からかわれ方(11月13日)
13日のテレビで、麻生総理が、漢字の読み方をしばしば間違えることを採り上げた、ニュースを見ていて、同じトップでも、からかわれ方には随分な違いがあるなと、思い出したことがありました。
この話は、以前メールマガジンを書いていた時に、一度ネタに使ったことがあるのですが、森さんが総理だった時に、森さんの英語をめぐって、嘘かまことかわからない話が流布されたことがありました。
それは、訪米をして、当時のクリントン大統領夫妻に晩さん会に招かれた時のこと、出迎えた大統領に対して森さんは、握手の手を差し出しながら開口一番、「フー・アー・ユー」(貴方はどなた)と声をかけました。
これは、「ハウ・アー・ユー」(ご機嫌いかが)と言おうとして間違えたということなのですが、先制攻撃を受けたクリントン大統領は、これは、よほどひねった、程度の高いジョークだろうと考えて、負けてはならじと、ジョークで返す答えを考えました。
その際、大統領の口をついて出たのが、「アイ・アム・ヒラリーズ・ハズバンド」という返事でしたが、自分よりも、奥さんのヒラリーさんの方が目立っていたことを逆手にとって、「ヒラリーの旦那です」と冗談で返したというわけです。
この話には、さらに続きがあって、食後にウェイターが、「コーヒー・オア・ティー」と飲み物を尋ねたのに対して、クリントンは「コーヒー」と、ヒラリー夫人は「ミー・トゥー」(私も)と答えました。
続いて、三番目に、貴方はと聞かれた森さんは、ヒラリー夫人の「ミー・トゥー」を受けて、「ミー・スリー」と答えたというのが、この話の落ちです。
森さんなら、そんなこともありそうだ、でもあってもいいじゃないかと思わせる、あまりとげとげしさを感じさせない、笑い話でした。
これに対して、麻生さんの漢字の読み違いは、国のリーダーをめぐる話題としては、聞いていて、思わずほくそ笑むといった余裕が持てません。
記者に問われたご本人の答えは、読み間違えか勘違いというものでしたが、文脈から見て、その言い訳は通らない例ばかりでしたし、答えてすぐ、記者団に背を向けて立ち去るあたり、総理自らにも、余裕は感じられませんでした。
こんなことを書いていて思い出したのですが、今から40年余り前、兄が代議士になって間もない頃のこと、家に帰ってきた兄から、あの人はすごいぞと、ある先輩代議士の、エピソードを聞かされたことがあります。
それは、その人の漢字の読み方がめちゃめちゃだという話で、兄は、「『切々と且つ綿々と』というところを、『きりきりとかつわたわたと』と読むんだよ」と、その先輩の口ぶりをまねしながら、楽しそうに語ってくれました。
古き良き時代の話ですし、各界各層の代表の一人としては、何の問題もありませんが、国のリーダーの場合に、本当にこれでいいのでしょうか。
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