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2008/09/28

メルトダウンが見えますか(9月1日)

 1日夜、福田総理が辞任を表明する記者会見を見ていて、日本という国そのものが、メルトダウン(炉心溶融)の危機にあるように感じました。

 会見の内容が、一般の感覚からいかにずれているかは、見た人がそろって感じたことでしょうから、一々の指摘はここでは省きますが、1ヶ月前の内閣改造の経過を、コメンテーターを頼まれたBSテレビのスタジオで見ていた身としては、「安心実現」の約束から1ヶ月、何を考えていたのかと、次々と疑問がわき上がります。

 また、その理由として、ねじれ国会の中では、誰か別の人がやった方がいいという、理由にもならない理由を聞かされると、県議会との間で、ねじれにねじれた関係を強いられてきたわが身を振り返って、論評をする気もなくなりました。

 どう考えてみても、衆議院の任期切れを1年後に控えて、来年になってからでは、総裁という党の表紙も変えにくい、しかも、民主党の代表選が、無風状態になったため、ここで総裁選を派手に演出すれば、自民党の延命が出来るかもしれないという、思惑の中での判断としか受けとめられません。

 それなのに、「今ここで、政治のかけひきで、政治に空白をつくるわけにはいかない」とか、「国のためにどうすればいいか、虚心坦懐に考えてほしかった」と言われると、福田さんにとって政治は、自民党のためにだけあるのかと、問いたくなってしまいます。

 一方、この会見を伝えるマスコミの側は、相当批判的ではありましたが、電撃的な会見だっただけに、事前につかんでいた情報を紹介することで、他社との差を出そうという向きもありました。

 たとえば、あるニュース番組に登場した、大学教授をしているジャーナリストは、以前、福田さんと2時間ほど話をした時に、自分の手で解散をするという熱意が全く伝わってこなかったので、もしかしたらと感じていたと、内に秘めた自慢を押し隠すような話しぶりです。

 それはそれでいいのですが、「みんな突然の辞任劇というが、実は、かなり前から熟慮を重ねた末の辞任だ」といった解説をされますと、あまりにも永田町的な内向きなコメントに感じられて、この人はジャーナリストとして、どんな目線で政治を語っているのだろうかと、疑問を呈したくなりました。

 この様子を見ていて思ったのですが、政治家が、永田町の論理と都合でものを考えるのは仕方ないとしても、その動向を伝えるジャーナリストまでが、永田町的な考え方に染まってしまえば、政治はますます、国民から遠いものになってしまいます。

 少なくとも私は、この日の会見を見ていて、日本という国の炉心が溶け始めているのではと、強い危機感を感じましたが、 この辞任劇に続く第二幕の、自民党の総裁選挙を、マスコミはどんな視点で伝えるでしょうか。

 小泉政治以来、政治ネタは視聴率を稼げるネタになっているだけに、今後の政局でマスコミが、単に面白おかしく総裁選を伝えようとするのか、それとも、炉心のメルトダウンが始まったのではという、見えない危機を警告するのか、マスコミの力も問われているように思えます。

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