女自身も、スキューバダイビングをやりますので、まずは、障害者が海中探索を楽しめる、仕組みを作ることが目標ですが、そのためには、障害者の援助をしながら一緒に海に入る、アシスト・ダイバーの養成にはじまって、障害者用のシャワールームの整備や、民宿のバリアフリー化など、取り組まなければいけない課題は山ほどあります。

 そこで、地元の有志や、ダイバーズ・ショップの経営者、さらには、保健師さんや県の職員などに声をかけて、活動の核になる、グループを立ち上げました。

 こうした場所は、すでに、沖縄や静岡県の伊豆にもありますが、新しく、和歌山県の串本市の近くでも、整備が進んでいるということですので、高知県も負けないように、応援をしていきたいと思います。

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「功名が辻」の新説(8月4日)

 先日も、この欄でご紹介しましたが、土佐藩の初代の藩主、山内一豊と妻の千代を題材にした、司馬遼太郎さんの「功名が辻」が、さ来年のNHKの大河ドラマに採りあげられることになったため、NHKの担当のチーフ・プロデューサーが、知事室を訪ねて下さいました。

 今年の「新撰組」もそうですが、ここ数年、若者向けを意識してきた大河ドラマは、20代から30代の視聴者を、開拓することには成功しましたが、そろそろ見直しの時が来ているということで、「功名が辻」は、時代劇らしい時代劇を目指していると言います。

 とは言え、今の時代に、なぜ一豊夫妻が題材に選ばれたのかと言えば、彼は、天下人が誰になるかによって、明日のわが身もわからない戦国の時代に、豊臣方から徳川方へと、巧みに乗りかえた結果、その論功行賞として、24万石の土佐藩主の地位を得た人です。

 これが、上司の力関係をみながら、専務につくか、それとも常務につくかと頭を悩ます、サラリーマンの姿と重なり合うのではというのが、この時代に「功名が辻」を採りあげた理由の一つと聞いて、なるほど、そういう見方もできるなあと思いました。

 さらに、奥さんと力をあわせて、出世レースを勝ち抜いていくという生きざまも、現代に通用する要素かもしれませんが、これに関して、チーフ・プロデューサーの方からは、興味ある解説を聞きました。

 それは、一豊と妻のお千代さんとの関係にまつわることで、一般には、内助の功の代名詞のような妻と、賢夫人に支えられた気のいい殿様、といったイメージでとらえられています。

 ところが、一説によると、いかに天下人の行く末を読んだとはいえ、戦国の時代に、仕える先を変えてしまうという生き方は、決して胸を張れることではないため、妻を賢夫人に仕立てて、それを隠れみのに、人生街道を歩んできたという見方もあるそうで、歴史の解釈は色々あるものだと、感心をしながら、その解説に耳を傾けました。

 そう言えば、去年亡くなった、一豊から数えて18代目にあたる、先代の山内家のご当主は、「司馬さんの小説は、うちの初代を、ばか殿様のように描いているので気にいりません」と、言われていましたが、この新説を聞けば、安心をされたかもしれないと思いました。

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職員の個人責任(8月3日)

 県立の高知女子大学で起きた入試ミスで、県を相手に損害賠償を求めていた方に、県が和解金を支払うことに対して、ミスをした職員または大学が、賠償責任を負うべきではないかとの声があることが、3日朝の庁議で話題になりましたが、県庁の仕事の中で起きたミスや損害の責任を、職員自身が、どこまで負うべきかは、あらためて、議論を整理する必要があると感じました。

 この県立女子大学の入試ミスは、入試判定のプログラムのミスから、本来なら合格の判定をしなくてはならない受験生を、不合格にしてしまったものですが、県費から賠償金が支払われたことに対して、県議会の一部からは、「職員のミスで起きたことだから、職員に求償すべきではないか」、との声が出ていました。

 ただ、法律的には、こうした国家賠償法に基づく賠償責任は、あくまでも、自治体が負うべきもので、最高裁の判例でも、職員個人には求償できないとの、判断が示されています。

 このため、県議会からは、「それなら、大学に責任を負わせるべきではないか」、といった意見も出たとのことですが、庁議では、このような、職員個人に対する責任追及の声に、どう対応すべきかが議論になりました。

 「なんでもかんでも、個人の責任を追及する風潮が強まれば、職員は、安心して仕事ができなくなる」、「それはそうだが、中には、職員個人に求償をすべき事例もあるのではないか」など、様々な角度から、意見が出ましたが、今後、議論を整理しておく必要のある課題だと感じました。
 

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災害に対する強さ(8月2日)

 2日は、東京に出張していましたが、台風10号が行きすぎた後の、集中的な豪雨で、県内にもかなりの被害が出たため、予定を繰り上げて、早めに高知に戻りました。

 夕方、県庁に着くとその足で、3階にある防災作戦室に上がって、被害の状況を聞きました。

 徳島県に通じる国道の崩壊や、住宅の床上と床下への浸水、さらには、農作物への被害など、影響は小さくはありませんでしたが、亡くなった方やけがをした方は、一人もいませんでした。

 一方、降雨の記録を見てみますと、1時間の雨量が100ミリを超えるという、文字通り、バケツの底が抜けたような雨が降ったところが、何ヶ所もありましたし、総雨量が1000ミリを超した地区もあって、もっと大きな被害が出たとしても、不思議ではありませんでした。

 にもかかわらず、人的な被害が出なかったのは、一つには、厚い雨雲が、その都度場所を変えて、あちこちに大雨を降らせたため、同じ地域で、何時間も続けて、強い雨が降ることがなかったおかげです。

 が、それとともに、高知県では、これまでの大きな災害の経験から、ハードもソフトも含めて、防災面での整備が、ある程度進んできていることの、証ではないかと感じました。

 それにつけてもと思うのは、しばらく前に、この欄でも紹介をした、全国の都道府県の、防災力のランクづけの結果で、消防庁の発表では、高知県は、水害に対する防災力が、全国で42位、つまり下から6番目になっていました。

 このため、今回の被害の報告を受けながら、危機管理担当の職員とは、「いくらなんでも、42位はないよね」などと話をしていたのですが、「でも、次の災害で、大きな被害が出るといけないから、自重をしよう」という結論になりました。

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ハルウララの映画化(8月1日)

 累積赤字に悩む高知競馬で、ヒロイン的な存在になっている、ハルウララの映画化にあたって、1日の午前、その製作発表会が行われましたが、台風10号の影響で、主役の方々が参加できなかったのが残念でした。

 ご承知のようにハルウララは、連戦連敗の記録を更新していますが、負けても負けてもめげずに頑張る姿がいとおしいと、あっという間に、全国ブランドの人気馬になりました。

 このため、このほど映画化が決まって、主役の調教師役を務める渡瀬恒彦さんや、賀来千香子さん、さらには、音楽を担当される服部克彦さんらが出席をされて、高知競馬場で、製作発表が行われることになりました。

 ところが、台風10号の影響で、渡瀬さんたちが、高知まで来れなくなったため、監督や若手の役者さんによる、少し小ぶりな発表会になりました。

 そのことは残念でしたが、この秋からは、高知ロケも始まるとのことですので、来年初めの封切りが、今から楽しみです。

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2004/08/09

高速道路の持つ意味(7月31日)

 31日の午後、四万十川の河口にあたる中村市で、道路関係のシンポジウムが開かれましたが、講師の方が講演の中で紹介されていた、各国の高速道路事情には、考えさせられるものがありました。

 その方の話では、人も自転車も通らない、それでいて信号もないといった、今で言う高速道路を、人類史上初めて考えたのは、イタリア人だそうです。

 その後、国策として、全国的に高速道路の整備を進めたのが、ヒットラーが指揮した、ドイツのアウトバーンですが、これは、もともとは、軍隊が素早く行動に移れるようにという、軍事目的が第一でした。

 その政策を、戦後、平和目的も兼ねて取り入れたのが、アイゼンハワー大統領の時代のアメリカで、教育であれ福祉であれ、連邦政府に比べて、地方の力が強いアメリカとしては例外的に、州の境をこえた、インター・ステートの道路づくりが進められました。

 このように、主要な先進国では、国土の根幹になる道路の整備を、安全保障の観点もふくめた国の政策として、国の責任のもとで、一気に取り組む例が少なくありません。

 これに対して、今でこそ先進国の一員とはいえ、敗戦によって大きく出遅れたわが国は、経済成長を機会に、有料道路の料金を貯めて、これを元手に、新たな高速道路をつくるという妙案を編みだしたのですが、道路公団などの改革のかけ声の中で、国土の根幹を支えるネットワーク整備の責任は、民間の会社と公の機関の手に、分散してしまうことになりました。

 諸外国のような意味での安全保障は、わが国には、まだ馴染みにくい点もありますが、地震や水害などの災害に対する備えは、地方にとっては重要な安全保障ですし、その際の、被災者の救出や救援チームの派遣に、高速道路など、高規格の道路が果たす役割は、大きなものがあります。

 そのことを考えますと、採算性という耳あたりのよい言葉で、国土の根幹を支える事業を、バラバラにしてしまっているわが国の現状は、他国から見た時、いかにもお人好しに映っているのかもしれません。

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2004/08/06

日韓の文化の壁(7月30日)

 30日の夜、県西部の中村市で開かれた、韓国の女子大生の歓迎パーティーに参加しましたが、日本と韓国の間の文化の壁が、さらに低くなっていることを、あらためて感じました。

 「朝鮮大学校生in四万十」と名づけられた、この交流会は、中村市の有志の人たちが、日韓の若い世代の交流を目的に開いたもので、去年に続いて2回目になる今年は、韓国光州市にある朝鮮大学校で、日本語を学んでいる女子学生、14人が参加しました。

 その歓迎会の挨拶でも言ったことですが、1998年に、それまでは、全面的に禁止されていた分野の韓国内での日本文化の紹介が、一部解禁され始めて以来、今年の第3次の解禁によって、両国の間の文化交流は、目に見えて進んでいます。

 論より証拠ではないですが、参加者の中には、横須賀まで行って、亡くなった「XJAPAN」のメンバーの、お墓参りがしたいという学生もいました。

 ですから、僕からも、韓国のテレビドラマ「冬のソナタ」の、日本での大ヒットをネタに、「うちの奥さんも、主演のペ・ヨンジュン、通称『ヨンさま』のサイン入りの写真をもらってきて、家に飾って喜んでいます」という話を、教えてあげました。

 後半は、カラオケ大会に突入したため、途中で退席しないといけなかった僕は、最初に、「涙そうそう」を歌ったのですが、何人かの学生が一緒に歌ってくれました。

 そんなことからも、両国の文化の壁が、ほとんどなくなってきていることを実感しました。

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2004/08/02

特区の門は狭い(7月29日)

 29日の夜、大方町の方々と話をする中で、特区の申請をしたものの、霞ヶ関の官庁の壁が固くて、苦戦をしているというぼやき声を聞きました。

 大方町からは、「地域の人たちが、地元の素材をいかした、グリーンツーリズムなどの旅行商品を開発した時には、旅行業の資格がなくても、お客様の募集ができるようにしたい」といった内容の、特区の申請が出されていますが、観光業を管轄している国土交通省からは、第一次の回答として、却下の知らせがきたということです。

 少し事情を説明しますと、旅行業法によって、不特定多数のお客様を対象に、旅行の参加者を募集できるのは、旅行代理店など、旅行業の資格をもっているものに限られています。

 ただ、地域の人たちが、グリーンツーリズムなどに挑戦する時は、いきなり、旅行代理店が扱ってくれるような商品づくりはできませんし、かといって、今の規制のままでは、地元から直接、お客様に呼びかけることもできなくなります。

 そこで、こうした場合には、旅行業法による資格がなくても、全国に向けての旅行商品の宣伝や、お客様の募集ができるようにしてほしいというのが、大方町からの特区申請のポイントでしたが、第一次審査での却下の理由として、国土交通省は、次ののことを挙げています。

 それは、旅行商品のように、サービスを受ける前に代金を払い込む買い物では、買う側は弱い立場にあるので、資格をもった業者にまかせないと、弱い立場の買い手が守れないということでした。

 これに対して、町からは早速、「サービスを受ける前に代金を支払うケースは、他にもいくらでもあるのに、旅行だけに、こうした規制をかけるのは納得できない。また、そもそも、地域の人たちが努力をして、地元の素材をいかした、グリーンツーリズムを立ち上げた時に、その商品を売る権利を、外部の旅行業者のみに独占させるのはおかしい」との、反論を送り返したとのことでした。

 三位一体の改革の焦点になっている、補助金などの廃止削減をめぐっても、霞ヶ関の官庁の抵抗が激しくなっていますが、政府をあげて、特区を売り込んでいる割には、その門は、あい変らず狭いものだと感じました。
 
 

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郵政公社のコールセンター(7月28日)

 28日午前、商工労働部との協議で、郵政公社が募集している、コールセンターの誘致に向けて、高知県も検討を進めることにしました。

 このコールセンターは、郵政公社が、集荷や再配達の受付け業務のために募集しているもので、10社をこえる企業が入札に参加するものとみられますが、そのうちの1社が、高知市を、候補地の一つに挙げてくれています。

 このため、県としても、支援のための限度額を考慮するなど、その誘致に向けて、積極的に取り組むことにしました。

 これは、高知県の女性の、仕事に対する意欲や、パートの賃金の水準などをみて、全国と比べても、ある程度の競争力があると考えたからです。

 とは言え、参加企業の多さから、苦戦を覚悟しなければいけませんが、今後、郵政公社からは、各地区別に、コールセンターの委託が発注される見込みですので、最初から手をあげておくことで、高知県をアピールしていければと考えています。

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お茶の葉の買い占め(7月27日)

 27日の夜、県内の、「長」と名のつく立場の方々と懇談をしていましたら、最近の緑茶飲料のブームの影響で、全国的に、お茶の葉が買い占められているという話を耳にしました。

 考えてみますと、「おーいお茶」、「爽健美茶」、「伊右衛門」、「十六茶」、「まろ茶」等々と、各飲料メーカーがこぞって参入する中で、ペットボトル入りのお茶がブームになっています。

 このため、各メーカーが、お茶の産地に手をまわして、来年の収穫予定の分まで含めて、先物買いをしているというのです。

 しかも、こうしたボトルのお茶のあおりを食って、高級茶の売れ行きがかなり落ち込んだため、高級茶を扱っているお茶屋さんが、店じまいに追い込まれる例も出ているということでした。
 
 まだ、真偽のほどを確かめてはいませんが、そうだとすれば、また一つ、日本の文化に変化が起きているのかなと、少し複雑な思いがしました。

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トヨタ方式の評価(7月26日)

 26日の午前、県内では、製造業の分野の長老格と言える方の、お話をうかがいましたが、その中で、トヨタの生産方式を、もっと真剣に学ぶべきではないかとのご指摘を受けました。

 この方によると、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)が、1984年に、自動車業界の調査研究をした報告の中で、フォード型の大量生産方式を続けていることが、アメリカの自動車業界が、日本に太刀打ちできない原因だと結論づけた上で、トヨタ式の生産方式が、21世紀を支配するだろうと予測していたそうです。

 トヨタ方式を単純化すれば、「無駄を省く」、「やれないことはない。考えたことは何でもできる」という基本精神に貫かれた、考え方ではないかと思いますが、この方は、「県内の製造業は、多くの無駄をかかえているのに、なかなかトヨタ方式が根づかない。それどころか、トヨタ方式は、在庫を持たないといったわがままなやり方だと批判する始末で、いごっそうの悪い面がでている」と、嘆かれていました。

 僕自身、あまりトヨタ方式を学んだことがありませんでしたが、これを機会に、勉強をしてみようと思っています。

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