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2009/03/29

引き際合戦(3月24日)

 24日夜、公設第一秘書の起訴を受けて、代表続投を表明する民主党の小沢さんの会見を見ていて、与野党ともに、党首の引き際だけが政治的なインパクトになりそうな、いわく言い難い政治状況を感じました。

 この事件に対する、検察の狙いや思惑がどこにあったのかは、まったくわかりませんが、小沢さんは一貫して、身の潔白とともに、検察の捜査の進め方には納得がいかないと、主張されています。

 その受けとめ方は、自民党の古い体質の中で育ってこられたという、政治家としての経歴から見れば、わからないではありませんが、国民の目線を前提にした時には、大いに疑問があります。

 また、その小沢さんの考え方を、機関として受け入れてしまった民主党の対応にも、かなりの疑問を感じます。

 というのも、政治家と金にまつわる問題に対する国民の目は、10年前や20年前に比べて、一層厳しいものになっているからです。

 ですから、法にのっとって記載をしているという説明で、十分に納得する人は少ないでしょう。

 少し言い過ぎかもしれませんが、多くの国民にとっては、起訴された秘書が、裁判の結果有罪になるかどうかも、あまり重要ではないと思います。

 それよりも、これまでも、談合へのかかわりなどが指摘された、公共事業にかかわる企業から、数千万円もの巨額の献金を受けていたという事実を前に、多くの人は、なぜこんなに多くのお金を、企業は献金をしたのだろうか、また、もらった側は、それを何に使ったのだろうかといったことに関心を持つはずです。

 加えて、その説明がなければ、自民党の古い体質と決別をして、官僚主導ではない、国民主導の政治を実現するという主張そのものが、根底から揺らぎかねないことになります。

 せっかく、政権交代を目指しているのですから、小沢さんはもちろんのこと、民主党にも、こうしたことに、もっと敏感になってほしいと思うのです。

 このままでは、国民の声の動向によっては、小沢さんがいつ代表を辞めるのかが、興味の焦点になりかねません。

 世論の動向がわかったらすぐに反応するのか、それとも、選挙の直前が有利なのかといった、選択肢になっていきます。

 一方の麻生さんも、今後どうなっていくかわかりませんから、こちらも、党首が誰かに代わるとしたら、いつが有利かといった話になりかねません。

 そうなると、この国の進むべき方向とか、あるべき国の形といった、まともな議論は吹き飛んで、双方の引き際の時期と、それに合わせた、世の中におもねるばらまき政策だけが、政治的なインパクトになるという、極めていびつな状況に陥ってしまいます。

 二つのものの対立は、オバマとヒラリーのように、どちらを選ぶのかという前向きの選択では、大きなエネルギーになりますが、どちらが先に辞めるのかといった、引き際合戦になった場合には、国のエネルギーはどうなるのかと不安をおぼえました。

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