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2012/04/21

大臣の座と志

 国土交通大臣への、問責決議が可決されたのに対し
て、野田総理は、大臣の続投を表明していますが、民
主党の姿勢として、それでいいのかと疑問を持ちまし
た。

 といっても、それでいいのかという意味は、今後の
審議を円滑に進めるためにとか、政局に与える影響を
考えた時にといった視点ではなく、民主党の志からし
て、それでいいのかという意味です。

 というのも、民主党は政権交代にあたって、自民党
が長く続けてきた、中央集権の下で地方に補助金を配
分していくやり方や、その補助金を、政・官・業のト
ライアングルの中で回していく仕組みを、根本から変
えるんだと主張してきたと思うからです。

 こうした、これまで自分が受けとめていた民主党の
志に照らして、今回の問題を見てみますと、自民党が
長く続けてきた土建型の政治と、何も変わりないこと
に気がつきます。

 だって、国の土木行政の元締めで、発注権者でもあ
る国土交通大臣が、地方都市の建設業協会の会長に、
民主党の国会議員をしていた、市長選挙の候補者をよ
ろしくと、自筆の署名の入った文書を送っているので
すから。

 これは、ご本人が意識してやったことならば、その
まま法律違反になりますから、大臣が、軽率だったが
知らなかったと答えるのは当然ですが、より大きな問
題は、市長選挙の地元を始めとする民主党の組織が、
こうしたやり方に疑問を持っていないことです。

 というのも、大臣が知らなかったとしても、その話
を大臣室まで持って行った議員や、それを受けた政務
秘書官は、話の内容をよく知っていたわけですし、し
かも、そろって民主党の身内だからです。

 野田さんも、軽率だったことは否定できないと、大
臣の言動だけをとらえて、目の前のハエを追おうとし
ていますが、自らが代表を務める組織が、これまで自
分たちが批判してきた、政・官・業のトライアングル
と、中央集権の力を使って、選挙を有利にしようと働
きかけたことには、何の問題も感じていないように見
えます。

 こんなあり様を見ていますと、今の民主党には、志
を売ってまで、守るべきものがあるのかと言いたくな
ります。

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