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2011/08/05

北京報告(7)・・・基軸はどこに

 中国版シンクタンクのアナリストから、世界経済の
中で、アジアの通貨や金融が果たす役割について、今
後の展望を聞きましたが、終始、自信にあふれた語り
口で、とても興味深く耳を傾けました。

 その自信の背景にあるのは、リーマンショック後、
経済の中心は、中国を核とした、アジアに移っている
との実感です。

 ただ、世界の基軸通貨が、イギリスのポンドから、
ドルに代わった時と比べますと、ドルに代わり得るよ
うな、次代の機軸を担う、世界通貨がありません。

 このため、人民元の国際化は、歴史的に見てやむを
得ない流れだとしながらも、中国と日本が、為替の面
で協力をすることで初めて、アジアに、安定的な金融
環境が築ける、との認識が披露されます。

 と同時に、人民元がドルに依存している実態や、経
済が成熟している日本と、未だ途上国である中国との
違いをあげて、日中両国が、小異を捨てて大同につく
姿勢がないと、通貨の面での協力は進まないとの、指
摘も忘れません。

 その上で、日・中・韓が持ち出して、アジアに債権
基金を作れば、アジアの企業に、資金調達の道を広げ
ることが出来ると提言されます。

 さらに、提言の中には、日・中・韓3ヶ国による、
アジア独自の評価機関、格付け機関の立ち上げもあり
ました。

 シンクタンクのアナリストの発言とはいえ、日本か
らの代表団への説明である以上、政府内で、ある程度
のすり合わせがなされている、と考えるのが当然です
ので、日本側が、この提言をどう受け止めるのか、な
かなか重みのある話でした。

 その後の、アメリカの国債をめぐる、連邦議会内で
のかけ引きをはじめ、アメリカ経済の先行きへの不安
が、かつてない円高を生んでいる現状を考えた時、こ
れからの経済の基軸をどう見通していくのか、アメリ
カと中国双方に対する、知識と勘と人脈の豊富さが、
問われそうです。

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