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2005/03/17

日本にない大学(2月11日)

 11日午後、高知工科大学の理事会が開かれましたが、学長の選考に関して、僕が、選考委員会の意見とは、異なった考え方を主張したため、かなりの議論になりました。

 高知工科大学は、僕が知事になってから、公設民営という新しい形で開設された大学で、300億円近い県費とともに、県勢の浮揚をめざす県民の皆さんの、強い思いが込められていますので、これを受けて大学の側も、理事長を引き受けている自分を先頭に、あらゆる面で、「日本にない大学」の実現を目指してきました。

 ところが、最近の大学の動きを見ていますと、地元の企業を応援して、産業の振興に役立っていこうといった、地域貢献への気概や、教授会などが強い権限をもってしまう、これまでの大学の弊害を改めていこうという、意気込みの面でも、熱が段々と冷めて、「日本のどこにでもある大学」に陥りつつあるのではと、感じられます。

 しかも、従来からの大学の常識に流されて、経営という考え方がおろそかになれば、少子化が続く中で、誰もが大学に入れるようになる、いわゆる「2007年問題」にも対応できなくなるのではと、強い危惧を感じています。

 このため、自らが理事長の立場で、天に唾する行為であることは承知の上で、現状のままの大学運営が続くのならば、学長の選考委員会の意見とは別に、経営に責任を持つ理事会としての考え方を示したいと、理事の皆さんに呼びかけました。

 結果として、多くの方のご理解はいただけませんでしたので、月末までに、郵便投票をすることになりましたが、大学という組織の難しさを、改めて感じ始めています。


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コメント

本件に関する報道には、違和感を禁じ得ない。「任命拒否」という手段だけがクローズアップされ、問題が完全に卑小化されている。「日本にない大学」を目指して始まった大学が、「日本のどこにでもある大学」になりつつあるのでは、という危機感について、全く触れることがない。300億円という巨額の県費を「出資」している県民の代表としての知事が、常識に縛られた人々からは想像もつかない「手段」を選択してまでも、問題を提起した。これについて、関係者はきちんと答えるべきではないか。大学の「創学の精神」を実現するためには、学長選考委員会のメンバーや理事の役割は重要だ。この人達こそ、未来に対しての構想と実現手段に関して識見を明確にすべきではないか。「従来の常識」の延長線上には「日本にない大学」はないのだから、もっと本質的な議論が必要だ、と思う。

投稿: 東京都 杉本 勲 (県出身者) | 2005/03/23 16:49

知事の高知工科大学の学長任命拒否に共感を覚えました。誰かが鈴を付けなければ、改革は始まらない。
公設民営の私立の高知工科大学の理事は経営・財政に
責任を持たなければならない。
特に理事長は、その先頭に立たなけばならない。
これから理事に選任される方は、私立大学に対して
経営感覚の厳しい方を選任される事を県民として
希望します。

投稿: 森 武彦 | 2005/03/21 18:57

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