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2012/04/02

台湾海峡春景色

 今年1月に行われた台湾の総統選挙で、親中派の馬
英九総統が再選されたことを受けて、中国大陸と台湾
との関係は、一層緊密さを増しているようです。

 これは、台湾海峡を挟んだ両岸の、経済交流の進み
具合を探るため、今年2月に、中国の福建省と台北市
などを、視察した方にうかがった話です。

 それによりますと、大陸と台湾をつなぐ航空便が、
週に500便だと言いますから、その数にまず驚かさ
れます。

 それが、台湾からはビジネスの客で、大陸からは観
光客で一杯とのことで、この4月~5月にかけての連
休中も、五つ星の一部をのぞいては、ホテルの部屋は
すでに、大陸側の旅行社に押さえられているとのこと
でした。

 こうした、両岸の関係強化の流れに乗って、福建省
の島と台北とを結ぶフェリーで、台湾に渡った車は、
中国のナンバープレートのまま、台湾の中を走れるよ
うになっています。

 また、この島と台北との間は、120キロしか離れ
ていないため、改革発展委員会の幹部の話では、将来
は。台湾との間に三本のトンネルを抜く計画もあるそ
うです。

 その台湾と中国との間では、通称ECFA(エクフ
ァ)と呼ばれる、「海峡両岸経済協力枠組協定」が調
印されていますので、すでに、台湾から大陸に向けて
は500品目以上が、一方、大陸から台湾に向けては
600品目以上が、関税の優遇措置の対象になってい
ます。

 このため、中国との間に、FTA=自由貿易協定を
結んでいない日本と韓国は、対中貿易では台湾に比べ
て、かなりのハンディキャップを背負っています。

 さらに、台湾と中国双方の開放度は、2012年度
中には100%に達する見込みですので、経済効果に
不安はないのだろうと思いきや、両岸には、またそれ
ぞれの心配があるようです。

 このうち中国側が抱く心配は、日本のメ-カーが、
中国向けの関税がなくなる台湾で、物づくりを始める
ことによって、中国への投資が減るのではないかとい
うことです。

 一方、台湾の側は、やがて日中韓のFTAが締結さ
れると、ECFAの優位性がなくなることを心配して
います。

 こうしたことから、中国側では、今は漁業が中心の
島に、日本と韓国を引き込んだ、一大輸出基地を作っ
て、優遇税制で台湾への流出を引きとめようとしてい
ます。

 一方、台湾では、台南に日本企業向けの団地を開発
中で、それに加えて企業所得税を、24%から17%
に引き下げる計画も進んでいます。

 台湾海峡の雪解け話は、これまでも折に触れて耳に
していましたが、1月の総統選挙が、中国側の思惑と
合致した結果に終わったことを考えますと、今後の展
開は、台湾海峡春景色などと、第三者的に傍観しては
いられなくなると、あらためて認識しました。

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