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2012/02/14

高校生にもらった元気 

 東北の震災で被災した、高校生のスピーチを聞く機
会がありましたが、その芯の強さに、心を揺り動かさ
れました。

 これは、ある企業が主催したフォーラムでのことで
すが、東北の被災地で、教育支援をしているNPOの
方々のお話に続いて、被災した2人の女子高校生が、
演壇でスピーチをしました。

 2人とも、津波でお母さんを亡くしたという、辛い
経験の持ち主ですが、このうち、南三陸町の高校3年
の女の子は、地震が起きた時、お母さんと一緒にいま
した。

 地震の発生とともに、これは津波が来ると感じて、
二人して、町が避難場所に指定していた、中学校まで
逃げましたが、間もなく、そこまで這い上がってきた
津波に、飲み込まれてしまいます。

 その瞬間、胸一杯息を吸い込んだのですが、すぐに
我慢出来なくなって、海の水を飲んでしまいます。

 「ああ、私はこれでもう死ぬんだ」と思った瞬間、
屋根と車の間に挟まって、水面に顔を出すことが出来
たため、九死に一生をえました。
 
 でも、お母さんは、そのまま、行方がわからなくな
ってしまいました。

 地震の前にお母さんが、ショッピングセンターに行
こうと誘ってくれた時、何か気乗りがせずに断ったけ
れど、あの時ショッピングセンターに行っていたら、
そこまでは津波が来なかったのにとか、一緒に逃げた
時に、お母さんの袖を握っていれば、自分が屋根に引
っかかった時、お母さんを引き上げられたかもしれな
いと、数々の悔いが残るという話を、淡々としてくれ
ます。

 淡々とと言っても、もちろん、冷たくあっさりとと
いう意味ではなく、静かな気持と、しっかりとした口
調で、事実を語ってくれますので、その芯の強さが胸
に迫りました。

 彼女は、この4月から大学で、医療工学を学ぶ予定
で、卒業後は被災地で、被災者のために仕事をしたい
と言います。

 ただ、それだけでなく、世界には、自分たちのよう
な災害の被災者以上に、日々、辛い苦しい思いをして
いる子供たちが沢山いるので、遠い将来は、そうした
子供たちを支援するため、国際的なNPOで働くのが
夢だと付け加えました。

 彼女や、その仲間たちは、未来の東北のリーダーを
育てる、というプロジェクトに応募して、選ばれた高
校生たちですが、その強さと可能性に触れて、こちら
が逆に、清々しさと元気をもらいました。 

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