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2012/02/09

日本も捨てたものじゃない

 社会起業家が集まる、フォーラムに参加して、日本
もまだまだ、捨てたものではないと感じました。

 社会起業家というのは、社会や地域にある問題を、
行政の手で、つまりは税金で解決するのではなく、ま
た、ボランティア活動で、つまりは無償の奉仕で解決
するのでもなく、事業という形態を取ることで、問題
の解決に、持続的に関わっていこうとする取り組みで
す。

 この日は、12人の社会起業家が、かわるがわる、
一人7分ずつのスピーチをしました。

 いずれも、パワーポイントを使った、事業説明型で
はなく、会場の参加者に向けて、自分の言葉で語りか
けるスタイルで、それだけでも、他にない力強さが感
じられます。

 その中で、学童保育の完全民営版のNPOを運営し
ている、30代後半の男性は、7年前に長女が誕生し
た時に、この子が学校に通う頃には、社会の環境はど
うなっているだろうかと考えたそうです。

 というのも、その頃、幼女を連れ去るといった事件
が、全国で相次いでいたからですが、調べてみると、
午後3時以降の放課後の時間帯が、一番問題が多いこ
とが分かりました。

 そこで、放課後に、安心して外にでかけられない子
供たちを集めて、暇を持て余している、団塊の世代な
どの大人たちに、経験や技を披露してもらう場を作ろ
う、と考えたのが始まりでした。

 ところが、大人の協力はすぐに得られたものの、こ
うした事業に対して学校は、すぐには門戸を開いてく
れませんので、子供を集めるのに大変苦労します。

 その扉を開いてくれたのは、民生委員・児童委員さ
んで、賛同してくれた委員さんが、5人のお子さんに
声をかけてくれたのが、スタートになりました。

 これをきっかけに、地道に活動を続けている間に、
口コミで広がって、集まってくれる子供たちも次第に
増えていきました。

 こうして2年経った時、ある小学校の校長先生が、
理解を示して下さって、一気にその輪が広がっていき
ます。

 NPOを立ち上げて6年、これまでに、のべ2万人
の子供たちが、利用してくれていますし、様々な経験
を持つ大人たちを、講師として学校に派遣する仕事も
始まりました。

 この方のほかにも、フィリピンのセブ島の孤児院を
支援するため、その施設から大学に通っている学生を
先生役に、スカイプを使って、日本向けの英語教室を
運営しているNPOや、出産前後のお母さんの、心の
ケアをしているNPOの代表など、幅広い分野で活動
する社会起業家が、次々と語りかけてくれました。

 東日本の大震災の後、日本人の中に、しばらく忘れ
られていた連帯の気持ちが、甦ったように感じられま
すが、こうして、社会起業家のプレゼンを聞いていま
すと、日本もまだまだ捨てたもんじゃないと、心強い
気持になりました。

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