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2005年7月

2005/07/25

田舎からの国造り(7月23日)

 23日午後、四国の水瓶と言われる、早明浦ダムのある土佐町で、有機・無農薬の農業を教える、「土佐自然塾」の開設の式に出席しました。

 この有機の学校は、有機農業に取り組んできたNPO法人と、県とが連携をして立ち上げたもので、30人の研修生を受けいれることの出来る寮と、農業実践のためのほ場が整備されています。

 開校式のあったこの日は、有機農業の実践者で、塾長を務める山下一穂さんが、有機農業の解説を兼ねた講演をしましたが、「雑草の中で野菜を育てると、カエルが大発生して虫を除けてくれるが、農薬を使うとカエルが死んでしまう」とか、「刈り取った草をすき込んで作った土には、有機成分が一杯含まれているので、手を突っ込むと、手首まで入るくらい柔らかい」など、自信にあふれたお話しを紹介されます。

 彼のたどりついた持論は、「農薬がなくても農産物が出来る」ではなく、「農薬がない方が良く出来る」で、これまでのような、汚染を外に出さないための守りの環境対策を、より良い環境を作りあげていくための、積極的な環境対策に切り変えることで、田舎からの国造りを進めたいと、思いは広がります。

 あわせて、講演を聞きに来た人の中には、食から学ぶ「食育」にとどまらず、環境にやさしい家づくりから学ぶ「住育」を提唱する人もいて、ネットワークが広がっていく兆しも感じました。

 この学校では、環境農業を専門にする、県の技術職員が講師を務めるほか、立松和平さんやC.W.ニコルさんらも、客員講師として特別講義をしてくれることになっていますが、自由民権運動の時代を象徴した、「自由は土佐の山間より」という言葉をもじれば、これをきっかけに、「有機は土佐の山間より」を、全国に情報発信したいものだと願っています。

 もちろん、地元の町村やJAも応援をしてくれていますし、卒業後に農業を始めるための支援策も構えていますので、興味のある方は、以下の電話、またはメールアドレスにお問い合わせ下さい。

 0887ー82ー1700(土佐自然塾事務局) kimito@cotton.ocn.ne.jp(担当、中山公人さん)

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台湾見聞録(7月18日〜22日)

 18日から22日までは、台湾出張のために高知を空けましたので、実質3泊4日の、台湾での短い見聞をご披露します。

 台北のホテルでテレビを見ていたら、日本ではとてもよく知られているドラマを、台湾語バージョンで放送していました。

 台湾語のタイトルは「冷暖人間」で、そう言えば、言い得て妙かなと思いましたが、日本での原題は、この項の最後に紹介しておきますので、それまでに答えを考えてみて下さい。

 それはともかく、台湾でお会いした方々は、このドラマの題とは違って、暖かい方ばかりでしたが、その中の一人は、日本の量販店と提携して、32インチの液晶テレビを、わずか10万円という、破格の値段で売り出した仕掛け人でした。

 聞けば、ニュースにもなったように、組み込んだソフトの間違いから、日本語の主音声と英語の副音声が逆になっていたため、一泊の東京出張で、善後策を協議してきたとのことでしたが、めげた様子もなく、限定1万台の10万円液晶テレビに続いて、次は、14万円台の液晶テレビに挑戦すると意気軒昂でした。

 意気軒昂と言えば、この方は、台湾も日本も、自国を島国などと卑下してはいけないというのが持論で、これからは、アイランド・ステイト(島国)でなく、オーシャン・ステイト(海洋国)と呼ぼうと、提案されていました。

 また、台湾訪問中は、中国の軍事力に関して、アメリカ国防省の報告が出たり、人民元の切り上げが発表されたりした時期と重なりましたので、長年外交に携わってきた専門家には、中国についての考え方を尋ねてみました。

 すると、「日本は1000ドルを生産するために、0. 3トンしか炭酸ガスを出していないが、中国は、同じ量を生産するのに6トンと、日本の20倍もの炭酸ガスを排出している。その結果、年間9パーセントの経済成長に対して、石油の使用量は、年間23パーセントも伸びているので、環境とエネルギーの問題を抜きに、中国の問題は語れません」と、次々と数字が飛び出します。

 その上で、中国には資本主義経済はあっても、その効果を国民全体に広げるための、資本主義政治の仕組みがないと言います。

 その意味するところは何かと言えば、資本主義経済のもとでは、経済活動による収益を税金として徴収した上、それを、広く国民に再配分するシステムがあるのに、中国にはそれがないため、どんどん貧富の差が広がってきているということで、「二つの中国と言うのなら、大陸と台湾よりも、沿岸部と内陸部との間にある二つの中国の方が問題だ」と、少々の皮肉を込めた指摘がありました。

 などと言うと、いかにも難しい話しをしに台湾に出かけたように聞こえますが、実は、台湾からの観光客や修学旅行を、もっと高知に誘致しようというのが目的で、台北市内の工業高校の修学旅行や、高知県を盛り込んだ旅行商品の造成など、具体化しそうな話しも幾つかありました。

 そのための商談会でのことですが、台湾のテレビで放送されている旅番組で、レポーター役を務める日本の男性に出会いました。

 彼は、一時期海外で、マスクマンと呼ばれる、仮面をつけたプロレスラーをした後、香港に渡って、アクション映画のスタントマンをしていましたが、ジャッキー・チェンやブルース・リーが活躍した時代が終わって、アクション映画が少なくなったことに加えて、年令が30才を超えたこともあって、スタントには見切りをつけたと言います。

 その彼に、一番恐かった経験は何かと聞いてみますと、即座に、「それは、13階のビルから飛び降りた時のことで、13階まで上がると、地上に置いた大きなマットも、マッチ箱くらいにしか見えないんです」との答えが返ってきました。

 さらに詳しく尋ねてみると、13階から飛び降りても、10階あたりまではゆっくりとした感じなのに、そこからは急に、スピードが増してくるそうです。

 ただ、そのままおなかから落ちると、内蔵が破裂するし、手を突き出すと骨折をしてしまうため、4階か5階あたりで、くるっと体を回転させて、背中から落ちないといけないのだそうで、人生経験には色々なパターンがあるものだと、つくづく感心をしました。

 話しを観光に戻すと、台湾の人に人気がある日本のスポットは北海道ですが、現地のスーパーマーケットを訪ねてみて、そのことを実感しました。

 と言うのも、北海道とは関係のない商品に、「北海道チーズ」とか「北海道風味」といった名前がつけられていますし、台湾製のボトル入りのお茶にも、「札幌の雪祭りにご招待」の抽選がついていて、北海道の名が、いかにブランド化されているかがよくわかったからです。

 などなど、3日間の台湾滞在で、仕事以外にも様々な体験が出来ましたが、冒頭に紹介した、テレビドラマ「冷暖人間」の原題は、「わたる世間は鬼ばかり」でした。

 残念ながら、正解がわかった方にも特典はありませんが、今年は、日本から台湾を訪れる人の数が、初めて100万人を超えるのは間違いないということで、めでたく100万人目になった人には、台湾の観光協会から、台湾国内で100万円の買い物が出来る、商品券がプレゼントされることになっていますので、台湾に行ってみようと思っている方は、100万人目が出ると予想されている、11月の中下旬を狙ってみてはいかがでしょうか。

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2005/07/18

高知新港の活用法(7月17日)

 17日夜、ある会合で出会った、船に関係する会社の社長から、世界の魚をめぐる事情が、大きく変わってきているとの話しを聞きました。

 この方は、マグロ船の修繕などを請け負う仕事ですので、魚に関する情報にも詳しいのですが、それによると、かつては日本に入っていた、ロシアのサバやノルウェーのサワラが、最近では、ほとんど中国向けになってきたと言います。

 これは、中国の人たちの、生活水準が上がってきたためですが、今後も、煮たり焼いたりして食べられる魚は、その多くが中国向けになりそうですから、日本の魚事情にも影響を与えないではいられません。

 一方、スケトウダラの身を擦ったスケコは、国内では安い値段しかつきませんでしたが、チゲ鍋用に韓国に輸出されるようになって、価格が百倍にも跳ねあがったと言います。

 この他にも、マグロの回遊する領域が、日本の近海に近づいてきたといったように、魚そのものの生息の範囲にも、変化が見られると言います。 

 このような、世界の魚の動きは、国内向けの魚の動向にも、当然影響を与えることになりますので、この方は、高知新港の活用に、新しい道が開けるのではと言われます。

 それは、この方の会社も参加して、高知工科大学とともに研究開発を進めている、新しいチルドの方式とも関わりがありますが、高知にあげた魚を蓄養をした上、新方式のチルドで築地に運ぶという構想で、本当にそんな日が来ればいいなと思いながら、お話しを聞いていました。

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298での社会勉強(7月16日)

 16日午後、格安のパック旅行で、家族と香港に出かけた職員から、格安ならではの、面白い体験談を聞きました。

 これは、香港3泊4日で、2万9800円という格安のパックですが、怪しげな日本語を操る現地の案内人に、まず連れて行かれたのは漢方薬の店でした。

 店内の小さな部屋に入ると、やおらカーテンが閉め切られて、催眠商法よろしく、薬の効能を長々と聞かされます。

 それが終わると、3人の客に1人の店員がついて、外に出にくい雰囲気が作られますので、その時点で、これは危ういと感じとった彼は、一緒にいた、奥さんとお母さんを連れ立って、早めに外に出ました。

 続いて出かけたのは、偽のブランド品を売る店でしたが、そこに行くまでの間に、偽のブランド品にも、A級、B級、C級の3つのランクがあって、これから行くのは、A級の偽物を売る店だといった、わかったようなわからないような話しを聞かされます。

 ところが、店の近くに来ると案内人が、「A級といっても偽物ですから、ガイドとして、皆さんを連れていく訳にはいきません。ですから、ここで一旦解散をしますので、私が解散と言ったら、それぞれ勝手に、私の後をついてきて下さい」と言うものですから、これも危ないと気づいて、店に行くのをやめました。

 後で、店に入った人に話しを聞くと、入った途端、シャッターを閉められてしまったということで、ついて行かなくてよかったと思うと同時に、格安ツアーを通して、いい社会勉強が出来たというのが、旅を終えての彼の感想でした。

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故郷を持たない世代(7月15日)

 15日午後、東京の日経ホールで、四国4県の知事が、四国の観光を語るというシンポジウムが開かれましたが、団塊の世代の一人として、僕は、この世代の大量退職をどうとらえるかを、一つの切り口に話をしました。

 戦後の、第一次ベビーブームの時代に生まれた人たちのことを、団塊の世代と言いますが、間もなく2年後から、その世代が定年を迎えますので、大きな塊が一度に抜けてしまう、企業の側の問題などに着目をして、このことを、2007年問題と呼んでいます。

 ただ、逆に見れば、お金も時間もある、あわせて元気さと好奇心も旺盛だというグループが、大量に仕事から解放されるわけですから、観光の視点からは、これを活かさない手はありません。

 特に、団塊の世代にはもう一つ、故郷を持たない世代のはしりといった特徴もありますので、その人たちに、グリーン・ツーリズムやブルー・ツーリズムを通じて、故郷体験を提供していくのも、これからの観光の目指す方向だと思います。

 また、そうすることが、地域のお年寄りの、元気を呼び起こすことにつながっていけば、一石何鳥かの効果になりますので、シンポジウムでは、そんな思いをひとくさり語ってきました。

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少し光が見えました(7月14日)

 14日の午前中は、昨日に引き続いて、徳島での知事会議に出席しましたが、憲法改正と地方自治との関わりについての議論を聞いていて、昨日の議論で混乱した頭が、少し整理された思いがしました。

 この議論も、全体的には、そもそも憲法は何のためにあるのかといった高邁な議論と、課税自主権などの個別の話しとが交錯して、かみ合わないままだったように感じましたが、その中で、少し難しい理屈の話しですが、確かにそうだと思った意見がありました。

 それは、京都府の山田知事の言われたことで、「地方自治が、国の統治権を分け与えられたものか、つまり、地方自治体は国の支部機関か、それとも、地方自治は、住民の自治権に基づく固有の権利か、つまり、地方自治体は連邦国家の中の連邦か、この憲法上の性格論を抜きにして、条例制定権などの立法論も、課税自主権などの財政論も語れない。この点が、今の憲法では、『地方自治の本旨』といった謎かけのような言葉だけで、曖昧なままになっている」という意見でした。

 この意見を聞いていて、混乱していた頭の中に、少し光が差し込んだ気がしましたが、考えてみれば、道州制の議論も、国の支部機関としての道や州を作るのか、それとも、独立的な色彩を持った道や州を作るのかによって、全く違った議論になるはずです。

 それと同様、三位一体の改革も、こうした、そもそもの性格論がないまま進んでいけば、現在の国と地方との力関係の中で、拒否権を持たない地方の側は、一方的に追い込まれるだけにならないかという、疑問と不安を新たにしました。

 そんな手段をとるかどうかは別にして、突き詰めていけば、この問題は、政治的な対決以外には、解決出来ない問題ではないかという気がしてきました。

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ただ一人発言できず(7月13日)

 13日は、徳島で開かれた、全国知事会議に出席しましたが、三位一体の改革をめぐる議論を聞いているうちに、心に迷いが生じてきて、ついにひと言も発言をしないままに終わってしまいました。

 この日の会議では、6日の欄でもご紹介をした、残り6000億円分の、国の補助金と負担金の廃止削減リストの他、現在の第一次の改革に続く第二次の三位一体の改革に、どう立ち向かうかなどが議論をされました。

 しかし、議論を聞いていますと、すでに、地方として取りまとめが終わった項目を、再度掘り起こす意見があるかと思えば、三位一体の改革の確実な実施を、法律で保証しようという提案が議論されるなど、自分の力では、頭の中が、よく整理できない状態になってしまいました。

 中には、「生活保護費の国の負担分を、この機会に地方に押しつけてしまおうという、国の目論見を受けいれたら、次には、19年度以降の地方交付税の大幅削減に抵抗できなくなる」といった、僕の感じている危機感を、言葉にしてくれた知事もいましたが、次々と、思い思いの発言がかぶさっていくため、肝心だと思われるポイントも、言いっぱなしで終わる傾向になります。

 そんな訳で、何を語ったらいいのかがつかめないまま、聞き役にまわっていましたら、休憩中に宮城県の浅野知事から、「いやに大人しいじゃないの、体の調子でも悪いの?」と心配されてしまいましたし、再開後には、麻生会長から、まだ発言をしていない県として指名をされましたが、「無理矢理発言させないで下さい」とお断りをしました。

 確かに、それぞれの知事の発言はごもっともで、さすがに、地方行政の専門家の視点は違うと、感心させられる意見も少なくないのですが、全体を通して聞いた時に、果たして国民や県民が、この問題に興味を示してくれるだろうか、また、これは自分たちの暮らしにつながる議論なんだと、理解を示してくれるだろうかと、もやもやした思いを抱き続けたままでした。

 別の言い方をすれば、様々な切り口の議論のうち、どこに自分の立つ場を置くべきかが、見えなくなってしまいましたし、現実の厳しさの前にたじろいでいる自分が、県民の皆さんのためにどう立ち振る舞うべきなのかが、よくわからなくなってきました。

 結局、この日は、出席した知事としてはただ一人、ひと言も発言をしないで終わってしまいましたが、決して、無為に過ごした時間ではありませんでしたし、自分としては、これまで以上に深く、三位一体の改革を考える機会になりました。

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自己保身(7月12日)

 12日午後、以前に県が行った融資をめぐって、背任罪に問われた元の副知事ら、3人の元幹部職員に対して、高松高等裁判所で、いずれも実刑の厳しい判決がありました。

 この裁判の争点や、事件を生んだ時代背景は、ひと言では説明できませんので、ここでは詳しいことは省きますが、判決の中で一つ気になったのは、自己保身という言葉でした。

 それは、追加して融資していかないと、以前の融資が間違いだったことが明るみに出て、わが身が追求を受けることになるので、そうしたくないという自己保身のために、背任に問われる融資を行ったという、動機を説明する文脈に出てきます。

 ところが、この判決で主犯格にされた、元の副知事は、これまで、僕の人生の中で出会った数多くの人の中で、自己保身という言葉とは、最もかけ離れた人でしたので、判決文を書かれた裁判長は、どんな証拠や証言から、自己保身を認定したのだろうかと興味を感じました。

 と同時に、その人が生きてきた人生を含めて、人を裁くことの難しさを感じとりました。

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郵政感情化(7月11日)

 11日午後、他の案件の陳情で、参議院自民党の青木議員会長を訪問しましたが、懸案の郵政民営化の議論が、民営化以前に感情化していることに、危惧の念を示されていました。

 そもそもの話題は、森林に関することでしたが、今は郵政一色の時ですので、そのことに少し水を向けますと、今日の本会議で、特別委員会の設置が決まったことを紹介されながら、「でも、これから1ヶ月の間に、どんな議論が出来ますかねえ」と、心配そうな様子です。

 そのあたりを、さらに突っ込んでみますと、「もういい加減、感情的な話になってますから、全体を見わたした、大きな議論にはなりにくいんです」とのことでした。

 また、衆議院と違って参議院には、長い間にわたって、郵政だけでなく、土地改良、軍人恩給、たばこ耕作等、戦後の権力機構を支えてきた職種別の団体が、その代表を送り込んできた歴史がありますので、衆議院にはない、議員同士の強い絆があると言います。

 確かにそうだろうなと思いつつも、民営化以前に感情化してしまった中では、どこまで地域の住民や、国民経済の立場に立った議論が進むのだろうかと、いささかの不安を感じました。

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よさこいウィルスからワクチンへ(7月10日)

 10日午前、大阪で開かれた、大阪高知県人会の総会に出席しましたが、その中で、よさこいを武器に、こども達の非行防止などに取り組んでいる、NPOの主催者の熱い講演を聞きました。

 この方は、子育てのために、一念発起の独学の勉強で、ふつうの主婦から税理士になったという変わり種ですが、よさこい鳴子踊りとの出会いをきっかけに、「大阪メチャハッピー祭り」という名のお祭りを企画するなど、よさこいを核にして、青少年の育成活動に取り組んでいます。

 この日は、大阪県人会の講師として、その活動のきっかけや、これまでの苦労話などを語られましたが、5年ほど前に、最初にメチャハッピー祭りを計画した時には、青少年の育成を表に掲げたのでは、関西の企業は乗って来てはくれないと読んで、地域興しをメインにあげたものの、それでも、すべての企業に協賛を断られたとのことでした。

 そうした中で、話を聞いてくれたのが、当時のサントリーの専務さんで、応接室で考え方を説明すると、黙って聞いていた専務が、「大阪には、そういう祭りが必要なんです。サントリーは応援をします」と言ってくれて、協賛の輪が広がり始めたと言います。

 その後も、地元の夏祭りを妨害することで有名になった、広島の暴走族に働きかけて、祭りの妨害ではなく、祭りを一緒に作ることにエネルギーを使おうと呼びかけるなど、小学生の体育の授業から、非行に走る青少年への応援まで、よさこいを武器にした活動を、幅広く続けられています。

 高知市で始まった「よさこい」は、平成4年にスタートした、札幌の「よさこいソーラン」の成功をきっかけに、一気に、全国の200カ所を超えるお祭りやイベントに、取り入れられるようになっていますが、その伝染の勢いをもって、「よさこいウィルス」と表現する人もいます。

 これに対して、この方の活動は、単に祭りの場を横に広げるということだけでなく、よさこいのエネルギーを、こども達の立ち直りや育成に、活かしていこうという取り組みですので、「よさこいウィルス」が、「よさこいワクチン」に変貌していくことを感じさせるお話でした。

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おばちゃんの技の対決(7月9日)

 9日午後、県人会に出席のため訪問した大阪で、さすがに、おばちゃんのパワーはすごいと感心するエピソードを聞きました。

 それは、ある劇場での出来事ですが、幕間を使って3人のおばちゃま仲間が、売店でお土産を選んでいると、お店のおばちゃんが、「あれっ、奥さん、去年も来てはりましたな」と、声をかけました。

 声をかけられたおばちゃんは、確かに去年も来ていましたので、すっかり嬉しくなって、「えっ、私のこと覚えていてくれてたの」と応じますと、「もちろんですがな、奥さんみたいに目立つ方は、よお忘れまへん」との答えが返ってきます。

 ここで、ちょっと意地悪く考えてみれば、少し目立つ奥さんにはご挨拶代わりに、「去年もきなはった」と声をかけて、「いえ」と否定的な答えが返ってきたら、「あらあ、失礼しました。よお似た方がおましたもんやから」なんて言ってたんじゃないかなと、疑ってしまいます。

 と言うのも、声をかけられた奥様のグループは、すっかり気をよくして、どんどんとお土産を買ったようなのです。

 これに対してお店のおばちゃんは、さらに、「こんなにこうてもろうて、おおきに。これ、ほんのちょっと賞味期限が切れてますのやけど、とってってくれはりますか」と、期限の切れた商品を取りだして、「3人さんでんな」と、3つ手渡そうとしました。

 すると、お客さんの側のおばちゃんの一人が、即座に、「いやっ、5人でっせ、あと2人客席の方におますんや」と、片手を広げて、賞味期限切れの商品を、5つ持っていったそうです。

 そのまま置いておけば、ゴミとして捨てなくてはいけない賞味期限切れの商品を、おまけに使うおばちゃんも立派なら、反射的に、2人分余計にもらってしまう側もすごいと、双方のおばちゃんの技の対決に、つくづく感心をしました。

 最後に、文中の大阪弁は、だいたいこんな感じかなという乗りで書きましたので、用法に誤りなどがあった場合にはご容赦下さい。

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会員がいなくなる(7月8日)

 8日午前、来週東京で開かれる、林道整備の促進を求める協議会の理事会に関して、事前のレクチャーを受けましたが、こうした団体の存続は、将来的には困難になってくることが予感できました。

 と言うのも、これまで、この種の団体の運営を財政的に支えてきた自治体の数が、市町村合併によって、急激に減ってきているからで、幹線林道の整備促進を求めるこの団体の場合、昨年度は438あった会員の数が、今年度は、318に減っているのです。

 これに加えて、公共事業費が毎年削減される中で、事業の予定や計画はあっても、現実的には、将来にわたっ事業の進捗が見込めない市町村では、そのことをもって退会を申し出るといった、しごくもっともな動きも出てきています。

 考えてみれば、公共事業を推進するために、地方が団体を作って、負担金を出し合うといった仕組みそのものが、問い直される時代になっているとも言えますので、活動を続けていくには、それなりの知恵が必要だと感じました。
 

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鉄秋君が行方不明に(7月7日)

 6日午後から、わが家の飼い犬「鉄秋君」の行方がわからなくなってしまいましたが、7日一日待っても戻ってきませんでした。

 鉄秋君は、もう13年近くもわが家で暮らしてますが、毎日、知事公邸の庭を駆けまわっているため、外に散歩に出た経験がほとんどありません。

 その鉄秋君は、数ヶ月前に一度だけ、外へ出てしまったことがあるのですが、その時は程なくして、わが家に戻ってきました。

 ですから、今回は二度目の出奔ということになりますが、付近を捜しても姿は見えませんし、丸一日過ぎても帰宅しませんでした。

 愛犬家の方々に伺うと、一度外に出て自由の楽しさを知ると、それに味をしめることもあるという説がある一方、犬の帰巣本能には想像を超えるものがあるので、いつ帰ってくるかもしれないといった、期待をいだかせる話もありますが、今ごろ鉄秋君は、どうしているだろうかと心配です。

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木を見て森も見る(7月6日)

 6日午後、東京で開かれた、全国知事会議の、地方分権推進特別委員会に出席しましたが、何のためにという大きな目的と、そのために何をするのかのという具体的な作業とを、同時に見すえていくことの難しさを感じてしまいました。

 それは、いわゆる三位一体の改革に関してのことですが、第一次の改革として、3兆円分の国庫補助負担金を、廃止または削減することが決まっています。

 ただ、そのうち6000億円分の内容が、まだ決まっていないため、この日の委員会では、この6000億円分として、地方から国に廃止削減を求める内容をどうまとめるかについて、詰めの議論をしました。

 その内容は、多くの人が知恵を寄せ合って考えたものですから、それはそれでいいのですが、一般の国民の目線から見れば、お役所の中の細かい専門的な話にしか映らないだろうなと、悶々とした思いで意見の交換を聞いていました。

 すると、会も終わりに近づいた時、群馬県の小寺知事が、「廃止削減を求める候補にあげられた、補助金などのリストを見ていると、長く知事をやっていて、初めて、こんな補助金や負担金があったのかと知ったものもある。こんな細かい作業をしているうちに、何のためにやっているのかという、全体としての大きな目標が、見失われてきているように思えてならない」といった趣旨の話をされました。

 その話を聞いていて、その通りだなと感じながら、では、木を見ながら、同時に森も見るにはどうしたらいいのだろうと、さらに悩みは深まりました。

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捜査費に関しての監査請求(7月5日)

 5日午後、高知県警察本部の、捜査費をめぐる問題で、知事として、特別監査の請求を決意したことを、記者会見を開いて表明しました。

 以下に、記者会見の時に配った資料を、そのまま転載します。

 高知県警察本部の、捜査費をめぐる問題に関して、複数の警察関係者から、直接話を聞くことができた。その結果、今回問題になっている、国費と県費の捜査費だけでなく、過去には、公金の扱いとしては、明らかに不適切な処理があったことは間違いないとの心証を得た。ただ、そうしたことが、現在も続いているとの具体的な証言は得られなかった。

 この問題に関して私は、問題が発覚した当初には、正直を言って、もしそうしたことがあったとしても、正規の予算の枠では賄えない穴を埋めるための、必要悪の側面があったのではないかと感じていた。

 また、長く記者として、取材の現場を経験していたため、協力者などの情報源を明かすことはできないという、捜査費の持つ機密性を、理解しやすい立場にもあった。

 あわせて、もしこのことに、一線で捜査にあたる警察官が不満を感じているのなら、その声が、必ず自分の耳に届くだろうと思っていたが、そうした声は一件もなかった。

 さらにその後の経過を見てきて、宮城県のように、警察本部との行き過ぎた対立を作り出すことは、捜査官の士気の低下などを含めて、決して県民全体のためにはならないと感じていたので、何か、他の方法はないかと悩み続けてきた。

 と同時に、そもそも、警察内部の問題なので、直すべき点がある場合には、まずは、県警本部みずからが襟を正して、県民の皆さんに出直しを誓うべきではないかと考えて、そうした働きかけも試みていた。

 ただ、そのためには、もう少し具体的な証言を手に入れたかったので、関係者へのさらなる接触を求めてきたが、そのことが十分に進まないうちに、議会の手をわずらわすという事態になってきた。

 また、私の家族のプライベートな問題で、警察にものが言いにくい事情があるのではないかといった、事実無根の噂までが、まことしやかに語られることに対して、かねてから、弁明の出来ないもどかしさを感じていた。

 このため、もう少し時間がほしかったと言う正直な思いもあるが、県議会でのご意見を踏まえて、県民の皆さんの思いをくむ時、みずからがこれまでの態度を改め、一歩踏み込んだ取り組みをすべきだと考えて、監査事務局に特別監査を請求することにした。

 以上が、記者会見の際に配った資料の内容で、これまでの経過を知らない方が読んでも、わからないことやわかりにくいことが、多々あろうかと思いますが、その点はお許し下さい。

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たっすいがはいかん(7月4日)

 4日午後、出張先の名古屋市で、キリンビールの執行役員とお話をした際、四国でも東海地区でも、売上げとシェアを伸ばした秘訣を聞きました。

 この方は、高知が大好きだったせいか、高知支店長を6年もお務めになったのですが、この間に、高知県を全国でも珍しい、キリンがアサヒのシェアを上まわる県にしてしまいました。

 そうした功績が買われて、若くして執行役員になられたと思うのですが、東海4県の担当になられてからも、売上げやシェアが伸びているということでしたので、その秘訣は何かと聞いてみました。

 すると、「それは、その地域を愛することと、自社の製品を愛することに尽きます」とのお答えが返ってきました。

 地域と言うことでいえば、高知県はこだわりのある人が多い県ですから、ラガーの味が変わった時にも、「俺に断りもなく、味を変えるとは何事か」と、本社宛てにきつい抗議をよこした人がいたそうですが、その時も、このお客様の住む県の西の端まで出かけて、お怒りを解消してもらったということです。

 そんな経験から、高知県人に愛されるビールはどんな味かと考えて、岡山にある工場にも何度も足を運んで、高知県人好みの、コクのあるビールづくりを探求しました。

 それとあわせて考えた、高知向けのテレビコマーシャルのコピーが、土佐弁で「味が薄いのは駄目」を意味する「たっすいがはいかん」ですが、このキャンペーンがかなり当たりました。

 ということで、し烈な競争の裏には、やはり、それぞれの努力があるのだなと改めて感心しました。

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村長がツアーコンダクター(7月3日)

 3日午後、馬路(うまじ)村の役場や農協に務める方々と、知事公邸で懇談をした中で、村長自らが、観光案内をする計画が話題になりました。

 このような首長による観光案内は、すでに北海道のニセコ町などで行われていますが、ニセコの場合は月に一度、町長さんが案内人を務める日を決めていて、その日は、まず町長さんが、インターネットなどを通じて応募をしたお客様を相手に、町政について説明をした後、町内の施設を案内してまわるといったツアーが組まれています。

 そこで、馬路村の役場の若手職員が、わが村でも、村長がツアーコンダクターを務める日を作って、村のPRに役立てようと提案をしています。

 確かに、馬路村には、「千本山」という天然杉の古木の森をはじめ、「ごっくん馬路村」という名の柚子のジュースや、「モナッカ・バッグ」という、薄くスライスした木材を張り合わせた、モナカアイス型のカバンなど、優れものの特産品と、それを作る工場がありますので、楽しいツアーが作れそうだと期待が持てます。

 たまたま、北海道駐在の、高知県観光コンベンション協会の職員が、ニセコ町の町長さんご案内ツアーに参加したばかりでしたので、早速その資料を、馬路村に送るように頼んでおきました。

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室戸から世界を相手に(7月2日) 

 2日午後、室戸市に工場進出をしている企業の、常務さんとお話をする中で、高知の郡部でも、元気な工場を経営していける秘訣を伺いました。

 この会社は、鋳物や特殊な鋼を作っている企業で、本社の工場は、滋賀県にありますが、経営陣に室戸出身の方がいる関係から、室戸市からも多くの人が就職をしています。
 
 このため、室戸出身の社員を故郷に帰そうという考え方から、吉良川という農村部の中に工場進出をしていますが、今では、風力発電に使う超大型のベアリングをはじめ、世界を相手にしたビジネスを展開しています。

 また、特殊鋼の分野では、最もシェアの高い自動車の部材は、量的な注文は確保できても、結局は、メーカーの支配下に入らざるを得ないという理由から、一切これを請けないという意地を通していて、その代わり、お客さんである企業の特殊な要求に応えていくことで、付加価値の高い物づくりを心がけています。

 それでは、中国との競争はどうかと尋ねますと、厚板やH型鋼のように、技術的に簡単な製品では中国とのコスト競争に勝てないが、特殊な技術を要するものは、日本の国内で、それどころか室戸の吉良川でも、十分に戦っていけるとの、とても頼もしい答えが返ってきました。

 さらに、今も引き続いて、室戸出身の若者を採用してくれていますが、すでに滋賀の工場では、40人を超える室戸の人が、熟練工として育っているということで、再びこの人たちを故郷に戻すために、吉良川に新しい工場を計画しているとの、頼もしいお話も聞きました。

 やりようによっては、地理的なハンディキャップに関わらず、ビジネスが出来るという証ですが、このたくましさを、他の物づくり企業にも伝染させていきたいものだと思いました。

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議会本会議での質問戦(6月29日〜7月1日)

 6月29日から7月1日までの3日間は、6月県議会の本会議での質問戦のため、ココログはお休みにします。

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排出権取引への挑戦(6月28日)

 28日午前、県内外の企業に、高知県の森林管理へのお手伝いを呼びかけるための、企画について話をしました。

 これは、各国の、炭酸ガスの削減目標を定めた京都議定書が、この2月に発効したのを機会に、将来、炭酸ガスを排出する企業が、その分の炭酸ガスの削減量を、企業活動を続けるための権利として買う、排出権取引が現実のものになる日を見こして、その前段として、炭酸ガスの吸収効果を持つ、森林の管理への支援を、企業に働きかけようという試みです。

 この4月から、専門の担当者を設けて、案を練ってきましたが、木くずや端材などを、ボイラー用のペレットとして活用するとか、地域通貨やロゴマークを組みあわすなど、いくつかの提案も出てきましたので、これらをもって、県外の企業に、意見を聞いていくことにしました。

 早速、来月から、企業まわりを始めますが、企業の側から、どのような意見が聞けるか楽しみです。

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トイレのハムレット(6月27日)

 27日午前から、高知医療センターで検診を受けましたが、検便の方法が改善されてきたように、検尿のやり方も、工夫をしてほしいものだと思いました。
 
 いささか尾籠な話で恐縮ですが、検便と言えばかつては、マッチ箱に入れるといったスタイルが定番でしたが、今では、ボールペン型の小さな刷毛に、ふき取るだけでいいまでに簡略化されていますが、検尿の方は相変わらず、病院に出向いてからコップにとるやり方が続いています。

 これで困るのは、検診の朝に検便用の便をとる時のことで、大をすれば、同時に小ももよおすのが人間の生理ですから、便をとれば尿が出てしまう、尿を我慢すれば便が出ないといった、トイレのハムレットにおちいってしまうのです。

 そこで思うのは、検尿も、病院で採ったほやほやでなくてもいいのではないか、前日にでも簡単に採取できる方法が、開発されないかなということです。

 実につまらないことですが、検診を受ける人は、誰しも感じていることではないかと、トイレに向かいながら、つい思い出していました。

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漁労長の挑戦(6月26日)

 26日夜、県出身の、マグロ船の漁労長さんと夕食をともにしましたが、還暦を前に、まだ海で頑張るという男気を、うらやましく感じました。

 この人は、室戸市の出身で、地元のマグロ船が次々と廃業に追い込まれる中でも、全国有数の腕のよさを買われて、県外の船の漁労長として、世界の海を駆けめぐってきました。

 ところが、これまで乗っていた県外の船も、ついに廃業することになったため、これを機会に、船を降りようかとも考えたそうですが、もう少し頑張ってみようと、あえて借金をして、これまでの雇い主の船を買うことにしました。

 世界のマグロの状況を聞きますと、これまで、天然ものの値を下げる原因になっていた、メキシコ産の畜養マグロの需要が落ちてきた分、天然ものの値が、少し戻ってきたということですし、日本の近海でも、かなりの群れに出会うようになってきたということで、借金をしても自信ありと見うけました。
 
 ただ、魚河岸に行くと、マグロ以上に高い値のつくものがあるということで、秘策を披露してくれました。

 そこからは、企業秘密のため外向けには言えませんが、その獲物を狙った、新しい漁も始めると意気盛んで、ほぼ同い年の方だけに、その心意気をうらやましく感じました。

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