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2007/01/16

相も変わらず(1月4日)

 4日は、仕事始めの庁議を皮切りに、二つの団体の賀詞交換会に出席しましたが、その中で交わされる話の端々から、今年も、中央の仕事に携わる方々の考え方は、あまり変わりそうもないなと感じました。

 その一つは、炭酸ガスの削減対策として年末に急遽決まった森林対策で、京都議定書に決められた、温室効果ガスの削減を実現するためには、向こう5年間、間伐などによる森林整備の面積を、毎年20万ヘクタールずつふやしていく必要があるとの計算をもとに、今年度の補正予算と来年度の当初予算で、あわせて、765億円が投じられることになっています。

 このため、森林関係者の会に出かけますと、これだけの予算を獲得することができたという、関係者の誇らしげな話とともに、この予算を少しでも多く受け込むために、是非とも県も、事業を実施するにあたっての地方の負担分を、沢山構えてほしいという声があちこちで聞かれます。

 ところが現実には、予算の多くは、林野庁の関連の団体にまわされるうえ、民間の森林の整備に使う場合には、国の補助率は50パーセントあまり、残りは、県と地元の自己負担になりますから、三位一体の改革の名の下に、住民の生活を守る財源である交付税を、大幅に削減された地方には、それを受けこむだけの余力はありません。

 といっても、こうした森林整備が不要なわけではありませんので、森林が炭酸ガスを吸収する力を活かして、地球温暖化の防止に役立てようという本来の趣旨に立ち戻って、貴重な財源の有効な使い方を、もう一度考え直してみてはどうかと思うのです。

 例えば、一般的な林業関係の予算ならば、従来の補助率でいいでしょうが、京都議定書で定められた国際的な約束を守るという、国家レベルの高い次元の目的があるのですから、全額を国費でまかなう、または、そこまで行かなくとも、80パーセントを国が負担をして、残りを地方が受け持つというのも一つの方法です。

 もちろん国も、その分の予算を積みますことは出来ないでしょうから、地方負担が減る分、予算の総枠を減らせばいいのです。

 そもそも、地方が受けられないほどの予算を組んでおいて、それを使わずに流すのであれば、その分を最初から差し引いておいても、効果は変わらないはずです。

 また、現在の予算の組み方は、地球温暖化防止の名は借りていても、実態は従来型の公共事業そのままですから、今の時代にあった林業振興に、どれだけの効果があるのか大いに疑問です。

 これに対して、例えば、山で切り出した木を運び出すのにかかる、運送コストを低減させるために、向こう5年間この予算を活用するとしたら、国産材の競争力が回復しつつある現在、単なる公共事業を山につぎ込むという、あまり付加価値を生まない税金の使い方をするよりも、将来の自立的な経済循環につながる、有効な予算の使い方になると思うのです。

 地方の応分の負担という点では、道路などの整備にも同じことが言えます。

 もちろん、高知県のような、様々な意味で遅れた県にとって、社会資本の整備は、まだまだ必要な課題ですが、国の予算があるから、何でも事業を取り込めばいいという考え方では、公共事業をやることが目的化しているといった、大都市部からの批判に抗し得なくなってしまいます。

 ましてや、そのことの是非は別としても、地方にとって欠かせない財源を削減してきた、政府・与党の側に立つ方が、国は予算を構えたのに、それを活かさないのは地方の責任だと言うに至っては、笑止千番の思いがします。

 などなど、この手のお話を聞いていると、今年も相変わらずかなあと、ちょっと溜息が出ました。

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コメント

相も変わらず…ですね。知事殿

>高知県のような、様々な意味で遅れた県にとって、社会資本の整備は、まだまだ必要な課題ですが

「必要」とは、それが無いと直ちに生存立ち行かなくなることを指します。
しかし実際には、今以上の道路は「欲しい」だけです。
むしろ、道路を作ることは車中心社会を推し進め、弱者を切り捨てるので、
弱者にとっては道路建設を阻止する「必要」があります。

死活問題である高知市内や山間部での買い物難民・交通難民の増加も、
交通事故の被害者も、市街地の空洞化も、そして渋滞の深刻化も、
未来の恒久的財産である自然の破壊と資源の浪費も、破綻直前の国にトドメを刺すのも、
全て車中心社会を勧める土建政治による被害なのです。

高知市内の道路拡張やJRの立体交差化も、車中心社会を推し進めて弱者を切り捨てるだけ。
車利用が増えるので、渋滞も事故も減りませんよ。
無駄と被害ばかりが増えるだけ。

そんなことも知らない政治家には、ことほと呆れ返ります。

いい加減に要らぬことを止め、要ることをしてください!

投稿: 溪慈 | 2007/01/18 13:35

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