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2011/08/03

北京報告(4)・・・しっぺい返しか

 今回の訪問団には、いくつかのミッションがありま
したが、その一つは、原発の事故を受けて中国側が取
っている、食品や農産品などの輸入に関する、規制措
置の緩和でした。

 僕が参加した経済団体では、いわゆる餃子事件など
の影響で、一気に落ち込んだ、日中間の食料品の貿易
を拡大するために、去年の3月、日中食品安全・貿易
促進会を立ち上げています。

 その活動の中で、中国からの輸入の拡大に続いて、
日本の食品のさらなる輸出を目指そうとした矢先に、
福島第一原子力発電所の事故が起きたため、中国政府
は、日本の食品や、農産物・水産物などの輸入を、停
止または規制する措置を取りました。

 このため、日本の輸出元だけでなく、中国国内に進
出している、日本の食品関連の企業が、製造に欠かせ
ない原材料を、日本から輸入出来なくなって、生産中
止に追い込まれるといった事例も起きています。

 ところが、この問題に対する中国側の態度は、きわ
めて強気に見えます。

 例えば、貿易を管轄する商務部の幹部は、東日本の
震災に関する情報が、当初より不透明で、輸入規制を
解除しようにも、判断のための材料が少なすぎると、
日本政府の対応のまずさを、公然と指摘します。

 また、中国国内に輸入される品物の、検査を担当し
ている部局と、日々交渉している日本側の担当者は、
餃子事件の当時、日本側が過敏に反応したことに対し
て、中国側には、かなりのしこりが残っていると言い
ます。

 このため、放射線を照射した農産物、例えば、芽が
出ないようにしたジャガイモなどの、中国からの輸入
を、日本が全面的に禁止している点をあげて、日本の
放射線の、安全基準より低いのに何故かと、迫ってく
るのだそうです。

 あわせて、日本は、放射能による汚染を防げると言
っていたのに、防げていないではないかと、こちらの
弱点を、ずばりと突いてきます。

 今回の場合、向こうの言い分に、真っ向から反論で
きない弱みもあるだけに、今後、食の安全に関わる、
さまざまなトラブルが起きた時に、どのように情報を
開いて、決着点を見出していくのか、そのルールを考
えておくことが必要です。

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