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2007年7月

2007/07/31

全村に避難勧告(7月15日)

 15日は、午前と午後の2回、台風4号に関する災害対策本部の本部会議を開きましたが、その中で、昨日いち早く、全村民に避難勧告を出した村のことが話題になりました。

 この村は、四国の水がめ早明浦(さめうら)ダムのダムサイトに近い大川村で、人口は500人台と、県内でも最も小さな村ですが、昨日は、激しい雨が降り始めた日中の早い段階から、全ての村民に避難勧告を出しました。

 この知らせを聞いて、ただならぬ事態だと感じましたので、県庁の防災作戦室に出向いた際に、村長さんに電話をして状況を尋ねてみました。

 すると、「昼間から、これだけの雨が降って、このまま台風が接近すれば、夜には必ず被害が起きる。その時間帯に、避難の移動をするのは難しいので、明るいうちに避難を勧告した」との話です。

 確かに、大川村のように、お年寄りの世帯が数多い山間の村では、夜間に災害の危険が迫ったとしても、暗がりの中での避難は困難ですので、明るいうちに安全な場所に移るという判断は、とても合理的に思えました。

 幸い台風のコースが南にそれましたので、大川村の避難勧告も 一日明けた、朝の6時には解除されましたが、この日の災害対策本部の会議でも、この早目の避難勧告が話題になりました。

 そこで僕からは、昨日聞いた、村長の話を紹介しましたが、今後、山間部の町や村では、同じような判断を迫られるケースが増えることが、十分に想定されます。

 というのも、高齢化の進んだこれらの地区では、いざという時に、予防や救援活動にあたれる働き手が限られているため、事前の予防的な対応が求められることになるからです。

 このため、今後は、こうしたケースに対して、県としてどんな支援が出来るかを、検討しておく必要があるという話になりましたが、災害時の市町村への人的な支援は、大きな課題になりそうです。

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備えあれば(7月14日)

 14日は、台風4号の接近に伴って、大雨が降り始めたため、このまま降り続いたら大変だと、一時はかなりの被害を覚悟しました。

 午前中に、危機管理担当の部長とチーフが、知事公邸まで報告に来てくれた時点で、外はかなりの雨模様です。

 今後の予想を聞くと、最悪の場合には、九州の南部から高知県の西部に上陸をして、足摺から室戸まで、県内を横断する形で通過していくと言います。 

 とはいえ、その時点で台風本体は、まだ沖縄と九州南部の中間にあって、高知県からは遠く離れていましたので、今からこの雨では、このまま台風の直撃を受けたら、かなりの被害が出ると不安になりました。

 このため、台風が近づく前から、早めに災害対策本部を設置するよう指示しましたが、その後も、県内のあちこちで避難勧告が出されるなど、夜に向けて、緊張が高まります。

 ところが、県西部の足摺岬付近で、台風は進路を急に東に変えたため、直撃はまぬかれましたし、土佐湾沖を通過する際には不思議と、雨の勢いも格段に衰えていました。

 夜遅く、雨戸越しに、予想以上に静かな外の様子を感じながら、備えあれば何とやらという諺を思い出していました。


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2007/07/19

隣人愛(7月13日)

 13日午前、全国知事会の最終日の会議で、知事の多選禁止の是非が議題になりましたが、お隣から名指しで持ち上げられたため、自分の意見は言わずじまいで終わりました。

 知事の多選を禁止しようという動きは、昨年来の相つぐ知事の不祥事をきっかけに、盛り上がりましたが、今回の参議院選挙で、与党のマニフェストにも取り上げられたため、地方の自治に国が口を出すのはけしからんという趣旨で、神奈川県の知事さんが議論を呼びかけました。

 規制に賛成という立場でも、「もし禁止をするのなら、各県独自ではなく、全国一律に法律で決めるべきだ」という人から、「いや、地方自治の問題なので、それぞれの自治体が、独自に条例で定めるべきだ」という人まで様々です。

 一方多数派は、多選の禁止には反対、または疑問が多いという立場ですが、これまた、理由は多方面にわたります。

 「そもそも、多選になれば弊害が起きるという、根拠がわからない」、「総務省の委員会は、多選の禁止は憲法に触れないとの見解を示しているが、最初から結論ありきの見解で、理由は極めて薄弱だ」、「アメリカの州では、知事の任期を、1期や2期までと制限しているところがあるが、その場合には、州議会議員にも、同じような制限が設けられている」などがその例で、他にも色々な意見がありました。

 その中で、お隣の席の佐賀県の知事さんは、多選が悪いという理由が不明だとの立場でしたが、お話の中に、僕の名前を出してくれました。

 それは、「お隣にいる橋本さんが、続いて知事選挙に出馬されると言われた時、なぜそれが悪いことなのか、僕にはわかりません」という文脈で、いつも隣に座っている者への、隣人愛からの発言だろうと思いましたが、名前を出されると発言をしにくくなって、結局、自分の意見は言わずじまいに終わりました。

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武士は食わねど地方分権(7月12日)

 12日は一日中、熊本市で開かれた、全国知事会議に出席しましたが、税源移譲をめぐる議論の中で、地方交付税を抜きに、「武士は食わねど地方分権」とはいかないとの意見を述べました。

 今年の知事会議の一番のテーマは、第二期の地方分権改革に、いかに取り組むかでした。

 というのも、第一期の分権改革には、大きな反省が残ったからですが、例えば、高知県のように財政力の弱い県では、国の補助金を廃止した分、国税を地方税に移したとしても、地方間の税源の厚味の違いから、税収は減らざるを得ません。

 もちろん、そのことは初めからわかっていたことですが、それでも、補助金とワンセットになった、数々の国の制約から開放されることで、地方の自由度が増せば、その方が得るものは多いと考えたのです。

 ところが、実際には、三位一体の改革という言葉に惑わされているうちに、地方交付税など、地方にとってかけがえのない財源が大幅に削減される一方、地方の側の自由度は、ほとんど増さないままに終わりました。

 ですから、地方交付税の大幅な削減によって、ぎりぎりの状況に追い込まれた今、第一期の分権改革と同様に、国の補助金を廃止して、その分の国税を地方税に移すというやり方だけでは、とてもついていけないとの思いがあります。
 
 こうした背景から、この日の会議でも、具体的な数字として、国税と地方税の比率を1:1にするため、5.9兆円の国の補助金を削って、その分を、地方消費税や個人住民税の形で地方に移した時に、47の都道府県間の税収のばらつきが、どれくらい広がるかの試算が示されました。

 それによると、増収になる自治体が12、逆に減収になる自治体が35で、増収分と減収分それぞれの総計は、1兆3800億円にのぼるとの試算が示されました。
 
 これをならそうとすれば、地方交付税とは別に、都道府県間の税収の違いを調整する機能が必要になりますし、最大で4600億円の増収になると予測されるような、大都市部の自治体からは、自分たちの財源を横取りするのかという不満が出て、地方の間に亀裂を生じる心配があります。

 こうしたことから、この日の会議でも、「増税を含めて、全体のパイ(税収)をふくらますことを考えるべきだ」という意見に始まり、上述のような、「同じパイの中で、国税を地方に移す」という議論、さらには、ふるさと納税のように、「同じパイの中で、地方税どうしでやりくりをする」考え方など、様々な意見が述べられました。

 さらに、その背景には、国と地方が受け持つ、仕事量の多少から考えて、国税と地方税の比率を、現在の6:4(3:2)から、5:5(1:1)に改めるべきだという、先ほどの試算の基になった考え方が絡んでいますし、もっと根本に立ちかえれば、国と地方が受け持つ仕事を、一から見直す必要があるという意見も出てきます。

 夜遅くまでの長い議論を聞きながら、こんなことをあれこれと考えるうち、そもそも、地方間にある差をならして、基本的なサービスを実施する財源を確保するためにある、地方交付税の機能の再確認が、何よりも大切ではないかと思えてきました。

 そこで、地方分権の旗は、掲げ続けなくてはいけないという前提のもとに、「さりとて、地方交付税が大幅に削減された現状の中で、分権の議論にようやくついて行っている、高知県のような地方があることも考えてもらいたい。本県にとっては、地方交付税の確保が何よりも大切なテーマで、それなしに、武士は食わねど地方分権とはいかない」と、高知県の立場を強調しておきました。

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ヘレン・ケラーのメッセージ(7月11日)

 11日午後、全国知事会議に出席のため訪れた熊本市で、明治の半ばに来日して以来、ハンセン病の患者救護にあたった、2人のイギリス人女性の記念館を訪ねました。

 この2人の女性は、ハンナ・リデルとエダ・ハンナ・ライトという、英国国教会の宣教師で、叔母と姪の関係にあたります。

 リデルが熊本にきたのは、明治24年、彼女が35歳の時でしたが、2年後の春、花見に出かけた際に、咲き誇る桜の並木の下にうずくまる、ハンセン病の患者たちの姿に衝撃を受けて、生涯をかけて患者とともに生きようと決意をします。

 その後、多くの人の協力を得て、明治28年に創設したのが、今は、「リデル、ライト両女史記念館」になっている、ハンセン病の患者の病院でした。

 病院の名前は、暗黒の人生に、再び「希望の春」が「回り来る」ことを願って、「回春病院」と名づけられ、病院開設の翌年には、姪のライトが来日して、叔母を手伝うようになります。
 
 その活動が、渋沢栄一や大隈重信らの要人を動かして、明治40年には、「らい予防法」が制定されましたが、当時の立法の狙いはもちろん、患者の隔離ではありませんでした。

 こうして、熊本での活動に端を発したこの法律は、2度にわたる改正を経て、平成8年に廃止されましたが、患者さんたちが、国を相手に起こした訴訟で、患者側の全面勝訴の判決を言い渡したのも、熊本の裁判所でした。

 それは、ハンナ・リデルが熊本に来てから、110年目のことだったと言います。

 そんなお話を聞きながら、自分の知らない歴史があることを学びましたが、そこには、戦前来日をしたヘレン・ケラーが、エダ・ハンナ・ライトに贈った著書がありました。

 裏表紙を開くと、そこには、ライトにあてた、ヘレン・ケラーのサインとメッセージがあります。

 to Miss Ada H Wright
 With loving admiration
 on her brave work
        
           Helen Keller

 November 23rd 1939

 全盲の彼女が、どうやってメッセージを書いたのだろうと思って、文字を追っていると、「一行ずつ定規を置いて、下の線を合わせながら書いているんです」と、説明をしていただきました。  

 来館の記念にと、ヘレン・ケラーのメッセージとサインを、コピーして下さいましたが、何ものにも負けずに戦い続けた女性たちの、強さのおすそ分けを、いただいた気がしました。

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監視役を作らないと(7月10日)

 10日朝の庁議で、日々の運動や食事に心がける、メタボリック・シンドロームの対策に、県庁全体で取り組むことを申し合わせましたが、一緒に取り組む仲間を作れるかどうかが成功の鍵です。

 先日のこの欄で、万歩計をつけるようになった経緯を紹介しましたが、この日の庁議では、担当課から、日々の運動と栄養のチェックを、県庁をあげて取り組むことが提案されました。

 あわせて、担当課の女性職員からは、「後ほど、知事からは、実践の報告をしていただきます」と投げかけられましたので、それは大変と気もそぞろに、提案の内容を聞きました。

 これに対して、部局長の中からは、「これで、たまの休日にゴルフに行く時も、女房に言い訳が出来る」といった声が聞かれましたが、そうこうするうちに、知事の実践報告の時を迎えます。

 といっても、胸を張って語れるほどの実践はありませんので、これまでの、数週間の経験から感じたことを話しました。

 それは、一緒にやる仲間がいないと、もっと正確に言えば、監視役か見張り役にあたる人がいないと、自分の一人の決意だけでは続かないということです。

 といったことから、始めるにあたっては、必ず監視役を作るようにと提案をしましたが、僕の場合は、副知事と秘書が監視役ですので、成果があがるかどうかは、これら監視役の肩にかかっています。

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三位一体なるか(7月9日)

 9日午後、教育関係者と懇談会をする中で、「こども」と「地域」と「財政」の三位一体を、実現する方法はあるのだろうかと考えていました。

 この日の会は、9月に県内3ヵ所で予定している、地域ごとの教育懇談会の前段として、教員やPTAなど、教育関係の方を対象に開いたもので、市町村の教育委員会の広域化と小中学校の再編、さらには、教育を目的とする独自の税の可能性の3つが議題です。

 このうち、教育委員会の広域化は、様々な意見はあるにしろ、早期に具体化すべき課題ですが、小中学校の再編は、大変悩ましいテーマです。

 というのも、例えば安芸広域という、県東部の9つの市町村からなる地域では、20年余り後の2030年には、中学生の数が、あわせて723人になると見込まれていますが、この数は、高知市内にある私立の中学校1校の、生徒数よりも少ない数字ですから、現在の校区のままで、十分な教育効果があげられるのかという問題が出てきます。

 このため、県が設けた委員会では、1学年に少なくとも、20人から25人の児童生徒がいるのが望ましいという方向性を示していますが、その一方で、小中学校の存在は、地域の元気さを支える砦という現実もあります。

 こうしたことから、この日の会でも、四万十川沿いの、ある町の方からは、「現在、町内には、小中学校が24校ありますが、1学年に20人から25人が必要となると、小学校は3校に、中学校は2校にならざるを得ません。何とか、こどもの声が聞こえる地域を残したいのですが」と、悩み声が漏れました。

 また、数年前に地域の中学校を統合した、ある町のお母さんは、「いきなり大きな学校に入ったため、不登校の子が何人か出た」という、体験を語って下さいました。

 このように、「こども」と「地域」という、2つの視点を考えただけでも、接点を見出だすのが、簡単ではないことがわかります。

 そこに、もう一つの要素の「財政」が加わると、話はさらに複雑で、この日の会の中でも、「財政を考えれば、統合はせざるを得ない」という思いと、「財政的な理由を、第一にしない検討が必要だ」という声とが、交錯をしていました。

 教育税という、教育を目的にした独自の税の可能性も、「こども」、「地域」、「財政」という三すくみの中で、少しでも選択の幅を広げることが出来れば、との思いから提案をしているものですが、この3つの要素の、三位一体を実現する道はあるのか、真剣に考えなくてはなりません。

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湯のぼせしそう(7月8日)

 8日午後、県東部の室戸市で開かれた、地域福祉のシンポジウムを終えて、近くのホテルで、海洋深層水のお風呂に入りましたが、ある事情で、あやうくのぼせそうになりました。

 シンポジウムは、全国各地で手がけられている、地域での生活支援の実践報告が中心で、2日目の締めくくりの意見交換会に、パネラーの1人として参加しました。

 とても内容のあるシンポジウムでしたので、気持ちよく会を終えて、夕食の予定をしていたホテルに移りましたが、時間にゆとりがあったため、疲れ休めに、海洋深層水のお風呂に入ることにしました。

 海洋深層水は、室戸市の沖合いの、300メートル余りの海底から汲み上げている、ミネラル分のとても豊富な優れものの海水で、市内には、深層水を使った水浴療法の施設もあります。

 その中で、地元のこのホテルでは、以前から深層水100パーセントのお風呂を、セールスポイントにしていますので、久しぶりに、ぬるめの深層水風呂につかりました。

 ふと壁を見上げると、そこにあった注意書きには、あまり長く入っているとのぼせるので、15分以内を目途にて下さいと書いてあります。

 このため、壁の時計を見て10分が過ぎたので、そろそろあがろうかと思った時のこと、お孫さんを連れたおじいちゃんが入ってきました。

 僕の顔を見るなり、「あれっ、知事さん。ほら、高知県の知事さんだ」と、僕とお孫さんに声をかけたのに始まって、ご自分が脳梗塞になった体験や、幸い軽くてすんだのは、お大師様のおかげだといった信心の話など、お話が途切れる隙がありません。

 そもそも、孫といっても、もう中学生くらいの男の子ですから、この年令の孫を、休みの日に風呂に連れてくる、お爺さんの威厳もたいしたものです。

 こちらも、その威厳に押されて、言葉をつぐ暇もないままお話を伺っていましたが、段々と壁の注意書きが気になります。

 ぬるめですので、すぐには大丈夫でも、後で効いてきそうだと気を揉みながら、何とか話の切れ間をとらえて、「それでは、私はお先に」と言うのが精一杯でした。

 おかげで、夕食の後までぽかぽかと、体は温まったままでしたし、帰りの車の中では、ぐったりと寝込んでしまいました。

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2007/07/10

部屋の模様がえの理論(7月7日)

 7日午後、地元紙の夕刊が報じた、赤城農林水産大臣の事務所経費の問題を見ていて、「部屋の模様がえの理論」なるものを考えてみました。

 「実態ない事務所費計上」と、一面のトップで報じられた内容を読んで、多くの人は素直に、「ああ、またか」と受けとめたと思います。

 ただ、それが、何か行動に結びつくかどうかは別の問題で、わざわざそこまでしなくてもと、思う人も多いはずです。

 などと考えながら、部屋の中を見渡すうちに思いついたのが、部屋の模様がえの理論でした。

 思い切って、大きな箪笥を動かしてみたら、部屋の様子も変わるだろうし、気分も変わるだろうけれど、やっぱり面倒くさいからこのままでいいかと、二の足を踏んだ経験は誰にもあります。

 が、ちょっと踏ん張って、何人かで力をあわせて箪笥を動かしてみれば、部屋の雰囲気がどう変わるかは一目瞭然ですし、もし、やっぱり前の場所の方がよかったねということなら、少し休んだ後で、もう一度、箪笥を元に戻せばいいだけです。
 
 それだけでなく、長年置きっぱなしにされた箪笥の下の床には、間違いなく多くのほこりがたまっていますが、このほこりは、箪笥を動かさない限り、絶対に掃除は出来ません。

 もちろん、掃除をした後で、箪笥をまた元の場所に戻すことも容易です。

 といったことが、ふと思いついた、「部屋の模様がえの理論」ですが、これが、政治模様にも通用するかどうかは、定かではありません。

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引き続きの休養(7月6日)

 6日も、朝からほとんど声が出ない状況のため、昨日に引き続いて休みをとりました。

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喉が痛くて声が出ない(7月5日)

 5日は、朝から、喉が痛くて声がほとんど出なくなったため、めったにない、ウィークデイの休暇をとりました。

 喉の具合に異変を感じたのは、一昨日の夜からでしたが、昨日の朝には講演が予定されていたため、講演の準備でかなりの夜更かしをしました。

 しかも、昨日の朝、1時間余りの講演が終わった後も、来客の対応や、庁内での打ち合わせで声を使い続けたため、夕方になるにつれて、段々と喉がかれて声がかすれてきました。

 それでも、夜わが家で、お客様と話をしていた時には、どうにか声も出ていたのですが、朝を迎えると、ほとんど声が出ません。

 かといって、熱はまったくありませんので、なぜこれほど喉が痛んだのか、よく理由がわからないのですが、これでは仕事になりませんので、この日は、一日休暇をもらいました。

 ウィークデイに休みをとったのは、実に久々のことですが、夕方になっても、喉の改善はみられません。

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現場との距離を縮めるために(7月4日)

 4日午後、福祉保健所の職員らと意見交換をする中で、現場との距離を遠ざけている、いくつかの課題を考えてみました。

 意見交換をしたのは、この四月から、県内の福祉保健所に設置した、地域支援室に関わる保健師さんたちです。

 地域支援室には、県と市町村との間の壁や、市町村の間の壁、さらには、縦割り行政の壁など数々の壁を取り除いて、地域にいる官民のスタッフが力を合わせて、現場のニーズに即した仕事が出来るような、仕組みづくりを考えてほしいと注文をしています。

 もちろん、一筋縄でいく話ではありませんので、その都度、悩みや課題を聞いていこうと、こうした意見交換の場を、定期的に開くことにしています。

 が、聞けば聞くほど、現場との距離を遠ざける、課題が多いなと感じました。

 計画作りがむやみと多いのもその一つで、国・県・市町村、それぞれに関わる計画の一覧表を見ますと、保健・医療・福祉の3分野をあわせて、ざっと20本はあります。

 前々から、県の段階で、うまく調整できないものかと思い続けてきましたが、これでは、現場に出かける余裕も作れません。

 また、合併をした市町村では、サービスを落としてはいけないという使命感から、これまた、事務の仕事に追われがちだと言います。

 一方、役所を離れて、民間の拠点と在宅の現場との距離を考えてみますと、それを近づけるためには、訪問看護やショート・ステイなどの、ソフトが重要になります。

 ところが、単価の関係から、サービスの質を高めるほど、その維持が難しくなるとのことで、これでは、現場密着の地域福祉といっても、絵に描いた餅に終わりかねません。

 など等、話を聞いていると、まだまだ先は遠いなあと、ため息が出る思いですが、こうした壁を一つ一つ取り除かない限り、現場のニーズに即した、地域の生活支援などあり得ないと確信をしています。

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四国が天下の分け目か(7月3日)

 3日午後、旧知の国会議員の訪問を受けましたが、お話の内容は、参議院選挙のご心配でした。

 僕の場合、選挙の際に政党の推薦を受けていませんし、日頃も、国会議員とのおつきあいが深くはありませんので、地元選出の方も含めて、国会議員の訪問を受けることは滅多にありません。

 ですから、急な来訪の知らせを受けた時には、はてどんな用件かと思いました。

 とはいえ、お互いが、知事や国会議員になる前からの、旧知の間柄の方ですので、和気あいあいの雰囲気の中で、お話ができました。

 その内容は参議院選挙のことで、それというのも、この方が、自民党の中・四国担当の責任者の立場にあるからですが、全体の情勢が厳しさを増す中、未だに危機感のない人がいると、ぼやいておられました。

 また、久間防衛大臣の、長崎・広島への原爆投下をめぐる発言の影響を尋ねてみると、直接相手方のプラスにはならないけれど、「この発言のおかげで、応援をしにくくなった」といった、口実に使われるのが心配だとの答えが返ってきました。

 さっきも言いましたように、僕は政党の推薦を受けていませんので、政党との間に、義理やしがらみがありませんし、特に今回の選挙では、記者会見でも、どの候補の応援もしないと公言をしています。

 ですから、割とニュートラルな目で、状況を語れると考えられたのでしょうか、県内の人間模様などを、楽しく語り合いました。

 そんな話の中で、自民党の参議院の幹部が、僕のことを、意外な目で見ていたこともわかって、何かと参考になるひと時でしたが、言葉の端々から、四国の4つの選挙区結果が、天下の分け目になりかねないという、危機感が伝わってきました。


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クワガタ相撲の奥深さ(7月2日)

 2日午後、クワガタ相撲でチャンピオンになった、クワガタの持ち主が、知事室に優勝報告に来てくれました。

 大きな優勝カップを持って現れた主は、クワガタを飼い始めてまだ1年余りとのことでしたが、かごから姿を見せたチャンピオンは、その名にふさわしい、立派な大顎を振りかざしています。

 早速、エキジビジョン・マッチをと、持ち込みの土俵が取り出されましたが、平面に水平に置くのではなくて、斜めに傾けてセッティングされます。

 なぜ斜めにと聞いてみると、自然の中では、木の幹に張り付いて暮らしているから、傾きがあった方が動きやすいという、いかにももっともな答えが返ってきました。

 打って立つ側も、なかなかのクワガタで、さてどうなるかと見ていますと、「では、知事さんが行事を」と、軍配を持たされましたので、言われるままに軍配を土俵中央に置きますと、両側からクワガタが放たれて勝負開始。

 土俵上でにらみ合った形の両者の顎を、双方の飼い主が、先端に黒い爪のようなもののついた棒で、ちょんちょんと叩きます。

 すると、反射的に動き出したクワガタが、お互いの顎をがっぷり四つに組み合って、文字通りの力相撲が始まりました。

 前足で互いの足を払ったり、顎で相手を持ち上げようとしたりと、見ているこちらも、知らず知らずのうちに力が入ります。
          
 そうするうちに、一方のクワガタが相手の体を持ち上げて、このまま体を反らせばバックドロップか、といった体勢に入りましたが、その時横から、「知事さん、1・2・3と数えて下さい」と、声がかかりました。

 後でわかったことですが、こうして相手の体を持ち上げてスリー・カウントされれば、それで1本となるのです。

 勝負は3本勝負で、1対1となった後の決戦は、真っ向からの押し合いのあげく、押し出しで決着がつきました。

 どの勝負も見ごたえがありましたので、これは十分に、人を集められるイベントになると思いました。

 観戦をした後、興奮冷めやらぬ思いで話を聞いていますと、ますます興味が深まります。

 例えば、餌は何かと尋ねると、昆虫ゼリーだとのことで、虫の餌と言えば、スイカやバナナくらいしか思いつかない自分には、そんなものが売られているのかと、それだけでも新鮮でした。

 また、先ほど紹介した棒の先についている、黒い爪のようなものは、死んだクワガタの顎で、これで叩くことで、侵入者が来たと認識したクワガタが、その方向に体を動かすのだそうです。

 いわば、鮎の友釣りと同じような理屈ですが、ここから、さらに奥が深くなります。

 というのも、クワガタにも左利きと右利き、相撲ならば、右四つが得意なものと、逆に左四つが得意なものがいて、それにあわせて、自分のクワガタが右四つが得意ならば、左の顎が相手の右の顎の下に入り込むように、棒で誘導するというのです。

 それだけでなく、相手のクワガタが、どちらの四つを得意とするかを知っておくために、次にあたるクワガタの試合を見て、研究をしておくのだそうですが、全国大会ともなると、余りにも多くのクワガタを引き連れて出場した結果、試合中の自分のクワガタが、右利きか左利きかわからなくなって、戸惑う飼い主もいると言いますから、話を聞いていて、ただただ感心をするばかりでした。

 もう一つ感心したのは、減量の話なのですが、次に予定されている、体重別の全国大会に向けて、クワガタの減量に取り組むというのです。

 というのも、現在19グラムのクワガタを、2グラム少ない17グラム級に出場させれば、体長の大きさからいって、ずっと有利になるからですが、そのためには、昆虫ゼリーを減らして、10日に1グラムの減量に挑戦しないといけません。

 などなど、興味津々の話ばかりで、飽きることのないひと時でした。

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安倍劇場を鑑賞(7月1日)

 1日午後、安倍総理が県内で演説をするとの話を聞いて、国民の一人として、会場で総理の話を聞きました。

 1日に総理が来県することは、風の便りでは聞いていましたが、新聞にも事前のお知らせが出ませんでしたので、知り合いに日程を尋ねて、友人の車で会場に向かいました。

 会場は、空港にも近い場所で、2階の宴会場には、400席足らずの椅子が並べられています。

 安倍総理の到着を前に、参議院選挙の立候補予定者や、応援弁士が、次々と演台に立ちますが、「自民党は地方の味方だったはず、という怒りを支援にお寄せください」とか、「自民党の立て直しのためにやってもらわないといけない」など、党への批判の言葉が相次ぎます。

 さらには、「金を持つ者、権力を持つ者が強くなるのは、美しい国ではない」、「地方を切り捨てていく政治は、断固阻止しなくてはならない」と、ボルテージも高まります。

 これに対して、安倍総理の演説は、地域の活性化の支援策に始まり、一連の年金問題の関連、イノベーションによる成長戦略、公務員制度改革、教育改革、地球温暖化防止へのリーダーシップ、拉致問題への対応、さらには、再チャレンジの施策と盛りだくさんでした。

 実は、僕はこれまで、総理の演説を、生で直接聞いたことがありませんでしたので、一度は聞いてみたいというのが、この日の集会に足を運んだ理由の一つでした。

 ただ、それだけでなく、重要な意味を持つ国政選挙を前に、時の総理の考え方を直接耳にしておきたいという、一人の国民としての思いもありました。

 ひと言で言って、感想の言いにくい演説でしたが、総理の演説というものに、ある種のイメージを持っていた僕には、新鮮な感じもありました。

 家に帰ってから、改めて、地元紙の朝刊に出ている「きょうの運勢」を見ると、「やじ馬精神発揮して利得あり。積極行動を」とありました。

 結果的に、運勢の指示通りの行動をした、一日になりました。

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理屈好きの血が騒ぐ(6月30日)

 30日夕方、障害者の集いで取り上げられた、障害者の権利条約の解説を聞いているうちに、理屈好きの血が騒ぎました。

 知事を囲む障害者の集いと名づけられたこの会は、今年で3回目を迎えますが、今年は、懇親会に先立って立正大学の先生が、国連で採択された、障害者の権利条約について、解説をして下さいました。

 この条約は、1948年の世界人権宣言を発端に、人種差別撤廃、女性差別撤廃と続いた権利条約の流れを受けて、ようやく、障害者の権利条約へと結びついた歴史を持っています。

 ただ、条約を批准すれば、国内の法律を、全面的に見直す必要があることなどから、わが国は、批准はもとより、その前段になる署名もまだしていません。

 また、国連での審議の際に、お隣の韓国の政府代表団には、障害者の代表が入っていたのに、わが国の代表団は外務省だけだったといった報告を聞きますと、国としての人権問題へのスタンスが、問われているようにも感じられます。

 などと考えながらお話を聞くうち、言葉の定義の解説が始まりますと、急に頭の中で、理屈好きの血が騒ぎだしました。

 その一つは、「障害のある人」の定義で、「社会活動をする時に、様々な困難を持つ人を含む」との、説明を聞いた時です。

 それならば、「その国の言葉がまったく話せない、異国からの訪問者」はどうなのだろうかと考えて、後で、先生に質問をしてみました。

 先生はとても丁寧に、前段の条件があることを説明して下さいましたが、知事のくせに、妙に理屈っぽい奴だと思われたのでしょう、半ば苦笑気味に話されていました。

 一方、言葉の定義でいたく感心をしたのは、ユニバーサルデザインの定義で、「改造または特別な設計を必要とすることなしに、可能な最大限の範囲内で、すべての人が使用することのできる製品、環境、計画及びサービスの設計(デザイン)をいう」とあります。

 バリアフリーとの違いも含めて、ユニバーサルデザインの意味を、過不足なく表現し切った定義で、さすがに、条約作りをする人たちの力は大したものだと、理屈好きも兜を脱ぎました。

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注意報さえ嬉しい(6月29日)

 29日夜、松山市のホテルで開かれた、愛媛高知県人会の総会に出席しましたが、来賓の挨拶にも、水不足の影響が影を落としていました。

 というのも、松山市の水がめになっている、石手川ダムの貯水率が、すでに50パーセントを切っているからですが、松山市では近年最大の水飢饉だった、平成6年の水位もすでに下回っています。

 このため、挨拶に立った松山市長は、「高知県人会のご挨拶で、こんな話をするのも失礼なことですが」とことわられた後、「今夜は、大雨注意報が出ていますので、普段なら心配をするところですが、今日は期待をしています」と切り出しました。

 また、会場には、水不足の松山市に、工業用水の一部を融通してほしいとお願いしている先の、西条市の高知県人会の代表も参加していましたので、市長はご挨拶の続きの中で、「西条の代表の方にも、この場を借りてよろしくお願い申し上げます」と、ぬかりがありません。

 そんなわけで、席がお隣だった、愛媛県の副知事さんとも、水の問題は難しいといった会話を交わしましたが、年々、地球環境が確実におかしくなる中で、水問題には、毎年悩まされる時代を迎えたようです。

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他の県には見せられない(6月28日)

 28日午前、国際観光の振興を担っている、団体の理事が、知事室を訪ねてくれましたが、持ってこられた資料の中に、他県ではお見せできないという代物がありました。

 この団体は、小泉さんが提唱した、ビジット・ジャパンのキャンペインの一翼を担う、国際観光振興機構という団体で、かつて本県に勤務されていた方の紹介で、理事さんの訪問を受けました。

 お話は、ビジット・ジャパンの取り組みの結果、海外から日本を訪れる観光客が着実にふえる中で、高知県を、もっと海外に売り出さなくてはいけない、というお勧めに始まります。

 特に、韓国、中国、台湾という、アジアの御三家だけでなく、欧米からの客をふやしたいという話は同感で、そのためにも、京都や奈良に始まる、お決まりのコースに飽きた層に、牧野植物園をはじめ、高知の自然を感じられるプログラムを売り出してはというお話を、うなづきながら聞いていました。

 面白かったのは、この機構が持っているウェブ・サイトに関わることで、打ち出した紙の資料を見せてもらうと、サイトの初めに日本の地図が出てきます。

 ところが、よく見ると、その地図の上にプロットされた10の都市の中に、「TOKYO」や「OSAKA」などと並んで、なぜか「KOCHI」が入っているのです。

 このため、理事さんも、「理由はわかりませんが、せっかく地図に載っているのですから、ぜひ利用して下さい」と、重ねてPRされていました。

 ただ、その後には、「でも、この地図は、四国の他の3県の知事さんには、お見せできませんよね」という、おまけの言葉がついていました。

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蚊に刺される喜び(6月27日)

 27日は、県中部の香南市野市町にある、特別養護老人ホームや療養病床などを視察しましたが、その中で、様々な人生に出会うことが出来ました。

 午前中に訪問をした特別養護老人ホームは、ユニットケアという、一人一部屋のゆとりのある作りで、計画の段階から、関わってきた経緯があります。

 ところが、開所式の日が別の仕事と重なって、出席出来なかったため、この日改めて、ホームの中を見せてもらうことになりました。

 入所しているお年寄りの中には、認知症の進んだ方も大勢いますが、「こんにちは」と声をかけて、話を交わす中では、ほとんどそれを感じさせません。

 さらに、以前入所していた施設では、問題行動を起こすなど、周りを手こずらせたお年寄りもいるそうですが、そんな苛立った雰囲気も感じられません。

 一緒に回って下さった理事長は、「県外で、ユニットケアの先進事例を視察した時には、入所者に対する効果の説明を聞きながら、そんなにうまくいくものかと、半信半疑だったんですよ」と、正直な思いを振り返られます。

 けれど、「この結果を見ると、一人一部屋で、どの部屋からも中庭が眺められるという環境が、明らかに良い効果をもたらしているとしか思えない」というのが、中間総括の言葉でした。

 その中で、何人ものお年寄りと言葉を交わしましたが、阪神淡路の大震災をきっかけに、高知に戻ったという女性は、自室のベッドに横たわったまま、僕の髪を眺めて、「めっきり年がいきましたねえ」と、優しく声をかけてくれました。

 食堂に出てこれるお年寄りと、昼食を共にした後、このホームの向かいにある、同じ理事長が運営する病院の、療養病床を見せてもらいました。

 症状の重い患者さんを引き受けているという、その病床には、膝や腕が曲がって固まったまま、鼻と口に管を通されたお年寄りが何人もおられて、道路一つ隔てた先ほどのホームと比べると、使ってはいけないような言葉が頭をよぎりました。

 下に降りて、各種の物理療法を行う、物量内科の部屋をのぞきますと、ベッドに横たわって治療を受けている男性がいます。

 聞けば、脳梗塞を患って入院をしたものの、症状が固定化したことを理由に退院を余儀なくされて以来、リハビリも十分でないまま、自宅で療養を続けていたと言われます。

 ところが、この病院に物量内科が出来たことを知って、何度か訪れるうちに、まったく不随だった左の腕が、少し動く感じになってきました。

 このため、最近のこと、暑い日差しの中を自宅の庭先で、二の腕をさらして、畑仕事の真似事をしていたところ、左の腕にちくっと痛みが走りました。

 見ると、腕に蚊がとまっていたのですが、しばらく前まで完全に麻痺していた腕に、感覚が戻ってきたことを実感して、たまらなく嬉しかったそうです。

 ユニットケアのホームから療養病床へ、そして、脳梗塞の後遺症と闘う男性と、数多くの人生に触れる中で、学ぶことの多い半日でした。

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河童の過疎地(6月26日)

 26日午前、フィギュアでおなじみの、海洋堂の創業者が知事室を訪問して下さって、いつものように、夢のあふれる楽しい話を聞かせて下さいました。

 プラモデルの製作から始まって、今では各種のフィギュアでその名を知られる、海洋堂の創業者が、県内の旧大方町(現・黒潮町)の出身であることは、この欄でも触れたことがありますが、この方が、知事室を訪ねて下さるのは3度目のことです。

 80歳近い年令をものともせず、いつもエネルギッシュな話を聞かせてくれますが、この日も、四万十川中流の山間にある、7歳の悪がきを祭った神社、馬之助神社の話で盛り上がります。

 まずは、全国的に有名な宮大工に頼んで、馬之助神社を建て直そうという計画が手始めですが、そのために、神社の例祭に訪れた際、近くで見つけた廃校になった小学校が、一層のインスピレーションをかき立てたようでした。

 それは、この小学校の校舎と体育館を、フィギュアを中心にしたホビー館と、若い芸術家の集まる、制作の場に変えたいというインスピレーションで、「これで、馬之助神社とホビー館が一体のものになる」と、納得のいったご様子です。

 さらに、神社や廃校への道すがらを、数多くの河童で埋めていきたいというアイディアが、この日の新たなテーマでしたが、「姿形が一つしかない、ディズニーのミッキーマウスと違って、河童は、日本人一人一人の中に、それぞれの河童があるから」というのが、その理由でした。

 高知にも、「えんこう」と呼ばれる河童や、「しばてん」という、相撲好きの河童がいるのですが、全国に伝わる河童の伝説は実に数多いそうで、「『えんこう』と『しばてん』くらいでは、まだまだ高知は、河童の過疎地だ」と、意気軒昂でした。

 その後も、「神社には、現代の左甚五郎と言えるようなフィギュア職人に、陽明門のようなモニュメントを作らそう」など、あれよあれよという間に、予定していた時間が過ぎました。

 何を夢のようなことをと、「常識人」の大人たちは思うかもしれませんが、こうした右脳的な天才の発想は、決して侮ってはなりません。


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白羽の矢の狙いは(6月25日)

 25日午後、原子力関係の財団の方が、知事室をお訪ねになって、この10月に予定されている、シンポジウムへの参加の依頼を受けました。

 この財団は、日本原子力文化振興財団といって、原子力の平和利用にまつわる問題に、ニュートラルな立場で関わっているといいます。

 財団では毎年、様々なテーマごとに、原子力発電に関するシンポジウムを開いているとのことですが、今年は、原子力発電に伴って出る使用済みの核燃料や、そこから、プルサーマル用のプルトニウムを取り出した後の、高レベル放射性廃棄物の処分の問題などがテーマです。

 そこで、その道の専門家の方などに混じって、最終処分場の文献調査に手をあげた、本県の東洋町の問題で、色々と発言をした僕に、パネラーとしての白羽の矢があたりました。

 もちろん、逃げてはいけないテーマですし、それ以上に、わが国の将来のためには、誰もが真剣に考えてみるべき課題ですので、パネラーを引き受けることにしました。

 また、この日の説明では、パネラーの中には、宗教や民俗学系の先生がおられて、日本人ならではの、原子力に対する受けとめ方などについて、発言をされると聞きましたが、こうした側面には、自分も大きな関心があります。

 特に、ヒューマン・エラーから天変地異まで、何事にも完全などあり得ない、確率論の世界の中で、人類最大の危険物とどうつきあうかは、宗教・倫理的な側面からも、興味あるテーマだと考えていますので、まだ先のことですが、パネルが楽しみです。


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ますますややこしい(6月24日)

 24日午前、あるアンケートに示された、若い世代の、ふるさと納税に対する受けとめ方を聞いて、あらためて、ふるさと納税というのは、何ともしっくりこないアイディアだと感じました。

 このアンケートのことは、東京からの帰りがけに、羽田空港まで見送りに着てくれた人から耳にしたのですが、インターネットを通じた、ヤフーのリサーチモニターの中から、20代から30代の、若い世代を対象に行った調査の結果だと言います。

 質問は、ふるさと納税の賛否などに関することですが、その中で、この制度が出来た時に、払いたいと思う地域はどこですかとの問いに対しては、北海道と沖縄が1・2位と群を抜いて高く、3位以降も、大阪や東京といった大都市や、観光地として名を知られた地域が、上位に並んでいました。

 このため、このアンケート結果を報じた新聞の記事は、「知名度やイメージが、集金力に直結している」「都市と地方の、格差是正の効果には疑問が生じる」と、評価していたそうです。
 
 ふるさと納税制度の危うさは、前にもこの欄で書きましたが、こうしたアンケート結果を見ますと、ますます、何を狙ったアイディアなのかと、疑問を感じないではいられません。 

 選挙目当ての話題づくり?

 さもなければ、「国」よりも多くの仕事をしている「地方」に、国の持っている税源を移そうという、本質の議論を先送りにするための目くらまし?

 それとも、東京や大阪・愛知・神奈川といった大都市部の都府県と、高知のような県との間に、対立のくさびを打ち込むため?

 等など、考えれば考えるほど、疑念の種がふくらみます。

 しかも、これまでは、大都市部の都府県が、自分たちの住民税が「ふるさとの地方」に回されるのはおかしいと、批判の声をあげていたのに、このアンケートの結果を見る限り、逆に、「ふるさとの地方」の住民税が、大都市部の方に回る可能性もあるわけで、頭の整理がつかなくなりそうです。


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