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2008/11/16

よろしいんじゃないですか(11月12日)

 12日の与党間の合意で、今話題の定額給付金を配分する際に、所得制限をつけるかどうかは、市町村の判断にまかされることになりましたが、これを、「地方分権だからよろしいんじゃないですか」と言ってのける、総理の無神経さにあきれてしまいました。

 そもそも、個人消費を刺激するための景気対策なのか、それとも、低所得の方々を支援する福祉対策なのか、総理自身が、目的も不明確のまま、進めているふしがうかがえますので、内容の詰めのいい加減さと、それに伴う混乱は当然のことですが、所得制限をつけるかどうかの判断までを、地方に丸投げするとは、思ってもみませんでした。

 その無策ぶりを問われた時、麻生さんの口をついて出たのが、「地方分権だからよろしいんじゃないですか」という答えでした。

 顔つきを見ると、本気で言っているように受けとめられますので、さらに恐れ入ってしまうのですが、総額2兆円の財源を地方に移して、その使い方を、地方の裁量にまかせて初めて、地方分権という言葉が使えます。

 国民に問いかけることもなく、国が自分たちの都合で、2兆円もの大金の使い方を決めた上、その他の事務上の責任を放棄して、その配り方だけを地方に丸投げすることを、地方分権とは言いません。

 こんなことを言わせておいて黙っている、全国知事会など、地方団体の弱腰ぶりも気になりました。

 それはともかく、この日ある訪問先で、同じ給付金に関して、なるほどと感じる話を聞きました。

 それは、国は毎年2200億円ずつ、医療費を削減しているけれど、2兆円のお金が使えるのなら、10年近くは、医療費を現状の水準に保つことが可能なのではないか、なぜそうした選択肢を、国民に問いかけないのかというものでした。

 そこまで、基本にさかのぼった議論をする余裕がないほど、混乱を極めているとも言えますが、本当の意味での分権をして、使い方を地方にまかせるのであれば、医療・福祉や保育・教育など、まさに、地域の事情を反映した政策に、生きたお金が使えたことでしょう。

 この国は、いつまで、中央集権という愚かな体制を続けるのでしょうか。

 また、その体制の中で、選挙以外には、地方のことがまったくわからない国会議員と、その頂点にある総理大臣を、再生産し続けるのでしょうか。

 今回の給付金騒ぎは、余りにもひどすぎますし、このままでは、給付金を餌にした、振り込め詐欺を助長するのではと、あらぬ心配もしてしまいます。


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