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2012/02/11

もう一つの温度差

 12月の後半に、北京にある、中国共産党中央党校
が主催する、シンポジウムに出席しましたが、わずか
な滞在期間の中でも、部屋の内と外との温度差が体感
できました。

 といっても、ホテルの室内と外気の温度差ではなく
て、いわば文化と政治の温度差ですが、北京に入って
間もなく出会った20代の女性は、流ちょうな日本語
で、自分は小さな頃から、日本のアニメを見て育った
ので、アニメや漫画が大好きだと言います。

 セーラームーンをはじめ、ドラえもんやあられちゃ
ん、さらに、タッチの浅倉南ちゃんあたりは、十分話
についていけましたが、ついには、まったく知らない
萌え系のキャラも登場します。
 
 かといって、今さら知らないというのもしゃくなの
で、知っているふりをして話を合わせましたが、アニ
メ文化の浸透は、並大抵ではありません。

 また、街には、サンタやクリスマスツリーの飾りが
あふれていて、ここには西欧の文化が、抵抗なく受け
いれられています。

 そんな街の雰囲気に触れていますと、中国にも、文
化のグローバル化の波が読みとれますが、一歩、政治
向きの世界に足を踏み入れますと、こちらは相変わら
ず、一歩も譲らない姿勢が際立ちます。

 例えば、僕が参加したシンポジウムは、震災後の民
主党政権と日中関係がテーマでしたが、中国側のスピ
ーカーからは、TPPを、アメリカの中国封じ込め政
策と受けとめる意見や、台湾問題への言及が相次ぎま
した。

 自分の感覚では、TPPはともかく、台湾問題が、
日本との間の、現状でのメインなテーマかと感じてし
まうのですが、「台湾海峡で一旦ことが起きた時に、
日本は、アメリカと行動をともにするとしているが、
そんなリスクを負うメリットがあるのか」といった質
問も飛びます。

 単に、台湾の総統選挙が、目前に迫っていたからな
のか、それとも、別の理由があったのかは分かりませ
んが、こちらも、原則論の立場を持っていないといけ
ないと、あらためて感じました。

 と同時に、TPP等の動きが、すでに、安全保障的
な作用を果たしていることも、十分に受けとめられま
したが、部屋の内と外の温度差が、やがてヒートショ
ックを呼び起こすかどうかは、さっぱり見当がつきま
せんでした。

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